一次面接で落ちる人の共通点から学ぶ通過する方法

一次面接で落ちる人には共通した特徴があり、特にエントリーシートや履歴書といった書類審査をパスするのに。という人に知ってほしい共通点です。第一印象が悪い、コミュニケーションが不十分、面接官の質問に的外れな回答をするといった、一次面接で落ちる人の特徴と、そこから学ぶ対策を紹介します。

一次面接で落ちる人の共通点から学ぶ通過する方法

一次面接で落ちる人から学ぶこと

一次面接は、就職において面接試験が設定されている限り必ず通る関門です。企業の規模にもよりますが、一次面接から社長や部長といった役職の人が面接官になることはほとんどなく、人事での採用担当や一般社員が面接官になるケースがほとんどです。

エントリーシートや履歴書の類を提出する書類審査では合格しているのに、一次面接で不合格になる人には、ある共通した特徴が見られます。共通点を理解して面接に臨めば、就職活動を有利に進められるでしょう。

一次面接で落ちる人に見られる4つの特徴

エントリーシートや履歴書といった書類選考に通った人が一次面接に臨むことができるわけですが、最初の面接で不合格になる人にはいくつかの共通点が見受けられます。この項では、彼らの共通した特徴をご紹介していきます。

1 第一印象が悪い

考え込むスーツ姿の男子学生

一次面接では志望者の人となりも大事ですが、それ以上に第一印象が重要になります。なぜなら一次面接は、二次面接以降の面接とは違い、ふるい分けの意味もあるからです。

特に志望者が多い企業になれば同じくらいのレベルの志望者は数多くいるため、第一印象が悪いという事は、充分不合格の理由になります。

第一印象で不合格になるケースをあげてみると、スーツやYシャツにシワがあり、清潔感を感じられなかったり、面接という場に相応しくない派手な靴やカバン、装飾品を身に着けていたりといったものがあげられます。また、いくら見た目に気を使っていたとしても、表情や声、喋り方に覇気がないといった点も第一印象が悪くなる原因になります。

「面接官なのだから、ちゃんと中身を見てくれるだろう」と思った方は、考えが甘いです。面接官はその仕事のプロというだけであって、5~10分という短い時間の中で人となりや能力、将来性を全て透視できるというプロではありません。

2 基本的なマナーが身についていない

自社に採用した社員のマナーが悪いために、相手企業から低い評価を受けることはどの企業も避けたい事態です。面接時の基本的マナーがなってない志望者は、多くの場合不合格となります。

例えば、入退室時のあいさつ、面接時の姿勢、視線の配り方、敬語を含む言葉使いなど、細かいところを見られています。また、マナーに対する評価はある程度できて当たり前と見られており、一般的なマナーが出来ていないことは不合格の大きなポイントとなります。

3 コミュニケーション能力が不足している

面接者との会話を判定する面接官

面接時における面接官とのコミュニケーションも重要です。社会人になれば同じ会社、同じ部署だけでなく、関係部署や他の企業ともコミュニケーションをとれる能力がなければ、企業活動自体が成り立たないからです。

面接官は流暢に喋ることを期待しているのではなく、会話のキャッチボールが不自然ではない程度出来るかを試しており、質問内容に対して的外れな回答をしてしまうのは、当然心証が悪くなります。

他にも、質問に対する答えが短く会話を広げる意思が感じられない、エントリーシートや履歴書に書いた内容しか答えない、志望動機も表面的な答えばかりで熱意を感じられないなど、会社に対する興味や自分を知ってもらおうとする意欲が感じられない言動をすると、不合格へと評価が傾きます。

4 質問に対する回答が不十分

一次面接は志望者1人当たりの面接時間も限られており、面接官は人事部が中心となるため、型どおりの質問となるケースが多く見受けられます。例えば「わが社を希望した理由をお聞かせ願えますか?」「自己PRをしてください」というような、事前準備がしやすい質問となります。

質問に対して事前準備を怠っていた場合、適切な回答ができず不合格となります。特に志望している企業の情報が不十分であったり、企業が属する業界の事情が分かっていなかったりというのは、面接官の心証を下げてしまいます。

また、自己分析が不十分な場合も問題です。何十年も付き合っているから、自分のことを全て分かっていると考えていると大変な目に遭ってしまいます。

履歴書やエントリーシートに書いてある内容も含め、嘘をつくことは言語道断です。

一次面接を通過するための対処法

一次面接を落ちる人の共通点を紹介した後は、面接を通過するために必要な対処法を紹介します。実践したり意識したりすれば、一次面接に合格する確率が上がるでしょう。

1 普段から第一印象を意識する

スーツを着て笑顔の男性

第一印象を変えることは、さほど難しくありません。しかし、良い印象を維持していくのが大変なのです。そこでおススメしたいのが、一次面接のスケジュールに合わせて調整をする方法です。

靴を磨き、スーツやYシャツは面接前にクリーニングに出してシワやシミのない状態にしておきます。面接が近い日にちで重なってくるケースも考えられるため、できれば二着以上は用意したほうが安心です。

