ジョブマッチング制度の意味とは?メリットとデメリット

ジョブマッチング制度とは、企業と就活生が事前面接で業務内容のすり合わせを行いミスマッチを防ぐもの。最近ではジョブマッチングを利用した就職活動を志向する理系学生も増えています。ジョブマッチングの意味や仕組み、メリットデメリットなど、就活生なら知っておきたい情報をチェック!

ジョブマッチング制度の意味とは?メリットとデメリット

ジョブマッチング制度による採用のメリットとデメリット

就職活動の中でも、メーカーなどの技術職を中心に増えているのがジョブマッチング制度と言われる種類の採用です。これは大手企業で行われていることが多いのですが、部門ごとに事前面談を行い、適正ある就活生に内々定を出して、後日推薦状を出してもらうというものです。

上手く活用することで、勤務地や部署などにおけるミスマッチのリスクを最初から排除し、就職後の定着率の安定につなげることができることから、学生にも企業側にもメリットのある採用方法として知られています。

最近ではジョブマッチングを行っている企業を集めた合同の採用イベントも増えてきていますが、その仕組みや意味を深く理解していないという就活生も多いもの。ここでは、「ジョブマッチングを利用しての就職を検討したい」という学生に知っておいてほしい情報をまとめました。

ジョブマッチング制度とはどういう制度?

面接者の研究内容を見る企業の担当者

ジョブマッチング制度というのは、就職を希望する会社の部門と面談を行い、互いの合意の上で学校側から推薦状を出して就職につなげるという制度です。会社への就職というよりも、部門・部署を絞り込んだ形での面談・選考が行われるのが特徴です。

ジョブマッチングを行っている企業は基本的に大企業で、中小企業ではあまり見られません。ジョブマッチング制度では、内々定を事前に出して選考解禁後に提出された推薦状に対して内定が出るようになっています。

短期の離職者が多くなっている中で、採用者の職種や部門におけるミスマッチを減らすと共に、部門で必要とされる能力や基本的な知識を有した人材を確保できることから、特に技術系において多く行われている採用制度です。

ジョブマッチング制度の仕組みと主な流れ
ジョブマッチング制度の流れとしては、学生(就活生)の立場で見ると次の通りです。

1 ESや履歴書の提出

希望する企業に対して、エントリーシートや履歴書を提出して書類選考を受けます。

2 ジョブマッチング面談

面談

ジョブマッチング面談というのは、多くの場合は選考解禁前に行われます。面談という形を取るのは、ここでは選考などを行う「面接」ではないという意味ですが、事実上の面接のようなものです。ジョブマッチングのためにその分野で必要とされる知識や、また本人の専門知識や研究について問われることが多いです。

3 大学からの推薦状の提出

大学校舎

面談の結果、企業が内々定を出すような場合には、大学から推薦書を作成してもらい提出してもらうことになります。推薦書を作るのは担当教授や研究室の就職担当になりますから、一度推薦状を作って提出した場合には、基本的に辞退は難しいと考えておきましょう。

なお、推薦状を提出するのは選考が解禁された後で、推薦状の受理と承認をもって「内定」となります。

内定が決定する前後に人事との面談が生じることもあり、事実上の最終面接となります。とはいえ、ほとんどの場合は顔合わせや社風などの確認程度です。

ジョブマッチングにおける学生側のメリット

ジョブマッチング制度は学生にとってメリットが多い制度と言えます。その理由は以下の通りです。

就活の負担が大きく減る

ジョブマッチング制度は限られた企業しか募集を出していないので、就活の際に複数の企業を調べてエントリーをするという負担が削減できます。

また、選考ステップも少ないので、就活にかける時間や労力、費用を大きく軽減できます。早い時期に内定が出ることもありますので、その後の時間を研究や就職準備などに充てることができるようになります。

自由応募とは時期をずらせる

雑踏の中を就活で歩く学生

基本的にジョブマッチングの募集や面談は自由応募よりも前の時期に行われます。いわゆる「選考ではない」という位置づけであるため、選考解禁前に募集や面談が行われ、最終的に結果を出したり推薦状の提出を求められるのは選考解禁後になります。
少しタイムラグが出ますが、自由応募と時期をずらせるため、自由応募による就活を妨げることもありません。

同じ企業の複数部署を受けられる

一般の就職活動では企業ごとに採用試験を受けることになりますが、ジョブマッチング制度の場合には複数部署にエントリーをすることも可能です。そのため、企業研究の手間を大きく省くことができますし、こだわりの企業へ就職できる可能性が高まります。

