企業研究のやり方ポイントを押さえてライバルと差をつけよう!

企業研究のポイントを知ることは、就活生にとって自分の理想とする業界や志望する会社に就職するために欠かせないものです。情報収集を怠ってしまうと、履歴書やエントリーシートの志望動機欄、面接での自己PRが薄っぺらいものになってしまい、採用される可能性が低くなってしまいます。

企業研究のやり方ポイントを押さえてライバルと差をつけよう!

企業研究のポイントは情報収集と分析

就職活動は、その人の一生を左右するといっても過言ではない大切な活動です。自分の希望した職種で、スキルに見合った仕事内容であれば、その後の社会人としての生活も非常に明るいものとなるでしょう。しかし就職してみたはいいけれど、自分の持つ理想とのギャップから退職してしまう方も少なくありません。

就職活動をより良いものにするためにも企業研究は欠かせません。ここからは、そんな大切な活動である企業研究について説明していきます。

企業研究の目的とは?

代表的な企業研究の目的

企業研究は当たり前のように行われるようになりましたが、その意義について理解しないままなんとなく実践しまっては、あまり意味がありません。ここからは、企業研究をする目的について代表的なものをご紹介します。

企業研究の目的1 業界・企業の絞り込みに繋がる

就活をスタートするにあたり、どの業界のどの企業を志望するかを絞り込むことは非常に重要になってきます。手当たり次第に就活をしてみても、時間と労力の無駄です。

希望する業界や職種が決まっていたとしても、それを生業とする企業は多くあり、会社の数だけ業況や仕事の環境が違います。企業研究により自分の希望にあった業界とそこに属する企業を絞り込むことは、就活における時間と労力の有効活用に繋がります。時間を多く取って、充分に企業研究しましょう。「木を切るのに8時間与えられたら、そのうち6時間は斧を研ぐのに使う」という言葉もありますので、下準備をするに越したことはありません。

企業研究の目的2 エントリーシートや面接時の基礎資料とする

就職試験で避けて通れないのがエントリーシート面接ですが、ここで必ず質問される項目が「志望動機」です。「あなたの弊社への就職を希望する理由は何ですか?」という問いに対する答えがあいまいな場合、合格の可能性はかなり低くなります。

例えもっともらしいことを言ったとしても「どこでもいいや」「働ければなんでもいい」と思っていては、相手に伝わってしまうこともあります。しっかりと企業研究を行うことにより、自分がなぜこの業界や企業の特徴に勤めたいと思ったのかということと改めて向き合うこととなり、より深く志望動機について掘り下げることになります。このことが、エントリーシートや面接における志望動機などを答える際の重要な基礎となります。

企業研究の目的3 自己アピールを考えるときに役立つ

志望する企業の面接で自己アピールをする就活生

エントリーシートや面接では数多くの志望者と少ない採用を争うことになりますので、しっかりとした自己アピールは欠かせません。自己アピール・自己PRも、志望する会社の求める人材に合っているにこしたことはありません。企業研究を行うことにより、志望する企業で求められる人物像を知り、自分の個性をマッチングさせて自己アピール出来れば、面接官の印象は良くなりますし、多くのライバルに差をつけることにも繋がります。

履歴書の自己PRの例文と書き方

企業研究の目的4 入社後の後悔を防ぐ

企業研究というとエントリーシートや採用試験のことを考えがちですが、実は入社後のミスマッチを防ぐという目的もあります。期待に胸を膨らませて入社してみたところ、自分の理想にも肌にも合っていなかった場合、就職活動が無駄になってしまいます。自分が志望する企業や業界が本当に自分に合っているかを、企業研究によってしっかり見つめることが重要です。

企業研究で押さえておきたいやり方ポイントは?

企業研究を行うにあたり、ただ闇雲にやっていては時間も労力もかかってしまうので、ポイントを押さえて効率よく行うことが大切です。ここからは、企業研究を行うにあたっての重要なポイントをご紹介します。

ポイント1 業界・職種を絞り込む

自分がどのような業界・職種で働きたいかを明確化しておくことが大切です。自分の中でしっかり決めることも大切ですが、友人や両親などからも意見を聞くことで、自分では気づいていなかった就職先や業界が出てくることもあります。

ポイント2 必要となる情報を絞り込む

多数の企業を調べようとする場合、調べる項目を事前に考えておかなければ情報の絞り込みが行えずに時間がかかってしまいますので、あらかじめ必要な項目をピックアップしておきます。

調べておくべき基本情報

  • 会社情報:事業内容、財務内容、将来性、企業変遷、企業理念など
  • 仕事内容:業務内容、配属、研修制度など
  • 労働条件:給与賞与、休日、職場環境、福利厚生など
  • 採用情報:採用状況、必要な資格、採用試験の詳細など

ポイント3 企業研究シートを準備しておく

企業研究シートを準備するメリット

せっかく調べた情報をバラバラに保管しては候補の企業を比較して検討がしづらくなりますので、より理想に近い会社を探すためにも「企業研究シート」を事前に準備しましょう。同じフォーマット上に調べた情報を記入していけばよく、情報収集を行う上でも無駄を省くことができます。

