インターンシップの挨拶で好印象を残すポイント

インターンシップ初日の挨拶はその後のインターンの質を左右する大事なポイントです。良い印象を残すことで社員との関わりも増え、濃い時間を過ごすことができます。好印象の挨拶をするためのマナーや内容について紹介します。

インターンシップの挨拶で好印象を残すポイント

インターンシップの最大のポイントはやはり「自己紹介の挨拶」

インターンシップ初日には誰もが通る道、それが「自己紹介の挨拶」です。インターンに参加する目的は様々ですが、社会人の中に入って働くという経験をしたことがない学生にとっては、自分ひとりが別の世界から来たようでドキドキするものです。

しかし、自己紹介は、自分の事を覚えてもらう、仕事やコミュニケーションを円滑にできる大事な機会になります。インターンは短期のものも多く、第一印象によってその後への影響が大きく出てきますので、できるだけ良い印象を残せるような自己紹介をしたいものです。最初の挨拶で良い印象を与えるためのポイントについて確認してみましょう。

インターンシップの挨拶のポイント:マナー編

挨拶をするインターン生

挨拶の中身も大事ですが、人の第一印象の多くは感覚的に受ける情報から決まっていきます。そのため、インターンシップの挨拶では、外見やマナーある振る舞いが大切になります。

服装・身だしなみ

職場に合った服装であることはもちろんですが、それを清潔感があるようにしっかり着こなしていることが服装面のポイントです。また、髪型やメイク、アクセサリーなども、学生らしさと清潔感を意識してすっきりまとめるようにしましょう。職場において、インターン生が服装や外観で個性をアピールするのは避けた方が無難です。

インターンシップの服装はスーツか私服か?選び方のマナー

インターンシップの挨拶では声に注意を払おう

インターン生の挨拶を聞いてる社員たち

インターンシップの挨拶では、まず声によって印象が左右されることを意識しておきましょう。小さい声は自信がないように思われますし、せっかく準備した挨拶の内容も伝わらないので、良い印象を与えたいと思っているならしっかり聞こえるような大きな声で自己紹介をすることが大切です。また、聞き取りやすい声というのは声のトーンが高めになります。気持ちとしては音階の「ソ」を目標にしたトーンで話すようにしてください。

人の視線は顔に集まる

挨拶では、「人の視線は顔に集まる」ということをよく知っておく必要があります。つまり、どんな顔で挨拶しているかを見られていますし、顔を覚えてもらうという意味でもいい表情を見せることが大切だという事です。

挨拶中に目線がキョロキョロしていたり、舌なめずりをするなどの仕草があれば、それはすぐに目立って見えますので、落ちついて挨拶をするようにしてください。目線はちょっと遠めをしっかり見て、適当に視線を動かすようにして、誰かに語り掛けているイメージで挨拶しましょう。

お辞儀の角度に注意しよう

挨拶の場で注意したいのがお辞儀の角度です。挨拶ではお辞儀はすれば良いのではなく、タイミングや角度などにもマナーがあります。

お辞儀の角度としては、3種類ほどを意識しておく必要があり、

  • 会釈(15度程度)
  • 敬礼(30度程度)
  • 最敬礼(45度程度)

といったものを意識して使い分けることになります。普段の挨拶程度であれば会釈のお辞儀で良いのですが、最初の自己紹介の挨拶など、公的な場での挨拶をする際には敬礼レベルのお辞儀をする必要があります。

最敬礼になると、謝罪をしている時や最大限の感謝を示す際に行うべきものになりますので、よほど失敗してしまった時か、もしくはインターン最終日などに使うのが適当です。

注意したいのは、「話しながらお辞儀をしない」ことです。言いたいことはしっかり言葉として伝えてから、お辞儀をするのがマナーです。話しながらお辞儀をすると、声が十分に届かなくなったり、表情が見えなくなりますので注意してください。

インターンシップの挨拶のポイント:中身編

インターンでの挨拶は、自分について知ってもらう大事な時間でもありますが、他の社員の方々にとっては業務時間の一部ですから、仕事の差し支えにならないように配慮する必要があります。

「挨拶は短く」が基本

上司の前に揃って座ってるインターン生

インターンシップでの自己紹介の挨拶は短くすることが基本です。採用試験における自己PRとは違いますので、あくまで職場の仲間として顔を知ってもらい、受け入れてもらうことに重点を置きます。要点を短くまとめて、ハキハキと挨拶しましょう。特別な要求が無い場合は、2分以内で終わる程度の自己紹介を考えておくと良いです。

挨拶の中に入れたい要素

インターンシップにおける挨拶では、必要なポイントをしっかり絞り込んで挨拶をしましょう。そのためのポイントとしては、社員側の立場に立って、知りたいと考えるだろうポイントを考えて内容を検討していくことです。具体的には、

  • 氏名、所属、出身地などの情報
  • その企業にインターンを志望した動機
  • 自分に関するアピール(一言程度)
  • インターンでの目標
  • 意気込みと、機会をもらえたことへの感謝

