百貨店の志望動機の書き方は特徴を理解することが最重要ポイント

百貨店の志望動機を作成する際には、各百貨店の持っている特徴を正確に理解し、それに基づいたものにしていくと採用担当者の目に止まりやすくなります。百貨店の志望動機でアピールするポイントや、理解しておくべきことについて例文を交えて紹介します。

百貨店の志望動機の書き方は特徴を理解することが最重要ポイント

小売業の最高峰である百貨店は志望動機もこだわりたい

数ある小売業の中でも、最も高級感や華やかな印象があるのが百貨店であり、小売業界に興味がある人なら一度は就職を考えてみたという人も多い業態です。今も昔も多くの就活生に人気のある百貨店ですが、それだけに選考にも多くの学生が参加し、内定を勝ち取るのは簡単なことではありません。

百貨店への就活の選考で違いを見せるような志望動機は、百貨店に対するこだわりから生まれます。より良い志望動機の作り方について考えてみましょう。

志望動機を書く時は百貨店について正しく理解しよう

百貨店の志望動機を作成するにあたっては、百貨店について正しく理解することが大切です。まずは百貨店の基本的な情報を整理します。

百貨店の定義

経済産業省が統計を作る際に使っている基準では、以下のように、

  • 衣・食・住の商品群の販売額がいずれも10%以上70%未満の割合である
  • 店内に従業員が常時50人以上働いている
  • 売り場面積は、3000平方メートル以上(都の特別区及び政令指定都市は6000平方メートル以上)が大型百貨店、3000平方メートル未満(都の特別区及び政令指定都市は6000平方メートル未満)がその他の百貨店

と業態が定義されています。そのため、昔ながらの有名百貨店だけでなく、ファッションビルと呼ばれる業態や、ショッピングモール(ビル)の一部も該当する場合もあります。また、最近は新しいスタイルの百貨店が登場してきているため、古いイメージの刷新が必要となってきています。

百貨店の仕事内容

イベントの風景

百貨店の従業員と言われてまずイメージするのは販売職ですが、実際には販売職だけでなく、商品の買い付けを行うバイヤーや、特定の顧客に対して直接商品を販売する外商、百貨店内の様々なイベントなどを企画する企画担当、また当然ながら事務職も多くいますし、受付・案内嬢、施設管理・警備など様々な仕事があります。本部に所属することになれば、店舗開発やテナントの誘致、スーパーバイザーなど様々な仕事があります。

百貨店はそれぞれ個性が違う

一口に百貨店と言っても、それぞれ個性が違いますので、その違いにしっかり着目する必要があります。創業年や創業した地域、どのような広がりを見せてきたのかという経緯や、企業理念などにしっかり目を通すことで多くの発見を得られるでしょう。

百貨店に定休日はない

基本的に百貨店と呼ばれる業態では、定休日がありません。そのため、お盆でもお正月でも開店していることが多く、社員は週末や祝日でも出勤することも少なくありません。家族や友人たちと休みが合わないという人も多いです。

百貨店の志望動機の例文

では、百貨店の志望動機を例文で詳しくチェックしてみましょう。まずは良くない書き方の例文から紹介していきます。

百貨店への志望動機の良くない例文

私が●●百貨店を志望した理由は、幼いころから人と接するのが好きで、対面での販売ができる仕事に憧れていたからです。

御社では世界各国の様々な商品が並び、高級感と楽しさを多くの人々に提供しています。私も、そういった商品に囲まれると楽しい気持ちになりますが、多くの人にそういった楽しい気持ちを感じてほしいと考えています。

御社で働くことによって、多くのお客様に素敵なお買い物をしていただけることが私の願いです。至らないところも多いかと思いますが、よろしくお願いいたします。

ポイントを示す女の人のイラスト

この例では、全体的に具体性がなく、ぼんやりした内容となっています。志望理由が「人と接するのが好きで対面での販売ができる」ことにあるなら、他の業態でも構わないと感じさせてしまう恐れがあります。

また、志望動機と、その後に続く企業に関するエピソードに一貫性がなく、唐突な印象を与えてしまいます。最後の「多くのお客様に素敵なお買い物をしていただく」ことについても、もう少し掘り下げた内容が無いと、その道筋が見えず、入社して頑張っている姿もイメージしにくくなってしまいます。

百貨店業界ではマナーも大切ですが、この例のように「至らないところも多いかと思いますが」のような謙遜は面接などでは使うべきではありません。入社後の挨拶などで使うべきであり、面接においては必要な自分のアピールを行うべきですので気を付けましょう。謙遜が必ずしもマナーになるわけではないことに注意してください。

