復職に向けて診断書を書いてもらう理由・条件・内容・料金は?

復職のためには診断書を用意しなければいけません。では、その診断書にはどのようなことを書いてもらえばいいのでしょうか。診断書にかかる料金や、復職までの具体的な道のりまでを詳しくご紹介していきます。

復職に向けて診断書を書いてもらう理由・条件・内容・料金は?

復職には診断書を用意する必要がある

いざ復職しようという段階になった時に、必要となるのが医師に書いてもらう診断書です。これがなければ、復職することはできません。職場復帰を果たすためにも、きちんと診断書を用意しましょう。

復職のための診断書は、書いてほしいと言えばすぐに書いてもらえるものではありません。ここではどのようなことを書いてもらうべきなのか、診断書をもとにどのような流れで復職することができるのかなどを紹介するので、それらの点をしっかりと押さえておきましょう。

復職に必要な診断書がなければ職場復帰できない

診断書とは、主治医に書いてもらうものです。休職中に自分の体調管理をし、復職へと導いてくれた主治医によって書かれたものだと考えてください。診断書はもう働いても問題ないという太鼓判のようなものですから、これがあれば会社としても復職を認めることに前向きな姿勢をとることができます。

逆に言えば、診断書がない限り復職することはできないことになります。診断書がない場合、主治医が復職を認めていないということになりますから、そういった状態では会社も当然復職を許可することはないでしょう。

診断書を書く医師

特にメンタルのダメージが休職の原因だった場合には、主治医は復職の判断に対して慎重になります。復職してすぐに、再度休職してしまう事態に陥らないためにも、体調が本当に回復したかという見極めをしなければならないからです。そういった場合には、医師がなかなか診断書を書いてくれないということも十分に考えられます。

復職には主治医の診断書だけでなく産業医の意見も必要

主治医には診断書を書いてもらわなければなりませんが、それだけでは復職をすることはできません。復職のためには、主治医だけではなく、産業医の意見も必要なのです。主治医が診断書を書いてくれて復職してもいいと判断しても、産業医がまだ駄目だと判断した場合には、復職は叶いません。

産業医は、主治医とは異なる立場から復職の可否を判断しています。休職中の人を社員として復職させるかどうかを判断していますから、少し厳しい目を向けていることも考えられるのです。もちろん主治医の診断書が用意されていることは復職のための大前提ですが、産業医の賛同が得られなければ復職はできないということも覚えておきましょう。

復職にあたり診断書を用意することで産業医の判断材料にもなる

診断書を見ながら話す産業医

診断書を提出しないと復職できないのは、企業に対する心象にも関係しています。いくら当人が「もう復職できます」と言っていても、それを証明する資料となるものが何もなければ、企業は納得することはできないでしょう。診断書は、実際に復職して働くことができるという証明に役立つ書類なのです。診断書の提出は復職の手続きとして必要なことですが、企業側を納得させるという意味も持っています。

さらに診断書がなければ、産業医も資料不足で判断ができません。当人からの聞き取りでは、あまりにも主観だけの話しか聞くことができませんし、実際にどのような治療が行われたのかや、専門的医見た病気に対する意見などを知ることもできません。診断書は、産業医が復職の判断をする際にとても重要なものだと言えます。産業医は、復職を目指す人の治療経過などを詳しく知らないため、主治医の診断書や当人への聞き取り調査に頼るしかないのです。

このように診断書がきちんと用意されており、その内容が詳しく書かれていないと、産業医は復職の判断に困ってしまいます。主治医の意見や、これまでの経緯がわからなければ判断はできないでしょう。

復職に向けて診断書を書いてもらう条件は心身の十分な回復

診断書を書いてもらう条件としては、まず十分に体を休めて仕事に戻れる状態になることが必要です。特に精神的な不調での休職の場合、一日も早く仕事に戻らなければならないと気持ちばかり先走って、全く気が休まらないようでは休職している意味がありません。

当然のことながら、そのような状態では回復は望めませんから、医師は診断書を書いてくれるはずがないでしょう。そうなれば更に焦ってしまい、病状は悪化してしまうという負の連鎖が起こってしまうことも考えられます。そのような負のスパイラルから抜け出すためにも、ゆっくりと体を休めることに専念してください。休職することは決して悪いことではありませんし、働く人に与えられている正当な権利です。休職中にきちんと体を休めておくと、結果的に診断書をもらえる時期を早めることができます。

休職中の過ごし方で気をつけること旅行や外出は大丈夫?