髪型は、面接前日に切ったのでは違和感が出てしまいますので、一週間前を目安に散髪します。髪を黒髪にするタイミングもこのころが適切であると考えられます。

表情や声、姿勢といった印象はそう簡単に変えられず、かなりの努力が必要になります。特に作り笑顔は違和感を覚える人が多く、悪い印象に繋がりかねません。笑顔の練習をする際に気を付けたいポイントは、「表情は徐々に出す」「適切な時間だけ表情を見せる」「表情を徐々に消す」の3点です。毎日、鏡の前で自然な笑顔が出るように練習を重ねましょう。

声のトーンや姿勢については、自分一人ではなかなか気付かないものですから、仲の良い友人や家族に協力してもらい、矯正しましょう。この努力は面接だけではなく、今後の社会人生活にも大いに役立ちますので意識して行いましょう。

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2 面接時の基本的マナーを身につける

マナーは意識するだけで、大きく改善出来ます。面接官だけでなく、普段接する人に対してどのように見られているか、どのようにすれば相手が心地よくなるかを考えて行動すればよいのです。

面接時の基本的なマナー

面接前:時間には余裕を持って、10~15分前に到着しておく。受付には名前と、どのような用件で訪れたのかを簡潔に伝える。待機中は姿勢を正して、静かに待つ。

一礼して着席する女性

入室~着席:3回ノックをし、中から「お入りください」と言われたら入室する。扉を閉めるときは後ろ手に閉めず、閉めたら「失礼します」と一礼してから椅子へ向かう。出身大学や名前を述べる位置は椅子の左側か後で、「おかけください」と言われるまで着席しない。

面接中:男性の場合は手を軽く握り、女性の場合は手を重ねて膝の上に置く。面接官の眉間や額辺りを見ながら話すと、自然なアイコンタクトをしているように見える。

面接後:面接が終わったら「本日はありがとうございました」と一礼し、起立して椅子の左側で再度感謝の言葉を述べる。ドア手前で「失礼します」と言ってから出ていく。

本番に備えて何度も練習をしておくようにします。実際の面接で何かを失敗したとしても、焦らず次の動作からマナーを守った言動にすれば良いという心構えを持っておくことも重要です。

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3 声のトーンや表情などコミュニケーション能力をアップさせる

コミュニケーション能力と、べらべら喋る能力は全く別の才能です。コミュニケーション能力は、話す・聴く・理解するの三拍子が揃って、初めて「コミュニケーション能力がある」と言えます。逆にべらべら話す能力というのは、話すという力があれば十分です。

面接では前者のコミュニケーション能力が重要ですので、相手に興味を持ってもらえるような会話を心がけます。その為には、声のトーンや抑揚、表情が重要になり、身振り手振りが大きすぎるのはあまり良くありません。

できるだけ表情を豊かに話すことを心掛けましょう。できれば事前に友人や家族に手伝ってもらったり、スマートフォンの自撮り機能を活用したりして、自分が生き生きと話せるかを確かめておきましょう。

また、早口だったり小声だったり、緊張でどもりやすい人は、普段から落ち着いて少しゆっくり目に話すことを心がけると、面接でも落ち着いて話せるようになります。

4 予想される質問に対する回答内容を事前に用意しておく

面接で応募者に質問する面接官

多くの企業にエントリーしている場合、その会社や属する業界の情報収集が間に合わなかったため、面接での質問にうまく答えることが出来なかったというのはよく耳にする話です。この問題を避けるためには企業を絞るのが一番良い方法ですが、そう言っていられない事情も理解できます。

しかし、就職は一生を左右する大きな問題です。自分がどの業界で働きたいのかをしっかり考えて絞り込んだうえで、企業を選定することは重要なポイントです。一次面接において、「なぜ弊社を選んだのか」と志望動機を訊かれる質問は絶対といっていいほど出題されます。きちんと自分の言葉として回答出来るというのは、必要最低条件と考えておきましょう。

また、一次面接ではある程度決められた質問がいくつか存在するので、事前に調べておいて回答集を自分なりに作っておくことも、一次面接で慌てない工夫の1つといえます。

5 事前に模擬面接を実践してみる

就職試験に一発で合格することに越したことはありませんが、複数の会社で面接を受けているうちに面接に慣れ、余裕が出てくることもあります。とはいえ本命企業が、いくつか受ける面接の中で最初に一次面接を行う事態もありうるでしょう。

面接の雰囲気に慣れる前に本命企業を受けなくてはいけない場合、お勧めしたいのが模擬面接です。本番を想定した模擬面接を経験しておくことで、いざというときに落ち着いて受け答えできるようになるでしょう。しかしあくまで遊び半分ではなく、本番を想定して真面目に行わなくては意味がありません。

模擬面接を実施する際は、実際に会社で活躍している先輩やゼミの講師などの社会人に、指導役として入ってもらったり、本番を想定した服装や時間帯で行って、その様子を録画して反省点を洗いだしたりといった工夫があれば、なお良いでしょう。

一次面接に落ちる人の特徴を知って就活を有利に進めよう

就職するうえで避けることのできない就職試験は、試験のスタートとなる一次面接が重要です。履歴書やエントリーシートなど、書類審査は通るのに一次面接で落ちてしまうということを何度か経験している人には、いくつかの共通点があります。彼らの共通点を知り、反面教師として工夫を重ねることで一次試験をクリアし、有利に就職活動を進めていきましょう。