自己PRの行動力は積極性が強みとして活かされることをアピールする

自己PRで行動力をアピールする大学生は多いですが、企業が求める行動力と違っている場合もあります。企業が求める行動力とは何かを正しく理解し、それを上手にアピールしてこそ企業の求める人材として内定を勝ち取ることができます。自己PRで行動力を扱う就活生はポイントを押さえておきましょう。

自己PRの行動力は積極性が強みとして活かされることをアピールする

自己PRで「行動力」をアピールしよう

就職活動において、自己PRが非常に重要なものであることは間違いありません。しかし奥ゆかしい日本人は自己PRをするのが苦手であり、いざ機会があってもなかなか上手にできません。

様々に自己分析を重ねた結果、自己PRとして「行動力」を扱う就活生は少なくありませんが、企業側が最近の学生に不足していると考える能力のひとつが「行動力」であり、学生と企業側の考える行動力にはギャップが見られます。そのため、正しくアピールすることができなければ、リスクの高い選択肢でもあります。

行動力を自己PRするなら企業にとっての意味を考える

企業にとっての「行動力」とは何か

「行動力」という言葉の定義は非常に曖昧です。「行動するための力」とは多くの人が理解していますが、行動するための力は実に様々です。その中で自分が表現したい行動力はどのような能力なのか、反対に企業側が求める行動力とはどういうものなのかをよく理解する必要があります。

企業で求められている行動力というのは、簡単に言えば「成果を出すために自発的な行動ができる力」です。就活生の多くは、「行動力」について「難しいことを行う力」だと誤解しています。普通の人ならやりたがらない、難しいと考えることを行うことが行動力だと考えがちです。それも行動力の一つの側面ではありますが、企業の求めているものとは少し違います。

企業は命令や指示に対して我慢強く行える力を期待しているのではなく、成果のために自ら考え、行動に移せるという行動力を求めているのです。

自己PRで行動力をアピールする場合の注意点

面接やエントリーシートの自己PRで行動力をアピールする場合、失敗しやすいポイントがいくつかあります。

1 行動力のエピソードからビジネスでの活躍が見えるように書く

企業にとってプラスと評価される

行動力をアピールするエピソードでは、行動したことに焦点が置かれますが、行動しただけではアピールになりません。誰でも、好きなことなら普通の人よりも行動します。実はエピソードで見られているのは、何をしたかということではありません。どのような理由でどう考え、どう行動をしたのかが評価されています。

行動力は一回の行動の結果だけではわかりませんが、行動にいたるまでの過程はおおよそわかります。それがビジネスの場での行動や活躍をイメージする材料となるのです。ビジネスでの活躍が期待できるかという視点でエピソードを考えてください

2 短所を補うために行動力を使わない

「考えるのが苦手で、思考力には自信がない」という人が、逆に「考えるより行動」という自己PRを考えることは少なくありません。しかし、これはマイナス評価になりやすいので注意してください。

ビジネスでは考えなしの行動は企業や顧客にリスクを与える可能性があり、敬遠されます。大事なのは考えた上でそれを成果に結びつけるための行動です。短所を隠す、補うために「行動力」という言葉を使わないように注意しましょう。

3 行動力が強みになっているか注意する

本人の行動力を表すデータ処理能力

強みというのは、他の人よりも優れていることであり、それを通して周囲の役に立つことができることです。行動力が強みに本当になっているエピソードなのかをよく考える必要があります。

「私は大学時代に4年かけて全国の全ての駅のホームを踏みました」というエピソードでは、それが果たして強みとしてビジネスに活かされるかはわかりません。「そのために最適なルートを時刻表を見ながら考え、また必要日数を計算して休日に計画的に進めていきました」なら、難しい計画を成功させるための優れた行動力を持っていると判断されます。

4 行動力ではないのに行動力と思い込んでいないか注意する

行動力ではないものを行動力だと思い込んでいる就活生も少なくありません。「アルバイト仲間の雑談から出てきた売上向上のためのアイデアを店長に伝えたところ、それが行われることになり、店舗の売り上げが大きく上がりました」というエピソードでは、行動したのは自分ですが、行動力のアピールとしては適切ではありません。この場合は「説明上手」がより適切でしょう。

