インテリア業界の志望動機を「好き」で終わらせない書き方・例文

インテリア関連の仕事の志望動機では、インテリアへの興味や愛が強すぎて志望動機になっていない内容も散見されます。志望動機が志望動機らしくなるためには、企業の目的に沿った内容を伝えるように意識することが大切です。

インテリア業界の志望動機を「好き」で終わらせない書き方・例文

インテリア業界への志望動機で良い印象を与える書き方をしよう

インテリアを扱う様々な企業は学生からの人気も高く、競争も厳しくなります。それだけに、エントリーシートや面接で必ず問われる志望動機は、しっかりと考えて作り込んでおきたいものです。

しかし、実際にインテリア業界の志望動機では、ただ単にインテリア好きをアピールするような志望動機らしからぬ内容のものも多く見られます。インテリア業界の志望動機で良い印象を与えるためには、どのような内容を書くべきか、またどのような点に注意しておく必要があるのか考えて準備しておきましょう。

インテリア業界への志望動機を考える前に

インテリア業界の仕事は実に様々なものがあるため、自分の興味関心や企業の事業内容についてもしっかり確認しておかないと絞り込みが難しくなります。インテリア業界への志望動機を考える前に、自己分析と企業分析をしっかりと行っておきましょう。

自己分析ではインテリア関連の仕事を選んだ理由を考える

インテリアの設計を考える女性

自己分析では、自分がどうしてインテリア関連の仕事に就きたいと思ったのかその理由を経験や志向、自分の特徴などから考えてみます。「インテリアが好きだから」「インテリアに興味がある」というだけでは十分な志望動機とは言えませんので、自分に「なぜ?」と何度も尋ねてみて深掘りしてみましょう。

企業分析では事業内容などを調べて自分との相性を確認する

会社の事業内容と自分との相性

入社を希望する会社のことをよく知らないままでは、志望動機もうまくまとまりません。企業分析では企業の事業内容や特徴を理解し、自分と相性が合うのかを確認しましょう。また、その企業に絞り込むための作業として、業界や他の企業についても調べておくことが大切です。

インテリア業界への志望動機を考えるポイント

インテリア業界への志望動機の書き方には、意識すべきポイントがいくつかあります。ここで、企業に伝わりやすい志望動機を考えるポイントを見てみましょう。

志望動機のポイントは構成を序論、本論、結論に分けること

志望動機の構成は、序論、本論、結論という3つに大きく分けて書くとわかりやすくなります。序論では志望動機について簡潔に回答し、本論では詳しい内容を説明します。結論では内容をまとめ、今後の抱負などについて語ってアピールします。これはインテリア業界の志望動機に限らず、覚えておきたいポイントです。

序論では企業の「どうして?」に答える

企業は応募者に対して「どうしてこの仕事がしたいのか」「どうしてこの会社を選んだのか」といった点に興味を持っています。最初に仕事がしたい理由や、また数ある企業の中でその企業を選んだ理由についてもしっかり答えておきましょう。その答えが、自分と企業との相性の良さをアピールすることになるからです。

本論では志望動機をより詳しく説明する

本論では、最初に簡潔に述べた志望動機をより詳しく説明していきます。この時に自らの体験談を交えることで、具体性を出すことができます。具体的なオリジナルエピソードが盛り込まれている志望動機は、企業の目にも留まりやすくなるでしょう。

結論では志望動機内容のまとめと自分にできることや今後の抱負を述べる

企業は多くの費用をかけて採用し、教育などもしてくれます。そんな中、自分は企業にどのように貢献することができるのかや、現時点でできることなどを結論の部分で志望動機のまとめとして述べます。また、今後の抱負として、将来的に企業の中でやっていきたいことなどをアピールしましょう。

インテリア業界の志望動機のポイントは職種でアピールすべき点を分けること

志望動機のポイントは職種でアピールすべき点を分ける

インテリア関連の仕事は実に様々ですので、職種によってアピールするべき点には違いがあります。ですから、どんな職種を希望しているのかで、アピールポイントを分けることが大切です。必ずしも以下に挙げているようなアピールをする必要はありませんが、参考にしながら自分を上手にアピールしましょう。

バイヤーを希望するならインテリア雑貨の豊富な知識やセンスの高さをアピール

インテリア雑貨などのバイヤーを目指すなら、豊富な知識やコミュニケーション能力、またセンスなどが必要になります。ショップなどでのアルバイト経験や、知識・センスを感じさせるような資格などがあればアピールに使いましょう。

