面接は受付からスタートしている意識したい4つのマナー

面接の受付マナーを意識することはとても大切です。就活生の面接は受付から始まっていると言っても過言ではありません。面接以前に受付での対応で印象を下げることがないよう、受付で守るべきマナーと把握しておくべき流れを解説します。

面接は受付からスタートしている意識したい4つのマナー

面接の受付で守るべきマナー

面接前の受付において守るべきマナーには、どのようなものがあるのでしょうか。受付においてのマナー違反は、面接の評価に影響を与える可能性があります。自分の認識から抜け落ちている受付でのマナーがないかどうか、よく確認しておきましょう。

1.時間厳守

言うまでもないことですが、時間厳守です。面接時間に1分でも遅れて受付に来た場合は、印象が悪くなったり、チェックされたりすると考えておきましょう。

受付には時間がかかる場合もあります。面接時間ちょうどや1~2分前に受付に来ると、受付でのやりとりをしている間に約束の時間となってしまうことがあるので、気を付けましょう。

鞄を持って走る就活学生

万が一、面接のアポイントメントの時間に遅れそうなときは、できるかぎり早く、遅刻がわかった時点で電話にて連絡を入れることが不可欠です。このような緊急の連絡をメールで行った場合、非常識ととらえられて一発で不合格になる可能性が高いです。メールでは気がつかない恐れがあるからです。

事前に遅刻の連絡を入れていても、採用担当者や面接官に会ったときにはもう一度直接お詫びを伝えるべきです。自分が遅刻したせいで、相手の貴重な時間を無駄にしてしまったということをしっかりと自覚して対応しましょう。

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2.早すぎる時間に訪問しない

時間厳守とはいえ、アポイントメントの時間よりも早すぎる時間に訪問するのは避けるべきです。企業の担当者は分単位でミーティングや外出のスケジュールが詰まっていることも多いです。あまりに早く訪問されると、不在にしていたり、予定していた仕事を切り上げたりしなければならないことになります。

それでは、受付に声をかける適切な時間はどれくらいでしょうか。アポイントメントの時間の5~10分前がよいでしょう。面接には準備が必要となるため、その準備が終わっており、担当者も自席に戻っていると考えられる時間です。

面接に行く際に時間に余裕を持って行動することは、とても大切なことです。受付に声をかけるのに適切な時間になるまでは、企業が入っているビルの外や近くのカフェなどで時間を調整しましょう。受付から見える場所で待機していると、他の訪問者の邪魔になったり、受付の人に気を遣わせたりする恐れがあります。

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3.内線電話をかける相手を間違えない

内線電話を自分でかける場合によくあるのが、アポイントメントをとっている担当者と同じ苗字の違う人にかけてしまうという間違いです。同じ苗字の社員が複数いる場合は通常、苗字の下に括弧つきで名前が書いているので、よく確認しましょう。

4.受付のインターホンを連打しない

インターホンを押して担当者を呼び出す形式の受付では、インターホンを1回だけ押します。緊張して連打してしまうことがないように気を付けましょう。きちんと押せたか不安になって、何度も押してしまうこともよくあります。1回だけ強く押すことを心がけてください。

面接の受付で見られているポイント

企業によっては、受付での志望者の態度や様子を記録している場合があります。面接以前に、受付で印象をダウンさせてしまうようなことがないよう、面接前の受付で企業に見られているポイントを知っておきましょう。

受付で適切な挨拶と名乗り方をしているかどうか

受付の女性に面接の取次を頼む就活学生

受付の担当者にいきなり「○○と申します。●●さんいらっしゃいますか」と声をかけていませんか。まずは、受付の担当者に挨拶をすることが大切です。

「おはようございます。●●大学の▲▲と申します。●●株式会社○○部の▲▲様と△時に面接のアポイントメントがあります。お呼び出しいただけますでしょうか」と、挨拶と合わせて適切に名乗って声をかけるようにしましょう。

受付時に身だしなみが整っているかどうか

洗面所で身だしなみをチェックする就活学生

面接前に身だしなみを整えているようでは遅いです。受付へ行く前に、身だしなみは完璧にしておかなければなりません。面接会場まで移動している最中に、風で髪型が乱れていたり、ネクタイが歪んでしまったり、シャツの裾がズボンやスカートから出たりしていることがよくあります。

