アルバイトの雇用保険 加入条件と料率 失業手当のもらい方を判定ツールつきで解説

アルバイトの雇用保険について、加入条件・保険料率・失業手当の計算式・掛け持ち時の扱い・未加入時の遡及加入手続きまでを厚生労働省の最新データで解説。受給期間中のアルバイトで失業手当が減額・停止になる境界線も具体例付きで紹介します。

アルバイトの雇用保険 加入条件と料率 失業手当のもらい方を判定ツールつきで解説

アルバイトでも雇用保険に加入できる条件と仕組みを人事・労務担当者の視点で解説

「雇用保険は正社員だけのもの」と思っている方は少なくありません。実際には、アルバイトやパートタイム勤務であっても、所定の労働時間と雇用見込みの要件を満たせば雇用保険に加入する義務があり、失業手当(基本手当)や教育訓練給付、育児休業給付などを受け取る権利が発生します。

厚生労働省の制度設計上、雇用保険の加入条件は「雇用形態の名称」ではなく「労働条件と雇用見込み」で判断します。人事・労務担当者から見ると、アルバイトであるかどうかは加入要件の判定に直接関係しません。本記事では、雇用保険の基礎知識から加入条件、料率、失業手当の受給ルール、未加入だった場合の対処法までを、最新の法改正と公的データを踏まえて整理します。

人事・労務担当者から見ると:「アルバイトは加入対象外」と説明している会社は、雇用保険法上の加入要件を誤解しているケースがあります。加入条件を満たした労働者を未加入のまま雇い続けると、事業主には罰則も適用されます。

制度の細かい数字や条件が多いため、まずは自分が雇用保険の加入対象かどうかを確認できる簡易判定ツールを用意しました。続きを読む前にチェックしてみてください。

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アルバイト雇用保険 加入要件チェック
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雇用保険制度とは何か 失業時のセーフティネットと能力開発支援を担う

雇用保険は、労働者が失業した際の生活保障を中心に、雇用の安定と能力開発を支える公的な社会保険制度です。失業手当の支給だけでなく、雇用機会の拡大、労働者のスキルアップ支援、育児・介護期間中の生活支援なども対象としています。

具体的に受けられる給付には、失業時の基本手当(いわゆる失業保険)に加えて、教育訓練給付金、育児休業給付金、介護休業給付金、高年齢雇用継続給付などがあります。事業主向けにも、就職困難者を雇用した場合のキャリアアップ助成金、特定就職困難者雇用開発助成金、トライアル雇用助成金などの給付が用意されています。

人事・労務担当者から見ると、雇用保険は「正社員のための制度」ではなく、雇用形態の名称にかかわらず加入要件を満たした全労働者をカバーするセーフティネットです。アルバイトであっても、失業給付の他に教育訓練給付や育児休業給付の対象になるため、加入による恩恵は決して小さくありません。

雇用保険の加入条件は週20時間以上と31日以上の雇用見込みの2つ

厚生労働省が定める雇用保険の加入条件は、雇用形態を問わず次の2つを同時に満たすことです。

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  • 31日以上継続して雇用されることが見込まれること

所定労働時間とは、雇用契約書や就業規則で定められた契約上の労働時間を指します。実際の残業時間は原則として含みません。31日以上の雇用見込みについては、契約期間が31日以上ある場合だけでなく、31日未満の契約でも更新規定がある、または同様の契約で更新が繰り返されている場合は加入対象に該当します。

人事・労務担当者から見ると、シフト制で毎週の労働時間が固定されないアルバイトの判定が最も実務上迷いやすいポイントです。シフト制の場合は、雇用契約書の所定労働時間、採用時の説明内容、シフト表、実際の勤務実績を総合して判断するのが原則で、月87時間以上を目安として扱う実務運用も知られています。

労務担当者が実際に確認するのは:「アルバイト」「パート」といった呼称ではなく、契約書に書かれた所定労働時間と契約期間の2点です。呼称が違っても加入要件を満たせば届出義務が発生します。