インテリアコーディネーターを希望するならヒアリング能力をアピール

新卒採用の時点でインテリアコーディネーターとして採用されることはほとんどありませんが、将来的な目標としては十分にアリです。知識やセンス、また顧客の要望をしっかり聞くことのできるヒアリング能力や聞き上手な性格は、良いアピールポイントになります。

ショップスタッフを希望するなら豊富な商品知識やコミュニケーション能力をアピール

インテリア関連のショップスタッフであれば、コミュニケーション能力や商品知識などがあるとアピールになります。また、商品の入れ替わりが多く、常に勉強が必要なことから地道に努力できる性格や几帳面な性格、アルバイト経験もアピール材料になるでしょう。将来的には店舗の責任者となることを期待して採用されますので、経営や販売に関する知識も評価されます。

事務職、その他管理職を希望するなら几帳面な性格や慎重な性格をアピール

事務職や管理職は直接的にインテリアに触れることは少なく、他の業界の同職種とほぼ違いはありません。その分、インテリアに対する関心の高さなどが志望動機になります。几帳面な性格や慎重な性格、着実に物事を進めることができる性格があると、安心して仕事を任せられるために評価されやすいです。

自己PRで几帳面を上手にアピールするポイント書き方例文

インテリア業界への志望動機の例文

インテリア業界への志望動機の例文を見ながら、書き方を考えてみましょう。企業に良い印象を与えられる志望動機を書くためのコツを覚えましょう。

インテリア業界への志望動機の例文1

インテリア業界への志望動機の例文1

私はインテリア雑貨が非常に好きで、インテリアに関わる仕事がしたいと思い貴社を志望しました。

私は大学生の頃、一人暮らしで自分の部屋のインテリアが趣味でした。毎週末はホームセンターや雑貨屋さんに通い、時には自分でDIYをして自分好みの空間を作っていました。たまに訪れる友人たちに驚いてもらえると気分も良いですし、また自分らしい空間作りをしながら自分をみつめる機会になりました。

貴社は多くの商品を持っており、また使いやすく優しいデザインが多いと感じています。貴社の商品が好きで、その良さを伝えていきたいと考えています。

インテリアを通してライフスタイルを提案する仕事は非常にやりがいがあり面白い仕事だと感じています。一生懸命勉強し、貢献していけるよう頑張りますのでよろしくお願いいたします。

例文1の修正点

この例文のようにインテリアが好きで、インテリアに携わる仕事がしたいという人は非常に多いですが、アルバイトならまだしも、社員の場合は企業が採用する理由として「好き」だけだと弱いです。

「好きであること」を志望動機の中心に置いてしまうと、「趣味でも良いのではないか」と思われやすく、幼い印象を与えてしまいやすいので注意してください。企業にこうした印象を持たれると「社会人らしくない」となり、内定を得るのが難しくなります。

最後のアピールもやや漠然としていて、どう貢献したいのかが伝わりにくいです。自分の思いを述べるだけでなく、企業の視点から全体を見てみることが大切です。

インテリア業界への志望動機の例文2

インテリア業界への志望動機例文2

私は大学で素材の研究をしていて、素材に関する知識が活かせると思い貴社を志望しました。

私はインテリアを考える際に、いつも店舗のスタッフがデザインやメーカー、価格、流行のことばかりを話してくることに不満を感じていました。素材の持つ良さや、素材ごとの特徴があるのに、そこに触れた説明の不足を感じていました。やはり良いメーカーの商品は良い素材を使っており、価格に見合ったものが多いので、その価値をしっかり説明してほしいと思っています。
貴社は商品の素材に特にこだわりがあるので、良い印象を持っていましたし、経営理念の「人に優しい生活雑貨を」が商品開発や選定に表れていると思い、魅力的な企業だと思いました。

私は特に木材が専攻でしたので、木材の良さを活かした商品を中心に素材の良さや活用方法、組み合わせなどを丁寧に紹介できるスタッフになれたらと思っています。どうぞよろしくお願いします。

志望動機の例文2のポイント

この例文では、自分の持っている知識やこだわりを志望動機としてアピールしています。自分がインテリアを購入する際に感じた不満を述べることで、自分のこだわっている視点を明らかにし、志望している企業が他とは違う特徴を持つことを際立たせています。かつ、自分ならではのスタッフ像を示すことで他の応募者との差別化を図っています。全体的に差別化を徹底することで、企業と自分の相性を際立たせるような内容の例文です。

こうした内容の志望動機は、企業の求める人材に上手くハマれば高く評価されます。一方で、自己顕示欲が強く協調性に不安があると見られる場合もありますので、企業の特徴をよく考えた上で参考にするのが良いでしょう。