医師は専門家としての目を持っているので、病状が十分に回復していない状態で、いくら「元気です」と言い張っても、専門的な視点から現在の体調を見抜いてしまうことが多々あるでしょう。

心身の回復に努める以外に復職に向けてやるべきこと

診断書には、復職に向けてどのようなことをしていたかなどを書くといった場合もあります。これは産業医との面談においても尋ねられるものですから、休職中には復職のために必要なことをきちんとやることが大切です。

例えば、通勤時間と同じ時間に電車に乗って会社まで行ったとか、生活リズムを働いている時のものと同じにしたといったことなど、ある程度心身の調子が回復したのであれば、復職を現実的に見据えた行動をとりましょう。

また、復職のために産業医からしておくべきだと指示されたことは必ずしましょう。それができていないと、復職への意欲がなかったり、まだそこまで体調が回復していなかったりするのかと考えられてしまいます。

日中には復職に向けての行動をとること、特に屋外活動が望ましいでしょう。そういった積極的な活動は、職場復帰のために求められているものです。医師にもきちんと活動的な過ごし方ができていることを伝えることができれば、診断書を書いてもらえる日が近くなるでしょう。

診断書に書かれる主な内容は?

診断書に書かれる主な内容

診断書の内容について、必ずこれを書いてもらわなければならないといった決まりはありません。ですから、必要だと思われる事項を医師の判断で書くことになります。

診察された時間や時期、頻度

最初に書かれる診断書の内容は、診察された時間や時期、頻度などです。これらは復職するにあたって参考とされる基本的な事柄ですから、どのような場合でも必ず書かれます。

日常生活を問題なく送れるくらいに病状が回復しているか

次に、病状がどれだけ回復したかということも書いてもらいますが、これはできるだけ詳しく記載してもらうべきでしょう。特に、日常生活を送るのに問題ないかどうかについては、必ず触れるべき点です。

職場復帰が問題なくできるくらいに病状が回復しているか

診断書となると、日常生活を送れるくらいに回復しているということだけに注目してしまいがちですが、これはあくまでも復職のためのものであるということを忘れてはいけません。そのため、主治医には仕事に戻れるかどうかといったことも判断してもらう必要があります。

ですから、業務に従事するのに問題ないくらい回復しているかどうか、といったことも診断書に書いてもらうべきであると言えるでしょう。復職できるかどうかは、業務を遂行できるかどうかにかかっているのです。

復職に向けての診断書に書いてほしいことがある時はその旨を伝えよう

診断書に書いてもらいたいことがある場合は、その旨を伝えておきましょう。例としては、次のようなことが挙げられます。ここに挙げたものは、あくまで一例ですから、医師に診断書を書いてもらう時は、よく考えたうえで自らの希望を伝えましょう。

  • 復職後フルタイムで働くことは避けたい
  • 復職後しばらくの間従事する業務を負担の少ないものに変えたい

ただし、これはあくまでも医師が判断することですから、自分の希望だけを一方的に伝えればいいというものではありません。例えばあまり長い時間は働けないということをアピールしてしまうと、やはり復職は無理なのではないかと思われてしまう可能性もあります。「自分はそう感じているのですが、どう思いますか」というふうに、相談するくらいの気持ちで話してみましょう。