2028年10月から週10時間以上に拡大 雇用保険の適用範囲が広がる

雇用保険法は2024年5月に改正され、2028年10月から加入要件のうち労働時間が「週20時間以上」から「週10時間以上」へ拡大されます。短時間勤務のアルバイト・パートタイムで働く人の多くが新たに加入対象に組み込まれる大型改正です。

厚生労働省が公表している改正の趣旨は、働き方の多様化に合わせて、年齢・性別・雇用形態にかかわらず能力開発やセーフティネットを利用できるようにすることにあります。週10時間以上のシフトで働いているアルバイトは、2028年10月以降に勤務先からの加入手続きが新たに発生します。

人事・労務担当者から見ると、改正後は「短時間アルバイトだから加入させなくてよい」という従来の判断が通用しなくなります。労働者側も、短時間勤務でも将来的に教育訓練給付や失業手当の受給資格を積み上げられる点を理解しておくと有利です。

令和7年度の雇用保険料率 一般の事業は労働者負担0.55%

雇用保険料は、賃金総額に雇用保険料率を掛けて算出されます。労働者と事業主が共同で負担しますが、雇用保険二事業(雇用安定事業・能力開発事業)の保険料は事業主のみが負担するため、事業主負担の方が高くなります。

厚生労働省が告示した令和7(2025)年度の雇用保険料率は、2025年4月1日から2026年3月31日までの期間に適用されます。事業の種類別の料率は次の通りです。

事業の種類労働者負担事業主負担合計
一般の事業5.5/1,000(0.55%)9/1,000(0.9%)14.5/1,000(1.45%)
農林水産・清酒製造6.5/1,000(0.65%)10/1,000(1.0%)16.5/1,000(1.65%)
建設の事業6.5/1,000(0.65%)11/1,000(1.1%)17.5/1,000(1.75%)

令和6年度と比較して、いずれの事業区分でも労働者負担が0.05ポイント引き下げられています。月収20万円のアルバイトであれば、一般の事業では月1,100円が雇用保険料として給与から控除される計算です。労務担当者から見ると、料率改定は4月1日以降の最初の賃金締日を基準に切り替えるのが実務の基本ルールで、給与明細を確認すれば正しく適用されているかチェックできます。

失業手当(基本手当)を受け取るための被保険者期間と受給要件

失業手当を受け取るためには、雇用保険に加入しているだけでは足りず、次の要件を満たす必要があります。

  • 離職日以前2年間に「被保険者期間」が通算12か月以上あること
  • 倒産・解雇など会社都合の離職の場合は、離職日以前1年間に被保険者期間が6か月以上あること
  • ハローワークで求職の申し込みを行い、就職する意思と能力があるにもかかわらず職に就けない「失業の状態」にあること

支給される期間(所定給付日数)は、年齢、被保険者であった期間、離職理由によって変わります。たとえば自己都合退職で被保険者期間10年未満なら一般受給資格者として90日、会社都合退職なら年齢と被保険者期間に応じて90〜330日の範囲で支給されます。

労務担当者から見ると、自己都合退職と会社都合退職では受給開始までの期間にも差があります。2025年4月の法改正により、自己都合退職の給付制限期間が従来の2か月から1か月に短縮されました。さらに離職前後の一定期間に厚生労働大臣指定の教育訓練を受講した場合は、給付制限が解除され、7日間の待機期間のみで失業手当が支給されます。

失業保険の受給条件と申請手続き 受給資格チェック付きで解説

受給期間中のアルバイトは1日4時間と週20時間が分かれ目

失業手当の受給期間中もアルバイトは可能ですが、収入と労働時間によって扱いが分かれます。基本ルールを整理すると次の通りです。

労働時間・契約条件取り扱い
1日4時間未満「内職・手伝い」として収入額に応じて減額または全額支給
1日4時間以上「就労」とみなされ、その日の基本手当は不支給(後日先送り)
週20時間以上かつ31日以上の雇用契約「就職」扱いとなり受給資格を喪失