自己PRで行動力をアピールする時のポイント

行動力をアピールする時の注意点が分かったところで、魅力的な自己PRにするためのポイントも整理しておきましょう。

1 行動力が伝わりやすい文章構成にする

結論、例、説明の文章構成

自己PRとして行動力を伝える場合、冒頭に「結論」、つまり「私は行動力があります」と持ってきて、続けてその「根拠となるエピソード」、そしてその「行動力をどのように使っていきたいか」という構成がシンプルで伝わりやすいです。
これらの順序が変わると理解しにくくなりますので、書類でも口頭でもこの形を意識して伝えましょう。

2 行動力を具体的に説明する

具体的な説明ができていてこそ、そのエピソードから企業側も応募者の特性を考えることができるものです。エピソードは冗長化するのもよくありませんが、具体的に説明する必要があります。

3 行動の動機を明確にする

採用側は、行動力の強弱を見ているのではありません。これから一緒に働く仲間としてふさわしいのか、相手がどういう人なのかを知りたいと考えています。そのため留学経験やアルバイトの種類が大事なのではなく、「どうして」それを行ったのかを重視して見ています。PRする内容は行動力だとしても、動機や考え方はしっかり説明しましょう。

4 「行動力がある」基準としたハードルを明らかにする

巨大な岩をどけようとする女性

行動力の有無を知るためには、なんらかのハードルがないといけません。普通の人だとしても何かしらの行動は常にしています。

しかし、行動できない場合には難しい状況があるのが普通です。そういった難しい状況があっても行動に移せたという展開が行動力のアピールとして適切ですので、ハードルを明確に表現しましょう。

5 行動力によって成果があったことを示す

ビジネスは問題解決によって報酬をもらう世界です。ですから、行動力が問題解決や成果に結びついてこそ企業の戦力として期待ができます。行動力を発揮した結果、どのような成果があったのかを明確に示しましょう。

自己PRで行動力をアピールする例文

行動力をアピールする形の自己PRの例文を見て、書き方のポイントを確認しましょう。

「行動力」をアピールする自己PR例文

私の長所は「行動力」です。

友人たちにも「どうしてそんなことができるの?」と驚かれることがしばしばありますが、特別なことをしている意識は私にはありません。行動を「しない」ことではなく「する」ことを考えて、行動するなら何をどのようにしたらいいのかを目的から逆算して考えるよう心がけているだけです。

8月に、住んでいるワンルームの部屋にロフトとクローゼットを自作し、部屋の他の空間を完全にリビングとして使えるようにリフォームを行いました。ベッドがあると部屋が狭く感じますし、友人が来た時に生活感がありすぎて嫌だったからです。

賃貸物件なので当然ながら、勝手にリフォームをしてはいけません。そのため、まずは何をどこまでしたら良いかを徹底的に調べました。結果、建物そのものに損傷が無ければ問題ないことがわかったので、部屋の中に板材で大きな箱を作り、そこに収納とロフトを作りました。

耐久性などを考える必要があり、建築学部の友人や大工をしている父に相談しつつ、3週間かけて作りあげました。退室時には撤去が必要ですが、部屋が快適になり愛着も湧いたので、よほどの事情がなければ住み続けたいと思っています。

この行動力をもって、顧客の問題解決のサポートを行い、御社に貢献ができればと考えています。

行動力をアピールするエピソードですが、行動した内容も興味深く、何よりも難しいと諦めずにひとつひとつ考え、調べ、行動しているところに強い問題解決力を感じます。

行動に関する哲学が入っていますが、与えられている時間や文字数が少ない場合は省いても良いでしょう。余裕があればこうした考え方の一端を覗かせるのもエピソードの補強に役立ちます。

壁を打ち破るアイデア

最後の締めの部分でこの行動力のビジネスへの活用がもう少し具体的になるとベターです。「営業職として顧客の問題が見えたなら、その解決に向けて調査し、交渉や調整を行うなどのサポートを積極的に行いたいと思います」といった内容であれば、エピソードからもその行動が十分期待できると受け取られます。

自己PRで「行動力」をアピールするなら正しく焦点を当てるのが大事

学生と企業では「行動力」の捉え方が違うことが往々にしてあります。行動力を自己PRとして扱う場合には、企業が求める「自発的な」ものをテーマとしてください。

また、企業が見ているのは難しい行動や行動の多さというより、その行動に至るまでの考えや物事への姿勢です。行動力が強みになる人は、行動をする前からその強みが発揮されているものです。そのため、「何をしたか」だけでなく「行動の動機」「行動の際の考え」「目的と至る行動のために何をしたか」もしっかりアピールしましょう。焦点の合ったアピールで行動力が伝われば「欲しかった人材」として高い評価を受けるでしょう。