自己PRで冷静に物事を判断できる自分をアピールする例文と書き方

自己PRの場で冷静さをアピールしたいという人は多くなっていますが、その冷静さが本当に伝わっているかをよく考える必要があります。冷静さがしっかり伝わるよう、自己PRのポイントになる部分や注意点について解説します。

自己PRで冷静に物事を判断できる自分をアピールする例文と書き方

自己PRで冷静さをアピールする人は多い

最近は就活の自己PRにおいて、「冷静さ」をアピールする人が増えているといいます。コミュニケーションの手段も多様化してきた中、以前のように情熱的な人ばかりが評価されることはありません。対応のミスから大きな問題が生じることも多い現代では、むしろ冷静さを評価する企業も増えています。そして、自分の冷静さを武器に就活に臨む学生も多くなっています。

しかし、冷静さを光るアピールとするためにはちょっとしたテクニックが必要です。自分らしい冷静さを、うまくアピールにつなげるためのノウハウについて学んでいきましょう。

あなたの冷静さはどんなタイプ?

「冷静」という言葉は「落ち着いている」という意味を持ちますが、冷静さをアピールしたいと考えている人は別の言葉で自分の長所になっている冷静さをアピールしてみましょう。本当に伝えたい自分の強みが見えてくるはずです。

「落ち着いている」という意味の冷静

冷静に考える男性

冷静沈着という言葉が最も似合うのはこの「落ち着いている」という特性です。落ち着いているというのは、驚くような事態や、予期せぬことが起こった場合にも動じずに普段通りに考えたり行動したりできるということです。こうした冷静さを持つ人がいる組織は突然のトラブルにも強くなりますので、企業からも重宝されます。

「客観的な視点を持っている」という意味の冷静

データを取って客観的に思考するビジネスマン

冷静という言葉の中には、「客観的に自分や周囲のことを見ることができる」ということも含まれます。企業活動では、会議に参加した数人の意見によって物事が決まることが多いですが、その数人の意見が社内外の他の人の意見やニーズと同じかはわかりません。周囲の雰囲気に流されず、客観的な視点を提供できる人はそれだけで存在感を感じさせます。

「慎重である」という意味の冷静

冷静な人というのは、「感情的に物事を決定することをしない」人でもあります。いわば「慎重」な人だと言い換えることもできます。企業活動では、顧客対応はもちろんのこと、最近は特に社内の従業員に対しても発言や振る舞いに慎重さが求められるようになっています。

自己PRで「慎重」をアピールするならポジティブに表現する

冷静を自己PRするならネガティブに考えない

情熱的であることと冷静さのイメージ

就職活動を行っている学生の中には、自分のクールな部分、冷静な部分についてネガティブに考えてしまう人も多いようです。「冷めている」「冷たい」というイメージを冷静な人は持たれてしまいがちですが、そのイメージに流されないように注意してください。

本来、冷静という言葉にはそうしたイメージはありません。しかし、マンガやアニメ、ドラマの影響で、冷静な人にそうした特性が付加されることが多いためにイメージが形作られている面があります。冷静に物事を考えられる人でも情熱的な人はいますし、周囲に対して気配りができる優しい人もたくさんいます。言葉のイメージにとらわれないようにしましょう。

また、一般的にリーダーシップがある人というのは情熱的でポジティブな人、いわゆる「熱血」「体育会系」というイメージがあり、冷静な頭脳派タイプではないと考えている人が多いですが、企業においてはそんなことはありません。むしろ冷静に物事を発揮できる人の方が将来的には企業の重要な舵取りをする立場に就く事が多いですから、自分のタイプに自信を持ちましょう。

自己PRでリーダーシップをアピールするなら周囲との関わりを大切に

自己PRで冷静さをアピールする例文

自分がどんなタイプの冷静さに分類されるのかが分かったら、実際に例文を見ながら自己PRの作り方を整理・確認してみましょう。

冷静さをアピールする自己PR例文1

冷静さをアピールする自己PR例文1

私は冷静さが自分の武器だと思っています。

昔から、周囲の意見に流されないで、情報を集め、自分で考えることを意識してきました。ずっと吹奏楽をしていて、大学ではオーケストラ部に所蔵していましたが、どのコンクールに出品するかで部員の意見が分かれたことがありました。多くの部員は、現代的な曲が演奏できるコンクールが良いと言いましたが、私は後輩たちの中に、ピアノなど専門的に音楽をしてきた人が多いので、今後の活動の方向性としてよりクラシックに強いオケ部を目指すべきだと言い、課題曲がクラシックになっているコンクールへの参加を希望しました。この意見は後輩たちはもちろん、顧問にも後押ししてもらって採用されました。この時のコンクールへの参加実績や演奏曲をアピールできたことで、翌年から技術と音楽的な知識をもったメンバーが多く入部するようになるキッカケとなりました。