1日4時間未満のアルバイトであっても、収入額によっては基本手当が減額されます。減額の判定は次の式で行います。

「収入の1日分に相当する額」から控除額(令和7年8月以降は1,391円)を差し引いた額と、基本手当日額の合計が、賃金日額の80%を超えた分だけ減額されます。差し引いた額が賃金日額の80%以上に達した場合は、その日の基本手当は不支給となります。

例として、1日のアルバイト収入が4,000円、基本手当日額が5,000円、賃金日額が8,000円のケースを計算すると、4,000円−1,391円+5,000円=7,609円となり、賃金日額の80%である6,400円を1,209円超過します。この超過分が減額対象となるため、5,000円−1,209円=3,791円が当日の基本手当として支給されます。

4週間に1度の失業認定日には、収入と労働日数を「失業認定申告書」に正確に記入する必要があります。労務担当者から見ると、申告漏れは不正受給の典型パターンであり、後述の罰則対象になります。

アルバイトの掛け持ちと雇用保険 労働時間は合算で判定される

アルバイトを掛け持ちしている場合、雇用保険の加入要件である「週20時間以上」は両方の労働時間を合算して判定するのが原則です。それぞれの勤務先で20時間未満であっても、合計が20時間を超えていれば加入義務が発生します。

このとき、雇用保険の被保険者となるのは「主たる賃金を受ける1事業所」での加入が原則です。たとえば午前と午後で別の会社に勤務する場合、賃金が高い方の会社で被保険者となり、もう一方の会社では雇用保険料は控除されません。

失業手当の受給期間中にアルバイトを掛け持ちする場合も、労働時間は合算で扱われます。それぞれを週20時間未満に抑えても、合計が週20時間を超えると就職扱いになり受給資格を失います。労務担当者から見ると、複数事業所での労働時間は本人の自己申告に依存する部分が大きく、合算の論点を知らずに掛け持ちを始めて受給停止になるケースがあります。

不正受給の罰則 返還命令と最大3倍額の納付命令

失業手当の不正受給が発覚すると、支給停止と返還命令の対象になります。返還義務は不正に受給した分にとどまらず、不正受給額の2倍に相当する額の納付命令(いわゆる「3倍返し」)が課される場合もあります。さらに不正受給認定日から納付までの延滞金も発生します。

労務担当者から見ると、不正受給で多いのは「アルバイト収入の申告漏れ」「掛け持ち労働時間の合算未申告」「就職した事実の届出遅れ」の3パターンです。「ばれなければ問題ない」という発想で動くと、後日の調査で発覚した場合に金銭面・社会的信用の両面で大きな損失を被ります。

事業主側にも雇用保険法上の罰則があります。雇用保険法第7条は加入条件を満たす労働者を雇用した場合に届出を義務づけており、届出を怠ったり虚偽の届出を行った場合、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。

アルバイトの年齢制限 65歳以上は高年齢被保険者として加入

かつて雇用保険には「65歳未満」という年齢の上限がありましたが、現行制度では65歳以上で新規に雇用された場合も「高年齢被保険者」として雇用保険に加入できます。65歳到達時に既に被保険者だった人は、退職するまで継続して被保険者となります。

高年齢被保険者は失業時に「高年齢求職者給付金」として一時金を受け取れる仕組みになっており、再就職活動を支える給付制度が用意されています。労務担当者から見ると、シニア層のアルバイト雇用が増える中で、65歳以上の加入処理は手続きの抜け漏れが起きやすい領域です。

短期アルバイト・日雇い労働者・季節労働者の雇用保険ルール

短期アルバイトであっても、週20時間以上かつ31日以上の雇用見込みがあれば雇用保険の加入対象です。31日未満の契約でも更新規定がある場合は加入対象になります。雇用契約書に契約期間と更新条件が明記されているか、就労前に確認しておくと安心です。

日雇労働者は、期間を定めずに日ごとに雇用される人や、30日以内の期間を定めて雇用される人が対象です。一般の労働者と異なり、日雇労働者本人がハローワークで「雇用保険日雇労働被保険者手帳」を取得し、就労ごとに雇用主から印紙を貼ってもらう仕組みです。日雇手帳の印紙が直前2か月で26枚以上貼られていれば、その翌月に失業した場合に日雇労働求職者給付金が支給されます。