企業研究シートは、一度作って終わりではなく、新しい情報が入るたびにリニューアルしていきます。その際、一から作り直す必要はなく、情報を追加・上書きしていくことで、さらに内容の濃いものになっていきます。このとき、一枚ずつ分離した企業研究シートを用意すると、順位付けしやすくなったり面接時の準備したりするときにも便利なのでオススメです。

ポイント4 同業他社の情報も調べる

自分が就職したい業界の中でも入りたい企業がある場合、その会社の企業情報だけでなく、同業他社の情報も併せて調べましょう。業界自体の気風や将来性、志望企業と他社との差が見えてきます。希望していた会社とは別の企業に志望が移ることもありますので「私は絶対この会社にしか行かない!」と決めつけずに、広い視野で調査してみてください。

企業研究のやり方

代表的な企業研究の方法

企業研究の方法は数多くあるので、自分に合った方法を見つけて戦略的に行っていくことが、時間や労力の節約に繋がります。ここからは企業研究の代表的な方法をご紹介します。

企業研究の方法1 インターネットを活用する

インターネットが普及した現在では、多くの企業が自社の情報発信の手段としてホームページを開設しています。企業によってはコーポレートサイトに会社の変遷や企業理念、主力商品、最近の業況、社長挨拶など、かなり充実した内容を載せている場合もあり、正に情報の宝庫といえます。また、就活生用にサイトを開設している企業もあり、そこでは企業側が就活生にアピールしたい情報や求める人物像なども知ることができる場合もあります。さらに深い内容を知りたい場合は企業情報サイト(帝国データバンク、東京商工リサーチ等)を活用する方法もあります。

インターネットを使えば企業そのもの意外にも、その企業の属する業界についても様々な情報を収集出来ますが、どの情報を使っていくかは本人の情報リテラシーに寄りますので、十分な注意が必要です。

企業研究の方法2 紙媒体も活用する

ネット媒体ではなく、新聞紙・書籍・雑誌といった紙媒体を使った情報収集の方法もあります。特に上場企業には会社四季報という雑誌があり、株価や経営状態も確認できます。また、専門誌や専門の新聞を発行している業界もあり、そこから最近のトレンドや業界共通の情報を得られることもあります。

最近は新聞紙を取っていない家庭もありますが、インターネット上で過去の記事を検索できるサービスを行っている新聞社もあるので、過去から現在へと流行の移り変わりや傾向の考察をするための情報を集められるようになっています。

企業によっては経営者が本を執筆していたり、雑誌に記事が載っていたりすることがあります。素人にも分かるように業界内について説明されていた李、経営者の哲学などが反映されていたりする場合もあるのでなるべく読みましょう。

企業研究の方法3 会社説明会・インターンシップへ参加する

企業によっては、合同説明会などに参加している場合もあります。企業説明会はインターネットや書籍に比べ、企業代表としきている社員へ実際に質問できるので、リアルな企業情報を入手できるメリットがあります。代表の社員が複数人だった場合は、多少なりとも社員同士・社内の雰囲気を知られる可能性があります。

また、企業によってはインターン制度を設けていて、実際に職場体験ができるケースもあります。社内の雰囲気や実際のオフィスを観察できるという意味でも積極的に活用しましょう。

就活の説明会で企業の注目を集めるために実践すべきこと4つ

企業研究の方法4 OB・OGを訪問する

志望企業にOBやOGがいる場合、アポイントを取り訪問します。その企業で働いている人から直接話を聞くことはリアルな情報を得る意味でも非常に重要です。

同じ学校の卒業生と在校生ということであれば忌憚のない情報交換ができるため、実際にその企業で働くイメージも掴めますし、企業が求める人物像などの情報が分かる可能性も高くなります。

OB・OG訪問の質問例と行く前に準備しておくこと

企業研究の方法5 大学の就職課を活用する

大学の就職課(キャリアセンターとも呼ばれる)を利用している就活生はそれほど多くはありません。しかし、特に私立大学の場合などは就職実績も重要視されており、内容の充実が図られています。実際、最近の就職課においては、大学の職員が外部企業の研修を受けたり、民間企業出身の専門スタッフを採用するなど力を入れているケースも多く見受けられるようになりました。

就職課にある企業からの募集情報も大切です。企業が大学に求人を出すということは、その大学からの人材を欲していると考えられ、有利に進むケースが考えられるからです。また、中小企業などの採用情報といった、自分では探しきれていなかった情報が集まっている場合もあります。

企業研究はポイントを押さえたやり方で効率よく行おう

就職はその人の今後の人生を左右する大きな出来事です。就職してしまってから後悔しないためにも、自分の希望する業界や企業の情報収集をしなくてはなりません。しかし、ただ闇雲に時間を費やせば良いというものではなく、ポイントを理解して就活に役立つ情報を集めなくてはなりません。

企業研究には共通した大切なポイントがあり、無駄なく情報を集めるための手段があります。企業研究のやり方をしっかり理解し、効率のよい情報収集を行いましょう。