インテリア業界への志望動機の例文3

インテリア業界への志望動機の例文3

私が貴社を志望したのは、リフォームのコンサルティングに力を入れている企業だからです。

私の実家も2年前にリフォームをしましたが、担当がうちの両親を言いくるめるような形で話が進んだそうで、結果的に新しくも住みにくい微妙な家になってしまいました。近所のある家では、リフォームによって本当に家が心地よくなっていて、その家の場合は担当の方が良く住人の話を聞いてくれていたそうです。

インテリアをどのように配置するかで、同じ空間でも見える景色や与える印象は大きく変わります。お仕着せの便利さではなくて、住む人と共にライフスタイルを考えていくことが大事だと思っています。

貴社のリフォーム部門のコンサルティングを志望していますが、顧客が納得するまで何度でも打ち合わせをすることを徹底しているという話を聞いて、これこそリフォームを成功させるために重要なことだと思いました。顧客に寄り添い、しっかりとイメージを形にするコンサルタントになりたいと思います。

最近はインテリア業界でも、特にリフォーム分野は売上も多く市場が拡大してきています。この例文では、「リフォームのコンサルティングに力を入れている」ことを志望動機としていて、その背景がしっかり説明されています。

「どうしてこの仕事を選んだのか」に関する記述はありませんが、仕事に関してよく考えており、適当に選んだわけではないことは十分伝わります。インテリア業界を志望する人の中には、深く考えていない志望動機を述べる人も多いですが、これなら地に足がついた内容と考えてもらえるはずです。

インテリア業界への志望動機の失敗例から見る注意点

インテリア業界への志望動機の失敗例

インテリア業界への志望動機でよく見られる失敗例から、いくつかの注意点を紹介します。次のような失敗がないよう、十分気をつけて志望動機の内容を考えましょう。

インテリア愛を語ることに終始してしまう

インテリアが好きな人がインテリア業界を志望する傾向にありますが、インテリアが好きであるがゆえに志望動機を話すつもりが、インテリア愛を語ることに終始してしまう人も多いです。どうしてインテリアに関することを趣味ではなく、仕事にしたいと思ったのかを上手く伝えられるようにしましょう。

アルバイト経験を語ることに終始してしまう

インテリアショップでのアルバイト経験がある人は、志望動機の中でアルバイト経験を語ることに終始してしまうことが多いです。志望動機では、アルバイト経験からインテリアの仕事に興味を持ったり価値を感じたりしたため、仕事にしたいと思ったという流れをしっかり意識することが大切です。

志望動機の内容に具体性がない

「インテリアが好きで」「貴社の商品がとても良く」「将来性に惹かれて」など、ひとつひとつの言葉は良くとも、具体性がないと信憑性のない志望動機内容になってしまいがちです。しっかり企業について調べていれば、自分が魅力を感じたポイントは具体的になりますので、志望動機内容が今ひとつ漠然とする場合は、企業研究からやり直してみましょう。

企業が志望動機を尋ねる理由

志望者の企業理解や自己理解を確認するため:志望者がなぜその企業に興味を持っているのか、その企業の事業内容やビジョンについてどの程度理解しているのかを確認することで、適切な人材採用を行いたいと考える企業が多くあります。

熱意や意欲を確認するため:志望者がその企業で働くことに熱意を持っているのか、どのような意欲や目的を持っているのかを確認することで、採用後のモチベーションの維持や業務遂行の向上が期待できます。

希望や適性に合った仕事を割り当てるため:志望者がどのような職種や業務に興味を持っているのか、どのようなスキルや経験を持っているのかを確認することで、適切な職種や業務に配置することができます。

採用後の長期的な人材育成のため:志望者が将来どのようなキャリアプランを持っているのか、自己成長意欲があるのかを確認することで、採用後の研修や教育、キャリアアップの支援など、長期的な人材育成に役立てることができます。

志望動機に関するこうした考え方はインテリア業界に限らず、どんな業界にも共通しています。志望動機作成時は、企業の視点からも考えてみるようにしましょう。

インテリア業界の志望動機はしっかり方向づけよう

インテリア業界の志望動機

インテリア業界に就職を希望する場合、元々インテリア好きで価値を感じている人が多いため、志望動機内容を考えるのはさほど難しくはありません。ただし、自分のインテリア愛やアルバイト経験ばかりを主張し別の方向に行かないよう、志望動機を考える際はしっかり方向づける必要があります。企業側の視点を意識して客観的にチェックすると、独りよがりではない評価される志望動機になります。