エントリーシートに空欄があるのは原則NG——採用担当者の視点で解説
「書くことが思いつかなかったので空欄のまま提出した」「特になしと書いておいた」——こうした対応が、書類選考を通過できない直接的な原因になっているケースは少なくありません。
採用担当者がエントリーシートをどのような順序で見て、何をもって合否を判断しているかを理解することで、空欄を防ぐだけでなく全体の質を高めることができます。この記事では採用担当者がESを見る順序・空欄がNGな理由・印象を悪くする4つの要因・人柄重視の理由を実践的に解説します。
採用担当者はエントリーシートのどこを見ているか
採用担当者がESを確認する順序は、多くの場合以下のようになっています。
- 学歴の確認:応募者の経歴・背景を把握するための最初の情報
- 全項目の記入量の確認:空欄の有無・文字量が極端でないかを確認。この段階で弾かれるESも多い
- 内容の精査:文章の構成・表現力・論理性・志望動機の説得力などを確認する(最後の段階)
就活生が一番力を入れる「内容」は、実は採用担当者が確認する最後のステップです。採用担当者は数百〜数千枚のESを処理しているため、記入量や空欄のチェックで最初のスクリーニングをかけます。内容を読んでもらうためには、まず「全欄が埋まっていること」が最低条件です。
エントリーシートの空欄は原則NG
企業がESに設けた項目は「採用担当者が学生に聞きたかった質問」です。その回答欄が空欄であるということは、「質問に答えてもらえなかった」という状態を意味します。
100人採用する企業では数千枚のESを処理することになります。採用担当者は「不採用にすべきESを効率的に見つけている」とも言えます。その状況で空欄が複数ある場合、「空欄以外にはどんなことを書いているのか」と細かく確認されることはほぼなく、その時点で不採用となる確率は非常に高くなります。
空欄に「特になし」と書くのも同様にNG
空欄が気になって「特になし」と書く就活生も多いですが、これも採用担当者からは「やる気がない」と判断されるリスクがあります。
特に「自己PR」「志望動機」「学生時代に力を入れたこと」など、就活生の個性が問われる項目で「特になし」と記載した場合、意欲を疑われることは確実です。空欄よりマシだと思いがちですが、採用担当者への印象はほぼ同等です。
「書くことが思いつかない」という場合の対処法は後述の通りですが、まず「特になし」は絶対に書かないと決めておきましょう。
エントリーシートの印象を悪くする要因——空欄以外にも注意すること
空欄を埋めても、以下の4点があると採用担当者への印象が悪くなります。提出前のチェックポイントとして必ず確認してください。
1 誤字・脱字
誤字・脱字は「チェックを怠った」「手を抜いた」という証拠として採用担当者に映ります。書く内容の良し悪し以前に、文字・内容が正確であることが大前提です。ESは提出前に必ず声に出して読み上げ、誤字脱字を確認しましょう。時間を置いてから再読するのも有効です。
2 汚い文字(手書きESの場合)
ESは正式書類であり、あなたの入社意思を示すものです。走り書きのような文字では、内容を読んでもらう前に落とされることがあります。「落ち着いて・時間をかけて・丁寧に」書くことを意識しましょう。Webフォームが中心の現在でも、手書き欄が残るESには特に注意が必要です。
3 項目に対して適切でない内容
よくある失敗例として「志望動機の欄に長所のアピールを詳しく書きすぎる」というケースがあります。各欄には「その質問に答える内容」を書くのが原則で、関係のない内容を混在させると採用担当者に「質問を理解できていない人」という印象を与えます。各項目に適した内容を差別化して書くことが重要です。
4 同じことを長々と繰り返す
空欄を避けようとするあまり、同じ内容を言い方を変えて繰り返したり、短くまとめられる内容を意図的に引き延ばしたりするのは逆効果です。採用担当者は文章の構成力・表現力も評価しています。シンプルかつわかりやすく、必要な情報を過不足なく伝えることが採用担当者の好印象につながります。
提出前に以下のチェックリストで確認してみましょう。
エントリーシートで重要視されるのは「人柄」——空欄のないESが示すもの
学生は社会人としての職歴・実績がないため、企業がESで最も重視するのは「人柄」です。採用後に長く働いてくれるかどうかを判断する際、仕事上の実績より性格・素行・誠実さが重要な判断基準になります。
空欄がない・誤字脱字がない・丁寧な文字で書いてあるという状態は、単に「ミスがない書類」というだけでなく、「この企業に入りたいという気持ちをもって誠心誠意取り組んだ結果」として採用担当者に伝わります。逆に空欄や脱字があると「この程度の努力しかできない人材」と判断されるリスクがあります。
書く内容に自信がなくても、まず「全欄を埋める・誤字脱字をなくす・項目に合った内容を書く」という基本を徹底することが、書類選考を通過するための最低条件です。



