というくらいの内容があれば良いでしょう。これを適度に肉付けしていけば、挨拶の時間はあっという間に過ぎるくらいのボリュームになります。長くならないように、かつ印象づけられるような内容を考えてみると良いでしょう。文字数では400~800文字程度におさまれば1~2分程度になります。

何気ない会話のネタを盛り込もう

インターンシップでの挨拶では、覚えてもらうことが目的になります。覚えてもらうためには、何かひとつ会話のネタになるものを盛り込むと効果的です。ネタがあるかどうかで、社員から声をかけられる度合いが大きく変わってきます。

たとえば可愛らしく、おとなしそうな女性が「趣味はサッカーで、週末はよくスタジアムに観戦に行っています」というようなアピールをすると、男性が多い企業では特に、意外性からも目を引くことになるでしょう。自分がどのように見られやすいかを自己分析してみて、ギャップを作りだすと親しみやすくなります。

インターン先の社員の雰囲気や自分の個性などを踏まえて、会話が生まれそうな内容を盛り込んでみましょう。

インターンシップの挨拶のポイント:例

直属の上司に挨拶をするスーツを着た若い女性

それでは、インターンシップ初日の挨拶を、例文を通して見てみましょう。

インターンシップ初日の挨拶

皆さんはじめまして。○○大学のAと申します。
本日より1週間、●●部でインターンシップに参加させていただきます。
ご指導のほど、よろしくお願いいたします。

たくさんのインターン先がありましたが、御社の店頭に立って実際にお客様と触れることができるというプログラムに他にはない強い魅力を感じました。私の調べた中では、お客様に触れられるところはほとんど無かったので、ここでしか得られないことがたくさんあると感じています。

私は、特技らしいことは「声が大きい」しかありません。逆に声の大きさにはかなりの自信があります。カラオケでは「声量」だけがいつも高得点です。遠くの人に声をかけたい、呼び込みや声出しがしたい、そんな時はぜひお声がけください。

今回、このような機会が与えられたことを本当に感謝しています。短い期間にはなりますが、何かひとつでも貢献できたらと考えております。

ご指導、サポートのほど、どうぞよろしくお願いします。

最初の挨拶ですが、インターンシップで参加しているということ、またどのくらいの期間なのかを盛り込んでおくと、聞く側も意識して関わってくれるようになります。この自己紹介の場合、出だしから笑えるほど声が大きいことによって、後の自己PRも活きてきます。内容にあった表現方法を考えながら挨拶できると効果的です。

インターン初日の自己紹介挨拶

本日より5日間、インターン生として勤務させていただくことになりました○○大学のAと申します。よろしくお願いします。

今回のインターンを通して、社会経験やマナーについて身に着けていきたいと思っています。不慣れな部分が多々あるかと思いますので、ビシビシ指導をいただければと存じます。

私は身長182cm、体重92kgという恵まれた体格を持っており、片手でリンゴをつぶせるほどのパワーを持っています。そのパワーを活かしたアップルパイが得意料理ですので、機会があればぜひ皆さまご賞味いただければと思います。

今回のような機会をいただき、誠にありがとうございます。ご指導のほど、皆さま宜しくお願いいたします。

短く要素をまとめた挨拶です。挨拶の最初に注意が集まりますので、できるだけ最初のうちにインターンでの目的や志望動機などを述べておくと良いでしょう。自己紹介の中で、自分のギャップを活かしていくことができるとより覚えてもらうことができます。ギャップとして外見で使えるものはわかりやすいので、うまく活用して印象づけましょう。

「挨拶」の質を高めるマメ知識

笑顔で挨拶をする男性社員

もともと「挨拶」の「挨(あい)」は「(自分の)心を開く」、「拶(さつ)」は「(相手の)心に近づく」といった意味を持っています。つまり、挨拶というのは、自分の心を開き、相手に対して近づいていく行動だと言えます。

挨拶を形だけで終わらせてしまうと、その効果がきちんと出せません。挨拶をする際に、「心を開く」ことを形にしたものが「自己紹介」です。そして、相手の「心に近づく」ための内容、つまり「ご指導ください」「アドバイスをお願いします」などをしっかり盛り込みましょう。

心を開くにも相手に近づくにも、しっかり相手に聞こえるようにすることが最低限必要ですので、声の大きさや発音を明瞭にするなど、相手に伝わるための配慮は強く意識する必要があります。自己紹介だからと言って、心を開くだけで終わらないように気を付けてください。

インターンシップの挨拶は覚えてもらうことを意識しよう

インターンシップは基本的に選考の場ではありません。挨拶は、評価されることではありませんから、仕事をしやすく、また目的を達成するために良い印象になるようにし、多くの社員の方から協力や指導をもらえる状況を作ることを目的におきましょう。

そのための挨拶ですので、無難に終わらせるというのはもったいないです。周囲の社員が働きかけてくれるかでインターンで体験することの密度は大きく変わってきます。せっかくのインターンを成功させ、目的を達成するためにも、マナーを守り、また内容を吟味した自己紹介の挨拶で、よく覚えてもらうようにしましょう。