就活の企業選びは3つの軸を決めることから始めよう

就活の企業選びはどのような基準で選んだらいいのかわからないという就活生のために、企業選びの仕方と無内定にならないための企業選びのポイントをご紹介しています。特に大手と中小の選考時期には注意です。しっかりとした軸を中心に企業選びを行い、就活を成功させましょう。

就活の企業選びは3つの軸を決めることから始めよう

就活での企業選びは大切

就活でまず初めに悩むことと言えば、企業選びです。昔から憧れていた職業や夢があれば困ることはなさそうですが、大半の人はそれほどやりたいことがないというのも事実です。

企業選びをしないことには、説明会や選考を受ける企業を絞り込むことが出来ず、効率よく就職活動を行えません。手あたり次第説明会や選考に行ってスケジュールがパンパンになってしまうことを避けるためにも、就活での企業選びは大切であるといえます。

就活の企業選びは軸を決めることから始める

就活の企業選びの一番のポイントは、自分の就活の軸を決めることです。就活の軸とは、簡単に言えば自分が重視したい基準です。だいたい3つ程度自分で決め、その基準に当てはめながら企業選びをすると、それほど迷わずに選択をすることが出来ます。

就活の軸は、面接やES(エントリーシート)でも聞かれることが多い項目です。この場合は、「どんな基準で企業選びを行っているのか?」という質問がされ、志望動機に繋がる説明が求められます。特に自分の経験に強く結びつけることができる説明が出来るとベストです。

1.待遇から企業を選ぶ

就活の企業選びをする上で、真っ先に気になるのがやはり給料です。自分がやりたいことを軸にするべきなのはもちろんですが、やはりお金は生活していくのに必要なので譲れません。

紙幣を差し出されてガッツポーズの男性

待遇を確認したい場合、平均年収などは有価証券報告書や就職四季報などで確認することが出来ます。しかし、総合職のみの年収となると記載されていない場合があるため、実際の年収を聞きたい場合はOB・OG訪問を通じて聞いてみると良いでしょう。

ボーナスや福利厚生についても同様です。特に福利厚生などは入社した後でなければ分からないことがたくさんあります。そのため、住宅手当などを中心にどのくらい補助があるのか実際に社員の方に聞いてみるのがお勧めです。

2.理想から企業を選ぶ

自分がどんな仕事をしたいのか、どんな生活をしたいのか、といった理想で選ぶのも就活における軸の一つです。

理想から企業を選ぶ

例えば、ワークライフバランスが取れた生活をしたい場合は残業時間が少ない会社や休日数が多い会社を選んだり、逆に育児と仕事を両立させたい場合は出来るだけ育休取得率が高い会社を選んだり、ということが考えられます。

最近では、くるみんマークという育児にやさしい会社に認定されるマークがありますので、そういったものに認定されているか確認するのも良いでしょう。

3.やりたいことから企業を選ぶ

建築現場で働く女性

就活の企業選びで一番おすすめなのが、やりたいことから選ぶことです。待遇で選ぶのも良いですが、それをそのまま面接で述べてしまうとあまりにも直接的で、良い印象は持たれません。そこで、待遇などの条件は大前提として自分がやりたいことかどうかという視点で企業選びをすることをおすすめします。

やりたいことの具体例としては、社会に役立ちたい、ものづくりに携わりたいといった漠然としたものから提案型の営業がしたいという具体的なものどちらでもかまいません。

人生で一番大きな買い物の助けをしたいから住宅業界、お客様に一番近い所で仕事をしたいから営業といったように、なぜやりたいのかという理由さえきちんと説明できれば大丈夫です。

就活の企業選びでは自己分析を忘れない

自分がやりたいことや興味があることをきちんと知るにはやはり自己分析が必要です。自分がどんなことが好きで、どんな時にモチベーションが上がるかということなどを詳細に分析することで、自分にはどんな企業が向いているのか知ることが出来ます。

就活では企業選びの前に業界研究をしよう

就活で企業選びをする際に、まったく手探り状態でわからないという方は業界研究から始めてみるのも良いでしょう。ある程度どのような業界があるのか知っておくと大雑把な事業内容がわかり、興味がある仕事を見つけやすくなります。

就活の業界研究には、東洋経済新報社から出版されている『会社四季報業界地図』がおすすめです。各業界いついてわかりやすく書かれており、近年話題となっている業界の情報も豊富です。上流・中流・下流といった関係も知ることが出来るため、短期間で体系的に業界を知ることが出来ます。

企業研究は就活の企業選びの基盤

企業研究する学生達

就活の業界研究である程度興味のある業界が見つかったら、詳しく一つ一つの企業を研究していくと良いでしょう。一見同じように見える企業でも、その特徴や事業内容は意外に大きく異なります。

