英語が苦手な人のための英語面接マニュアル
英語の読み書きができても、いざ英語で面接となると別の壁にぶつかる方は少なくありません。発音・文法・即興の受け答えなど、不安な要素は多いですが、英語面接には「ルール」があり、事前に把握しておくだけで通過率は大きく変わります。
外資系・グローバル企業への就職・転職を検討している方に向けて、英語面接ならではの5つの注意点と、頻出質問7つの返答例文を解説します。
英語面接における5つの注意点
まずは英語面接ならではの注意点を5つ確認しましょう。日本語面接の常識とは異なる点も多いため、事前にしっかり押さえておくことが重要です。
1. 英語にも敬語がある

英語はカジュアルな言語というイメージを持たれがちですが、面接では丁寧な表現を使うことが求められます。ポイントは助動詞の過去形を使うと丁寧なニュアンスになるという点です。
- カジュアル:“I want to join your team.”
- 丁寧(面接向き):“I would like to join your team.”
「want to」を「would like to」に変えるだけで敬語になります。挨拶でも同様です。
- 一般的:“Nice to meet you.”
- より丁寧:“Pleased to meet you.”
日本語のような複雑な敬語体系はなく、一語・一表現の置き換えで敬意を示せるのが英語の特徴です。面接中は “would like to / could you / I appreciate…” などの表現を意識的に使いましょう。
2. 文法の正確さより「伝わること」を優先する

英語面接で文法ミスを細かく指摘する面接官は稀です。多少の言い間違いは気にせず、相手に意図が伝わっているかどうかを最優先に考えてください。
ただし、日本語面接でありがちな「質問に対して短く答えて終わり」というスタイルは英語面接では通用しません。英語面接では面接官がリードするのではなく、あなたが自分の考えを積極的に話すスタイルが求められます。「相手に次の質問を引き出してもらう」くらいの感覚で、答えに補足・理由・エピソードを加える習慣をつけましょう。
3. 求められるのは「会社への貢献」であり精神論ではない
外資系・グローバル企業ではビジネスへの貢献度・実績・具体的なスキルが最優先事項です。「社会に貢献したい」「一生懸命頑張ります」といった精神論は評価されません。
面接官が聞きたいのは「あなたのスキルが、この会社でどう使えるか」です。スキル単体(”I have Excel skills.”)を述べるだけでは不十分で、「そのスキルが会社にどんな利益をもたらすか」までセットで伝えることが必要です。
NG例:“I want to contribute to society using your company’s technology.”
OK例:“With my data analysis skills, I can optimize your sales funnel and increase conversion rates.”
4. 自己紹介は2〜3分・ロジカルな構成でまとめる

英語面接の自己紹介では論理的な構成(ロジカルシンキング)が求められます。聞き手が内容を整理しながら理解できるよう、以下の3点を軸に組み立てましょう。
- 保有スキル・技術
- 職歴・実績(経験した業務の内容)
- それが志望先でどう活かせるか
「実直に頑張ります」「チームワークを大切にします」のような抽象的な言葉は省き、事実ベースで具体的に伝えることが鉄則です。時間の目安は2〜3分。長すぎず短すぎず、簡潔にまとめる練習をしておきましょう。
5. コンピテンシー面接(行動面接)の質問に備える
英語面接ではコンピテンシー面接(Behavioral Interview)の形式が多く採用されています。これは「あなたはどんな人か」ではなく、「過去にどう行動したか」を問う面接スタイルです。
コンピテンシー面接の質問例
- 締め切り厳守が求められる業務をどのようにこなすか
- チームで動く上での困難をどう乗り越えたか
- サポートが必要な状況でどう対応するか
- 問題が事前に予測できた場合の動き
答え方はSTAR法(Situation→Task→Action→Result)が有効です。「どんな状況で・何を求められ・どう行動し・どんな結果を出したか」の4ステップで答えることで、客観的で説得力のある回答になります。
英語面接でよく聞かれる質問7つと返答例文
英語面接で頻出の質問とその返答例文を紹介します。例文はあくまで骨格です。自分の職歴・スキル・志望理由に合わせて肉付けしてください。
1. “Tell me about yourself.”(自己紹介をお願いします)