季節労働者は、1年のうち特定の季節・期間だけ就労する人を指します。4か月以上の雇用契約があり、かつ1週間の労働時間が30時間以上の場合に「短期雇用特例被保険者」となり、失業時には特例一時金が支給されます。労務担当者から見ると、観光・農業・建設など季節需要のある業界では、雇用契約の取り交わし方によって被保険者区分が大きく変わる点に注意が必要です。

学生のアルバイトは原則対象外 例外で加入できるケース

昼間部に在学している学生は、原則として雇用保険の加入対象外です。本業が学業であり、アルバイトを継続的な雇用とみなしにくいという制度設計に基づきます。ただし次のいずれかに該当する場合は、学生でも加入対象になります。

  • 夜間部・通信制・定時制の学生
  • 休学中の学生
  • 卒業見込み証明書を有し、卒業後も同じ会社に継続勤務する予定の学生
  • 一定の出席日数の要件を満たす学生で、社会人と同等の働き方をしている場合

労務担当者から見ると、卒業後にそのまま同じ職場で正社員・契約社員として働く予定の学生は、卒業前から雇用保険に加入させるケースが一般的です。学生区分は加入の可否が分かれる論点なので、勤務先の人事・労務窓口に確認するのが確実です。

雇用保険と社会保険の違い アルバイトの加入要件を比べると

雇用保険と社会保険(健康保険・厚生年金保険)は、混同されやすい制度ですが、加入要件と給付内容が異なります。アルバイトの場合、雇用保険の方が加入対象が広く、社会保険の方が要件が厳しくなる傾向があります。

項目雇用保険社会保険(健康保険・厚生年金)
労働時間週20時間以上(2028年10月から週10時間以上)原則 正社員の所定労働時間の4分の3以上、または週20時間以上で要件加算
雇用見込み31日以上2か月超
賃金要件なし月額8.8万円以上(短時間労働者の場合)
企業規模不問従業員数51人以上(2027年10月から36人以上に拡大、その後も段階的拡大)
学生原則対象外(例外あり)原則対象外

労務担当者から見ると、新卒採用や中途採用に対してアルバイト採用では、雇用保険のみ加入で社会保険は対象外という組み合わせが一般的です。失業手当の受給可否は雇用保険、健康保険・年金の取り扱いは社会保険でそれぞれ判定されるため、両者を分けて理解しておく必要があります。

雇用保険の加入状況を自分で確認する方法

給与から雇用保険料が控除されていれば加入しているはずですが、控除されていても届出が行われていなかったケースは制度上ゼロではありません。自分が雇用保険に加入しているかを確実に確認するには、ハローワークでの照会が最も確実です。

勤務先所在地を管轄するハローワークの窓口に「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」を提出し、本人確認書類を提示すると、「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会回答書」が交付されます。これにより、加入の有無、被保険者番号、資格取得日が一目で確認できます。

会社に直接確認しづらい場合や、給与明細に雇用保険料の控除が記載されているか不安な場合は、まずハローワークで照会するのが安全な手順です。労務担当者から見ると、本人がハローワークで照会した時点で加入漏れが発覚するケースは一定数あります。

雇用保険に未加入だった場合の遡及加入手続き

加入要件を満たしていたのに事業主が届出を怠っていた場合、最大2年遡って雇用保険の加入手続きが可能です。すでに退職している会社についても、要件を満たしていた期間があれば遡及加入の対象になります。

遡及加入の手続きは事業主が行うのが原則です。会社にお願いしても応じない場合や、賃金台帳・雇用契約書などで加入要件を満たしていたことが客観的に証明できる場合は、勤務先所在地を管轄するハローワークに相談することで手続きを進められます。

その期間に雇用保険料が控除されていなかった場合は、労働者負担分を遡って納付する必要があります。労務担当者から見ると、退職後に「失業手当を受けようとしたら被保険者期間が足りない」という相談で遡及加入が発覚するパターンが代表的です。給与明細の雇用保険料控除欄を毎月確認しておくと、未加入のリスクを早期に発見できます。