私は周囲の状況を顧みて、客観的で冷静に物事を判断します。貴社に入っても、周囲の意見を参考にしながら、しっかり考えてひとつひとつ適切に判断し、ミスの少ない仕事をしていけたらと思います。よろしくお願いします。

この例文1の自己PRでは、「冷静さ」があることを最初にアピールし、その後のエピソードでその長所の発揮されたシーンを話しています。

目的と判断と成果

問題として「参加するコンクールの選択」がありますが、できれば問題に対する望ましい結果が明確だともっと良くなります。部の将来を考えての選択が、結果的にうまくいった内容になっていますが、先輩たちが気持ちよく演奏できることを中心に選択するならまた結果の捉え方は違ってくるはずです。この時のコンクールへの参加では、何を目的にするべきだったかが曖昧なため、その判断が適切なものか少々わかりにくくなっています。

ただ、書き手が周囲の意見に流されず、自分で考えて判断していることはよくわかります。この時、「他人の意見は聞かない」だと困りますが、最後のまとめの部分で「周囲の意見を参考にしながら」としているので、自己中心的ということではないとわかります。ネガティブに聞こえかねない部分があれば、この例のように文中でうまくフォローすると良いでしょう。

冷静さをアピールする自己PR例文2

冷静さをアピールする自己PR例文2

私は何事も客観性を失わないように注意しています。

大学の文化祭で、私のサークルはチョコバナナを販売していました。2日間の文化祭の二日目、保管の仕方が悪かったのか、調理用のバナナが非常に傷んでしまっていました。サークルの中では、利益を出して後で盛大に打ち上げをしたいという人が多く、どうせチョコをつけるから関係ないという意見が強かったのですが、私は客観的な意見として「そのバナナの状態を知っていたら食べたいと思う人はいないと思う」と言って、仕入れをし直すことを提案しました。すると、最初はそのまま調理して販売しようという意見だった人も一人二人と思い返し、さらには部長も「食中毒などの大事になるとまずいので、安全を優先しましょう」と言ってくれて、赤字にはなりましたが仕入れをし直し、事なきを得ました。

私は仕事においても、こうした客観性は大事だと思っています。主観的な判断をしてしまいそうな時に、一歩下がって客観的に見ることを意識して様々な仕事に取り組んでいきたいです。よろしくお願いします。

この自己PRの例文2では、冷静という言葉は使っていませんが、客観性という言葉でその冷静な判断について述べています。

客観的な意見を主張エピソード

このエピソードでは、客観的な意見を言えるというだけでなく、多数派と意見が違っても自分の意見が言えるという意志の強さも伺えます。こうした人材は企業にとっても貴重です。

まとめの部分で、もう少し具体的にどのような仕事でどのように客観的に見られたらと考えているのかわかると、人事担当者も具体的な活躍イメージが湧き、配属や教育なども検討しやすくなります。

冷静さをアピールする自己PR例文3

冷静さをアピールする自己PR例文3

私は平常心で物事を行うことができると自信があります。

私はレストランでアルバイトをしていました。ホールでバイトリーダーとして、数人のアルバイトを動かし、キッチンとの連携係となっていましたが、ある時、夕方の早い時間に予約なしで観光客のグループが入ってきて、一度に店内の席がほとんど埋まりました。料理のオーダーが20、30と一度に入ってくる中、私はキッチンスタッフと相談し、普段と違って、サラダなど出せる皿からどんどん出していこうと提案しました。料理がそろった「インスタ映え」が理想ではありますが、料理が揃うまであまりにも待たせてしまうのは良くないと思ったからです。

ホールスタッフたちと共に、忙しく動き回りましたが、オーダーや配膳のミスも無く、無事にサーブすることができました。クレームなども無く、早い時間に食事を済ませてもらうことができたため、通常のディナータイムにも普段通りお客様を入れることができて、その日の売上は非常に大きくなりました。店長からも焦らずに冷静に対応した結果だと褒めてもらえました。

仕事をしていれば、様々な場面で急なトラブルがあり、焦るかもしれませんが、持ち前の冷静さで状況を乗り越えていきたいと思います。よろしくお願いします。

問題解決の行動力

この自己PRの例文3は冷静さが行動面で発揮されたというエピソードですが、特にアルバイトのようにビジネスに近い状況でのこうしたエピソードは評価しやすいです。問題となっている状況もイメージしやすく、その中で冷静に判断し、周囲を動かしたことでリーダーシップや判断力という点でも評価されるでしょう。また、顧客対応力やサービス精神という点でも光るものを感じます。