しかし、同業種かつ同じような規模の企業を受ける際は、志望動機の差別化に苦労する方が非常に多いはずです。その場合は、企業研究をする際に目立った特徴や違いに特に意識して企業研究をしておき、なぜ同業他社ではなくうちなのか?と聞かれた際に、しっかりと答えられるようにしておきましょう。

就活で企業研究をする際におすすめなのが、企業のホームページなどで入手できるアニュアルレポートです。事業内容など詳しく書かれているため、一つの企業を深く知るにはうってつけです。

ネットニュースの活用も良いでしょう。検索機能を利用すれば自分が知りたい情報を一気に集めることが出来ます。特定の企業のみの情報を効率よく集めたい場合に是非利用しましょう。

企業研究のやり方・就活でしっかり絞り込む方法5つ

就活の企業選びは職種研究もおすすめ

やりたいことが既に決まっている人は、やりたいことに最も近い職種を先に決め、企業選びをするのもおすすめです。例えば営業がやりたい人は次にどんなサービス・製品を扱いたいかという観点で企業選びを始めると企業選びがしやすく、おのずと絞られてきます。

一方で、人事や経理などコーポレート職を志望する方は注意が必要です。こういった職種はどうしても業務が同じものになることが多く、職種から決めてしまうと就活での企業選びが困難になりがちです。その場合は業界研究や企業研究から始めるのが良いでしょう。

就活の企業選びは大手病に注意

OB訪問で話を聞く就活学生

就活で企業選びをする際に、高学歴の学生に非常に多いのが「大手病」です。待遇や知名度、安定度などではやはり中小より大手に魅力があるため、大手企業への入社を希望する方が多いですが、大手は倍率が非常に高く、入社が困難です。

就活で大手に目が向いてしまうのは仕方がないことですが、決して大手ばかり見るのではなく、中小企業や聞いたことのない企業にも関心を持ってみましょう

就活で企業選びを始めた当初は、自動車メーカーや食品メーカーなど、聞いたことのあるBtoC企業(個人向けの製品を販売する企業)にばかり目が向きがちですが、調べてみるとBtoB企業(法人向けに製品を販売する企業)にも数多くの優良企業が存在します。

トヨタ系のデンソーや電子部品の村田製作所、生産工程を自動化するシステムであるFA(Factory Automation)のメインとなるセンサで知られるキーエンスなどは近年では広く知られていますが、かつては一般的にはあまり知られていなかった超優良企業です。

中小企業の中には非常に大きな存在感を持っている企業も数多くありますので、就活の企業選びの際には広く視野を持ち、興味を持とうとする姿勢を忘れないことが大切です。

学内説明会や合同説明会で時間が空いた時は、是非自分が知らない企業のブースに飛び込んでみるようにしてください。

就活の企業選びは選考時期にも注意

就活の企業選びは選考時期にも注意が必要です。大手と中小では概して選考時期が異なり、大手企業を中心とした経団連加入企業は時期が決められ、大体同じ時期に選考・内定出しが行われますが、中小企業や一部の企業は大手企業とは選考時期が異なり、大手企業の前後に行うことが多いです。

並んで立つ就活学生

そのため、就活で大手企業ばかりうける受け方が最も危険であり、大手の選考が終わったころには既に人気企業は募集を終えているという状況が多々あります。そんな状況にならないためには、

  • 本命企業の前にいくつか選考を受けておく
  • 比較的内定が出やすい企業を受け、内定を確保しておく
  • 持ち駒がなくならないよう常にESを出し続ける

以上の3点がおすすめです。

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特に面接やグループワークは慣れによる面が大きく、いきなり本命企業の選考を受けるのと、ある程度場数を踏んでから本命企業の選考を受けるのとでは結果が大きく変わってきます。せっかく志望する企業で良い結果を出すためにも、必ず練習の場を設けておくようにしましょう。

先に内定を確保しておくのも一つの手です。しかし、企業によっては大手企業の選考に合わせて内定者を研修の名目で拘束する場合や、就活を終えることを強制する「オワハラ」を行う企業もあります。

その場合、必ずしも従う必要はなく断っても大丈夫ですが、最悪の場合内定を失う場合もあるため、大学の用事などで欠席理由を伝えた方が無難です。

就活のオワハラを撃退!就活生を恐怖に陥れる具体例と対処法

就活の企業選びは慎重にやろう

就活の企業選びを失敗すると、自分が希望していなかった仕事や内定が無いという状況になる可能性があります。自分の一生を左右する就職活動ですから、企業選びは慎重に行うようにしてください。