未加入トラブルが起きた場合の社外相談窓口

会社が加入手続きに応じない、雇用保険料を控除しているのに届出が確認できない、といったトラブルが起きた場合は、次の社外窓口が利用できます。

  • 勤務先所在地を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)の雇用保険窓口
  • 都道府県労働局の雇用保険担当部署
  • 労働基準監督署(事業主が雇用保険法以外の労働法違反も同時に行っている場合)
  • 都道府県労働局の総合労働相談コーナー(無料・予約不要で労働問題全般を相談可能)

人事・労務担当者から見ると、社外窓口を通じて加入指導が入ると事業主側は対応せざるを得ません。社内交渉で解決しない場合の選択肢として知っておくと、自分の権利を守る材料になります。

アルバイトの雇用保険についてよくある質問

Q.アルバイトでも教育訓練給付や育児休業給付は受けられますか

雇用保険に加入し、被保険者期間の要件を満たしていれば、アルバイトでも教育訓練給付金や育児休業給付金、介護休業給付金を受給できます。教育訓練給付金は受講開始日時点で雇用保険の被保険者期間が原則3年以上(初回は1年以上)必要で、育児休業給付金は休業開始日前2年間に被保険者期間が通算12か月以上あることが要件です。

Q.雇用保険料は給与のどの金額に対して計算されますか

雇用保険料は、毎月の賃金総額(基本給+通勤手当+残業代+各種手当)に雇用保険料率を掛けて算出します。賞与も計算対象に含まれます。一般の事業の労働者負担分は令和7年度で5.5/1,000(0.55%)です。

Q.失業手当の支給開始までどのくらいかかりますか

離職後にハローワークで求職申込をしてから7日間の「待機期間」が経過した後に支給が始まります。自己都合退職の場合は、2025年4月の法改正により給付制限期間が2か月から1か月に短縮されました。会社都合退職や、ハローワーク指定の教育訓練を受講した場合は給付制限が解除され、待機期間後すぐに支給が始まります。

Q.雇用保険に加入していると年末調整や確定申告に影響しますか

雇用保険料は社会保険料控除の対象に含まれます。給与所得者の場合は会社の年末調整で自動的に控除されるため、自分で別途申告する必要はありません。途中退職して年内に再就職しなかった場合は、自分で確定申告することで雇用保険料の控除を受けられます。

Q.掛け持ちアルバイトを始めるときに勤務先に伝える必要はありますか

労働時間が合算で週20時間を超えると、雇用保険の被保険者となる事業所を1つ決める必要があります。そのため掛け持ちを始める際は、両方の勤務先に状況を伝えるのが原則です。労務担当者から見ると、掛け持ちの事実を申告しないまま働き続けると、後日の保険料計算や失業手当の認定で齟齬が生じやすくなります。

アルバイトの雇用保険は要件次第で加入義務が発生する

アルバイトでも、週20時間以上かつ31日以上の雇用見込みがあれば雇用保険の加入対象になります。失業手当だけでなく、教育訓練給付・育児休業給付・介護休業給付など幅広いセーフティネットが利用できる制度であり、雇用形態の名称ではなく労働条件で加入の可否が決まる点が制度設計の核心です。

令和7年度の労働者負担は一般の事業で0.55%、月収20万円で月1,100円の控除に相当します。2025年4月の自己都合給付制限短縮、2028年10月の週10時間以上への適用拡大など、制度は大きく動いています。人事・労務担当者から見ると、加入漏れは退職後の失業手当受給局面で発覚することが多いため、給与明細の雇用保険料欄を毎月確認し、不安があれば管轄のハローワークで照会するのが最短の自衛策です。

加入要件を満たしているのに未加入になっていた場合は、最大2年遡って加入手続きが可能で、社内交渉で解決しないときは労働基準監督署や総合労働相談コーナーといった社外窓口も利用できます。アルバイトという働き方であっても、雇用保険の権利を正しく理解しておくことが、失業時のセーフティネットと将来のキャリア形成を支える基盤になります。