仕事の内容についてもう少し詳しく触れる必要はありますが、「焦るかもしれない」場面はどのような職種でもありますので、さほど気にならないでしょう。

自己PRで冷静さをアピールする注意点

冷静であることを自己PRでアピールする場合、自分がどんなタイプの冷静さを持っているのかをふまえたうえで、注意するべきポイントを考えながら書いていきます。

自己PRでは「私は冷静です」アピールをしない

「私は冷静です」という自己紹介をしても、その人が本当に冷静かどうかはわからないものです。あくまで客観的に冷静かどうかが判断できるように、自分の実際の行動や考えに基づいたエピソードを紹介しましょう。「冷静に判断しました」ではなく、「慌てず、マニュアルと照らし合わせて判断をしました」の方が信憑性があります。冷静という言葉に頼らないことで、冷静さが伝わるようになります。

自己PRでは冷静である状況の説明をきちんとする

状況を正確に説明してから冷静さを強調

冷静さをアピールする際のエピソードでは、いかに自分が陥った状況が冷静さを失わせるようなものであったかをアピールすることが大事です。極端な例ですが、「図書委員として冷静に本棚を整理しました」というような内容では冷静さが伝わりません。冷静さを失わせるような状況には、時間や恐怖など、様々な条件があるはずです。きちんと描写することで、冷静な行動が際立ちます。

自己PRでは仕事で活きる冷静さをアピールする

冷静さが問われる場面はたくさんありますが、エピソードでは仕事で活きるだろう冷静さが発揮されたエピソードが求められます。「相手に何を言われても表情ひとつ変えずに冷静に対応した」という場合もあるかもしれませんが、仕事では相手が何か言ってきた場合に表情を変えないのはマイナスになる場合がほとんどです。伝えたい冷静さは、仕事で活かされるものかよく考えましょう。

自己PRで冷静をアピールする時は内容の書き方に決まりがある

自己PRの内容は、書き方がほぼ決まっています。冷静であることをを自己PRする時も同じですので、その書き方を覚えておきましょう。

最初に冷静であることの結論を述べる

ビジネスの世界では、質問に対してまずは回答をすることが求められます。これから伝える内容の核心をまずは伝えてからエピソードを始めましょう。冷静に関係するフレーズを最初に伝えることで、冷静さに注目してもらえるようになります。

冷静に関連するエピソードを述べる

自分の冷静さが発揮されたエピソードを続けて伝えていきます。ビジネスに役立つ冷静さを上手に伝えるためには、問題解決型のエピソードが効果的です。「課題・問題」をきちんと整理し、そのために自分がどのような行動をしたのか、そしてどのような結果が得られたのかを意識して説明しましょう。

冷静であるまとめと展望を述べる

最後に、もう一度自分の長所をアピールして、仕事の中でも活用できることをアピールしてまとめます。また、余裕があれば長所を活かして入社後にどのような活躍をしたいと考えているのかも伝えると良いアピールとなります。

自己PRで冷静さを挙げる時は、書いた後で自己PRをしっかり見返す

誤字脱字を冷静にチェック

冷静さをアピールするなら、必ず本当に自分が冷静に自己PRをできているのか検証してみましょう。面接では取り返しがつかないですが、エントリーシートなら書いた時点で読み返すことでその内容を検証することができるはずです。

「冷静である」と言いながらも、非常に主観的な内容になっていたり、また誤字や脱字などが目立つようなら、その冷静さが疑われるしかありません。

たかが書類、たかが面接と思うかもしれませんが、人間が行う仕事にはその性質がどうしても出ますし、また企業側としてはそれが全てではないとしても、与えられている情報からしか個人を判断することはできません。だからこそ、自分の長所を疑われることがないように細心の注意を払って自己PRを作成しましょう。

冷静さの自己PRは客観性がポイント

就職活動の自己PRで冷静さをアピールする場合には、客観的に見た場合にいかに冷静さを感じさせることができるかがポイントになります。客観性を担保するためにも、特にエピソードにおける状況の描写には気を遣うようにしましょう。

また、必ずその冷静さが語り口や書類の文面から伝わるように、ミスのない、しっかりした話し方や内容を準備することが大切です。冷静な判断や行動ができているのか、よく考えながら自己PRを作成しましょう。