就職後のミスマッチが少ない

面談後に握手する

技術系の職業においては、新しくスキルや知識を身に着けることが簡単ではないため、できるだけ自分の専門分野に近いものを探しますが、それでもミスマッチは多く起こります。ジョブマッチング制度では、面談を通して「確認・すり合わせ」がある程度行われますので、就職後にミスマッチが生じる可能性を大きく減らすことができます。

また、勤務地についても採用時点でほぼ決定となるのも大きなメリットです。

ジョブマッチングにおける学生側のデメリットについて

ジョブマッチングはメリットが多いですが、デメリットがないわけではありません。デメリットのうちの代表的なものを紹介します。

推薦状を出してからは基本的に辞退ができない

両手を広げてジャンプする若者

推薦状を出した後の辞退は基本的にできません。ジョブマッチング制度では研究室の教授や就職担当教員から推薦をしてもらうことになりますが、辞退することになると翌年以降の研究室や大学の推薦枠に影響が出る可能性があります。すると学校や先生、後輩など多くの人に迷惑をかけてしまいます。

そのため、自由応募で選考が進んでいる希望の企業があっても、その企業への入社はできないものと考えてください。また、複数のジョブマッチングで内々定をもらえたとしても、推薦状を出すことができる先は限られてきます。

ただ、やむを得ない事情という場合もありますので、その場合は企業の人事や推薦状を作ってくれた先生などに必ず事情を詳しく説明して辞退の連絡をしてください。

100%合格するわけではない

「ジョブマッチングは合格率が非常に高い」と言われることがありますが、これは面談で合格して推薦状を提出した場合の話です。実際には、狭き門に多くの希望者が集まりますので、そうそう簡単には合格できませんし、そもそもミスマッチがある場合には難しいと思いましょう。

そして、推薦状を出したとしても、卒業できない場合や何かトラブルがあった場合などには内定が取り消される場合もあります。そうなると推薦をしてくれた学校や先生にも迷惑をかけることになりますので注意しましょう。

ジョブマッチングと学校推薦の違い

ジョブマッチングと学校推薦は、学校から推薦状を出すという部分では同じですが、選考の枠や方法、時期に大きな違いがあります。

ジョブマッチングにおいては一般に募集を出しており、そして面談を通して適性を診断した後に推薦枠を作って推薦状の提出を求めます。基本的に選考解禁前に面談は終わり、解禁後に推薦状の提出によって内定が出るようになります。基本的にジョブマッチングは理系学生向けの制度で、文系では見られません。

学校推薦の場合には、最初から推薦枠があって推薦状を提出します。外部に対しては、採用枠などは非公開になっています。この時期は解禁後になることも多く、推薦状の提出後に面談や選考が行われます。推薦状は内々定扱いであり、面談などの選考によって落ちる場合もありますので注意が必要です。

また、ジョブマッチングと学校推薦は同時には受けられないことも念頭に置きましょう。

就活で学校推薦を受ける学生が知るべきメリットデメリット

ジョブマッチング制度の面接までに準備すべきこと

研究ノートに赤線を引く

ジョブマッチングにおける面接では、適性や専門性が重視されます。そのため、配属される予定の部署の社員が面接官を担当することになります。

これは就活生側が仕事で希望する内容やもっているスキルが、企業側の状況と適合しているのかどうかを確認するためです。技術系の企業であれば特に人事担当者が全てを網羅することは難しいため、その分野のプロフェッショナルが話を聞いてくれる時間となります。

技術者が面接を行いますので、大学や大学院における研究内容の内容に関する質問も多いです。普段から自分の研究テーマなどについてわかりやすくアピールできるように準備しておく必要があります。

メリットが多いジョブマッチング制度をうまく活用しよう

ジョブマッチング制度は、就職後のミスマッチを減らすことによって就活生にも企業にも多くのメリットを提供できる制度で、技術系で多く行われています。

この制度を利用する場合、学校推薦ができないなどのデメリットがあるものの、うまく利用することができれば就職活動の期間を大幅に削減することができ、より卒業研究に打ち込みやすくなる他、大企業への就職ができることや、その後の就職準備も楽になるなどのメリットがあります。

自由応募の就活と比較すると面接の内容が専門的になるなど難しい面もありますが、技術系の就職を考えている就活生はうまく活用することで就職活動を効率的にできる可能性があるでしょう。