基本的に、診断書は医師が企業に伝えておくべきことを書くものです。もう復職できる旨をストレートに伝えられると一番いいのですが、復帰にあたり何らかの条件を付け加えなければならない場合には、包み隠さずに書いてもらうようにしましょう。

復職に向けての診断書を書くかどうかの判断は医師が行う

診断書を書く医師

診断書を書いてもらうタイミングは、医師に委ねましょう。決して自分から催促しないということが大事です。あまりにも急かすようだと、本来ならまだ休養が必要だとしても、医師が根負けして診断書を書いてしまうこともありますが、それではもちろん何の意味もありません。

そのため、診断書を書いてもらうタイミングは、プロである医師に任せるべきです。まずはゆっくりと休息をとり回復に努めてください。そうすれば、自然と医師が「今なら復職しても問題ないな」と判断してくれる時が来るでしょう。

診断書の作成をしつこく迫らず前向きに捉えるようにすることが大切

医師に対して、あまりにも無遠慮な態度をとってしまうことがないようにするべきです。診断書を書いてほしいという気持ちはわかりますが、だからといってしつこく迫りすぎたり、高圧的になりすぎたりすると、医師としても復職までの道のりを応援したいという気持ちが薄れていってしまいます。最後まで二人三脚で歩んでいくためにも、悪い態度はとらないようにしましょう。

復職の判断は慎重に行われるものです。休職と復職を繰り返すようなことがあってはいけませんから、医師も慎重にならざるを得ないですし、診断書を書くのも簡単なことではないと言えます。自分は大丈夫だと言っているのにどうして書いてくれないのだろうと気を揉むのではなく、先生は自分のことを考えてくれているのだなと前向きに捉えてください。

診断書作成にかかる料金は?

診断書作成にかかる料金

復職のために提出する診断書にかかる料金は、病院によって異なりますがおおよそ3,000円~5,000円と言えます。診断書作成にかかる料金は全額自己負担になりますが、病院が自由に設定できるので規定がありません。そのため、他の病院では安かったのにこの病院では高かった、といったことも起こり得ます。

復職をするためには診断書は欠かせませんから、料金がどれだけ高額であっても発行してもらわなければなりません。ですが、それほど料金を釣り上げているという病院はありませんから、安心してください。どうしても不安な時には、診断書を発行してもらう前に料金がいくらかかるのか聞いておきましょう。

復職までの流れを確認しよう

ここで、主治医に診断書を書いてもらった後、復職するまでの流れを簡単に見てみることにしましょう。復職は診断書を書いてもらったからといってすぐにできるものではありませんし、診断書をもらえたから全てが終わるというわけではありません。会社との面談にも緊張感を持って臨まなければいけないということを覚えておきましょう。

STEP1.休職中は復職に向けての十分なリハビリを行う

休職中は十分なリハビリを行う必要があります。業務に戻れるようにするためには、少しずつ体と心を慣らしていかなければならないのです。職場復帰ための支援プログラムに通うことや、自発的な行動をとることが求められます。

STEP2.診断書を作成してもらったら産業医(会社側)と面談する

復職するまでには、まず主治医に診断書を書いてもらった後に産業医との面談を行います。この時に上司が同席する場合もあるため、実質会社との話し合いという形になるでしょう。この時に、主治医からの診断書と聞き取りを照らし合わせて復職の判断が行われます。

面談では休職中の生活や、なぜ休職に至ったかなどといったことを質問されるため、それに対しての回答を用意しておく必要があるでしょう。

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復職するためには診断書が欠かせない

復職のためには、自分の頑張りが大切となるのはもちろんですが、必要となる書類を集めなければなりません。主治医による診断書は、必要書類の中でもかなり重要なもののひとつです。

診断書がなければ復職のスタートラインに立つことすらできませんから、復職を願うのであれば、まずは診断書をきちんと用意することが大切です。自分の今の状態がどのようなものなのかをしっかりと主治医に伝えて、復職しても問題ないのかどうかを判断してもらいましょう。