面接会場に到着したら、受付へまっすぐ向かわずに、ビルのお手洗いへ行って鏡を見て身だしなみを確認するなど、一息つく習慣をつけることをおすすめします。

冬の場合は、コートを着たまま受付に声をかけるのはNGです。受付へ向かう前、つまりビルに入る前にコートは脱いで畳んで片手に持ちましょう。

受付から面接部屋まで案内してくれた人にお礼を言っているか

受付担当者および、受付から面接をする部屋まで案内してくれた人に対して、「ありがとうございます」としっかりとお礼の言葉を伝えましょう。

あとに控えている面接本番に気がいってしまい、目の前の人への対応がおろそかになってしまう就活生が多々見られます。自分に関わってくれた人全員に対する感謝の気持ちが持てない人は、いい印象を与えることができません。

面接の受付スタイル

訪問先の企業によって、受付の方法はさまざまです。大抵の企業では、まず受付を通ってアポイントメントのある担当者につないでもらうことになります。

通常、就活生は企業の受付を通る経験がないため、企業に到着してからとまどうことも多く、受付は「面接の第一関門」とも言えます。親切な企業であれば、面接時の注意事項として、受付の方法を詳しく連絡してくれる場合もありますが、そのような企業ばかりではありません。

面接直前に受付でどうしたらよいのかわからず慌ててしまうことがないよう、一般的な企業の受付のパターンについて、事前に知っておきましょう。

受付に受付担当者がいる

ビルのロビーの受付

企業の入り口に受付が設けられ、受付担当者が座っています。一般的に「企業の受付」と言えば、一番に思いつくスタイルでしょう。この受付は、企業が入っているビルの入り口に設けられたビル全体の受付である場合と、企業が入っているフロアに設けられたその企業単体の受付である場合があります。

いずれの場合でも、受付に座っている受付担当者に声をかけて採用担当者を呼んでもらうことになります。アポイントメントをとっている担当者名と、アポイントメントの時間、自分の名前をしっかりと伝えることが大切です。

ビル全体の受付であれば、「●●株式会社○○部の▲▲様と△時に面接のアポイントメントがある、●●大学の▲▲と申します。お呼び出しいただけますでしょうか」と、訪問先の企業名もしっかりと伝えましょう。企業単体の受付であれば、もちろん企業名は不要です。

受付に内線電話が設けられている

企業の入り口や受付に、インターホンや内線電話が設けられていることも多いです。受付に人がいないため、自分でよく確認して対応する必要があります。

内線電話は、内線番号一覧が掲示されていて呼び出したい人の番号を探したり、窓口となる担当者の名前と内線番号が掲示されていたりするパターンがあります。インターホンや内線電話の周りに掲示されている紙をよく確認して適切な方法で連絡をとりましょう。

部屋で待機する

面接待ちで待機する就活学生

面接が企業のオフィスではなく、貸し会議室やイベント会場などの別の場所で行われる場合に多いのが、指示された部屋で待機するパターンです。面接会場の入り口に、看板などで「●●株式会社一次面接の受験者は〇〇へお越しください」といった指示があるはずです。

会場に掲示されている指示に従って部屋へ行き、静かに待機しましょう。同じ部屋に複数の受験者が待機している場合であっても、私語をして盛り上がるようなことはNGです。

受付で好印象を与えることが面接突破の近道になる

受付の担当者や、受付から面接をする部屋まで案内する人が、志望者の様子をよく見ていて、採用担当者や面接官に感想を伝えることがよくあります。計画的に受付での様子をチェックしている企業もあれば、よい印象の志望者がいれば個人的に話題にするような場合もあります。

先ほど面接を受けた●●さんは、受付でも朗らかに挨拶をして、ハキハキと名乗ってくれてとてもよい印象でした。快活な人ですね」といったことを、受付担当者が面接官や採用担当者に伝えてくれれば、面接突破の可能性はグンと高くなります。

面接本番で自己アピールを全力ですることはもちろんですが、少しでもポイントがアップするような努力をして損になることはありません。受付においても、意識をして最大限にいい印象を与えられるような対応をしましょう。

すでに面接が始まっていると自覚して受付に行こう

受付に到着した瞬間から、面接は既に始まっていると自覚しましょう。企業の代表者がどこかで様子を確認している可能性もありますので、常に態度や振る舞いに気を配る必要があります。身なりを整え、受付に向かう際も気を抜かずに慎重に行動しましょう。

就活中に身につけた受付でのマナーは、社会人になってからも取引先を訪問する際に活かすことができます。受付での丁寧な対応は、社会人としての第一歩を踏み出す上で重要です。自信を持ち、礼儀正しく振る舞いましょう。