次に、良い書き方をしている志望動機の例文を確認します。

百貨店への志望動機の良い例

私が●●百貨店を志望した理由は、昔から人に接することが好きで、長いお付き合いを多くの方々としていきたいと思ったからです。

業種を問わず多くのお店が作られては消える中、御社はこの地域で60年以上も経営を続けてこられた老舗であり、地域に多くのファンを抱えていらっしゃいます。何十年も変わらず足を運んで来られるお客様も多く、その月日の中には商品やお金だけでなく、様々な情や経緯のやり取りもあったことだと思います。

御社が企業理念に掲げておられる「お客様に寄り添う」が、まさに御社の取り組みに表れていると感じられ、ここでなら販売で終わらない仕事ができるのではと思いました。

私も真にお客様に寄り添ったサービスを提供しながら、地域の皆様と長く親密に付き合い、地域の発展に貢献していきたく思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

OKの合図をする女の人のイラスト

こちらの例も、「人と接するのが好き」という動機がありますが、そこからもうひとつ掘り下げて「長いお付き合いをしていきたい」というビジョンがあり、それができる場として●●百貨店を選んだことが語られています。

他にも多くの百貨店がある中で、企業理念を引き合いに出して魅力を感じていることを伝え、そしてその理念をもって自分も働いていきたいという旨で締めくくっています。

百貨店によって特徴は様々ですが、その百貨店の特徴をしっかり理解し、共感したり称賛することによって担当者の印象は必ず良くなります。その視点が秀逸であるほど、印象にも強く残りますので、志望動機を作る際にはこだわりをもってテーマを選びましょう。

百貨店の志望動機におけるポイント

面接に聞かれる質問

百貨店の志望動機を作るうえで必要不可欠なポイントを紹介します。志望動機を書く時は必ず頭に入れておくようにしてください。

どうしてこの業界を選んだのか

百貨店によらず、どの業界でもそうですが、どうしてこの業界を選んだのかは重要なポイントです。志望した理由が弱い人は離職率が高くなりやすく、本気度を見るうえでも担当者も注目しています。

どうしてその百貨店を選んだのか

百貨店もたくさんの種類があり、その特徴も様々です。「百貨店ならどれでも良かった」とならずに、その百貨店に対して魅力を感じていることや、「その百貨店でなければならない」理由を表現しましょう。実際に足を運んでみて考えてみたり、Webサイトなどから情報を集めたりすることが大切です。企業理念などは百貨店の考え方や性質を左右しますので、自分に合うものを探してみましょう。

百貨店の仕事で何をしていきたいのか

百貨店にただ勤め、商品の販売をしたいというだけでは長く勤めあげることは難しいものです。働き甲斐を感じ、また実際に会社に貢献するためには、自分が仕事を通して何をしていきたいのかというビジョンが重要です。百貨店の仕事を通して社会やお客様に提供できる価値を考えて表現しましょう。

百貨店の志望動機についての注意

履歴書を見せる女の人

百貨店の志望動機を作成するにあたって、必要不可欠なポイントの他にもおろそかにしてはいけない注意するべきことがあります。

志望動機に情報を詰め込みすぎない

しっかりと企業研究をした人にありがちですが、しっかり調べたことをアピールしたいと思い、ついつい見知った情報を志望動機の中に詰め込んでしまうことがあります。問われているのは志望動機であり、業界動向や企業の状況ではありませんので、本題を表現するために必要かよく考えましょう。

長く続いている伝統を否定しない

老舗の百貨店の中には、創業時から脈々と受け継がれてきた理念や、伝統的な考え方が残っているところもあります。近年の経営状況が思わしくなかったからと、その伝統を否定するような発言をすることがないように注意してください。新しいものを生み出すことは、必ずしも伝統の否定ではありません。

自分の成長を強調しない

志望動機の中には「販売力やセンスを磨きたい」「接客を学び成長したい」などの「自己の成長」を挙げる人も見受けられますが、一般的にサービス業ではあまり好まれません。特に、百貨店業界やホテル業界など、顧客第一の姿勢が徹底している業態では、個人主義に受け取られかねないため、自分の成長を強調した志望動機は避けたほうが無難です。

百貨店の志望動機では相手への理解が大切

百貨店を取り巻く経営環境は大きく変わりつつありますが、だからこそ正確な理解に基づいた志望動機の作成が求められます。「百貨店」の言葉の持つイメージだけで志望動機を考えず、それぞれの百貨店を詳細に見てみるようにしましょう。

百貨店の仕事はお客様の様子を目で見たり、動向をデータで確認したり、常に相手を理解しようという意識が求められます。就活も仕事のスタートだと考えるなら、まずは相手となる百貨店について理解しようという気持ちで企業研究をすることが大切です。その中で生み出された志望動機がそのまま百貨店への適性を語ってくれるでしょう。