英語面接で最初に来ることが多い定番質問です。スキル・職歴・貢献イメージの3点を盛り込んだ2〜3分の自己紹介を準備してください。「私は実直な人間です」のような精神論は省きましょう。
自己紹介の例文
“I worked in the human resources department of a Japanese company for three years. During that time, I learned about the optimal allocation of human resources and implemented improvements that reduced hiring costs by 15%. I believe your company’s HR structure has room for similar optimization, and I would like to contribute to that.”
「私は3年間、日本企業の人事部門で働いていました。その期間に人的資源の最適配分を学び、採用コストを15%削減する改善を実施しました。御社の人事体制にも同様の改善余地があると考えており、その点で貢献したいと思っています」
2. “Why should we hire you?”(あなたを採用するメリットは何ですか?)

日本人には直球すぎると感じる質問ですが、英語面接では一般的です。どの分野でどんな貢献ができるかを、スキル・職歴・活用方法の3点で答えましょう。この回答が配属部署に影響することもあるため、事前に入念に準備しておくことをおすすめします。
3. “What do you know about this company?”(弊社についてどのくらいご存知ですか?)
企業研究の深さを測る質問です。知っていることをそのまま答えつつ、課題や改善余地を把握している場合はそこに自分のスキルを結びつけて伝えると、準備の深さと貢献意欲を同時にアピールできます。企業のIR情報・ニュースリリース・採用ページは必ず事前に確認しておきましょう。
4. “What’s your biggest weakness?”(あなたの最大の弱点は何ですか?)
日本の面接では長所と短所をセットで聞くことが多いですが、英語面接では弱点・欠点を単独で聞いてくるケースが多いです。これは弱点をどう認識し、どう克服しようとしているかという問題解決能力を見るためです。弱点を正直に述べたうえで、対処法や改善策を必ず添えましょう。
欠点に関する例文
“I tend to focus too much on details, which can sometimes slow my pace. To address this, I’ve started setting time limits for each task and prioritizing outcomes over perfection. This has helped me improve my overall efficiency.”
「細部にこだわりすぎてペースが落ちることがあります。この点を改善するため、タスクごとに時間制限を設け、完璧さよりも成果を優先するよう意識するようにしました。その結果、全体的な効率が上がりました」
5. “Why are you looking for a new job?”(転職を考えている理由は何ですか?)

転職希望者に向けた質問です。前職・前社の悪口は日本語面接と同様に避けましょう。ただし英語面接では「キャリアアップのため」「より大きな貢献ができる環境を求めて」といったポジティブな理由を明確に述べることが重視されます。志望企業でどんな価値を提供したいかまで言及すると好印象です。
6. “What was your biggest failure?”(最大の失敗は何ですか?)
簡潔に失敗の概要を述べ、その後どう対処・改善したかを添えましょう。失敗そのものの大小よりも、そこから何を学び、どう行動したかが評価対象です。面接官が興味を持てば詳細を聞いてきますので、まずは「失敗の概要と学んだこと」を簡潔にまとめておけばOKです。
7. “Do you have any questions for us?”(何かご質問はありますか?)
「特にありません」は機会損失です。必ず1〜3つの質問を用意しておきましょう。入社後のギャップを防ぐためにも、気になる点を積極的に確認することが推奨されます。
- “What does a typical day look like in this role?”(この仕事の1日の流れはどんな感じですか?)
- “What are the biggest challenges the team is facing right now?”(チームが現在直面している最大の課題は何ですか?)
- “How do you measure success in this position?”(この職種での成功はどのように評価されますか?)
英語面接の直前チェック
注意点・頻出質問の内容を踏まえ、当日までの準備状況を以下のチェックリストで確認してみましょう。
英語面接は事前の準備量が結果に直結します。今回紹介した7つの頻出質問への答えを英語で声に出して練習し、本番では「伝わること」を最優先に自信を持って臨みましょう。



















