エントリーシートに空欄の項目があるのは良くない
「就活のエントリーシートをどのように書いて良いのか分からない」「書くことが思いつかずに、結局空欄のまま提出してしまう」という就活生は多いものです。
実際、エントリーシートに空欄があると企業側はどう感じるのでしょうか。
就活のエントリーシートが上手く書けずに空欄のまま提出するとどのような影響があるのか、また、企業の採用担当者は具体的にエントリーシートのどこをチェックしているのか等を理解し、エントリーシートの通過率をアップさせましょう。
担当者はエントリーシートのどこを見ている?
初めに採用担当者がエントリーシートのどこを見るかと言えば、まずは「学歴」です。学歴は応募者が今までどのように生きてきたかが書いてあるわけですから、必ず確認します。
次に、エントリーシートの全項目に対し、書いている量が適度な量かどうかを確認していきます。エントリーシート中の空欄の有無はもちろんのこと、書いている量が極端に多すぎたり少なすぎたりしていないかを確認します。書いている量が極端すぎるものはこの時点で不採用になります。
エントリーシートを書く側の応募者からすれば「せっかく書いた内容はきちんと一字一句読んでもらいたい」と感じるものですが、採用担当者は大量のエントリーシートに目を通し確認していくわけですから、全てのエントリーシートに対して一字一句確認する余裕は全くありません。
そのため、エントリーシートに書いてある内容が適切かというような「中身」を確認するのは、基本的に最後となります。
エントリーシートの空欄は原則NG
エントリーシートを確認して合否を決める企業の採用担当者の気持ちになって考えてみましょう。
採用担当者が確認するエントリーシートの数は、採用しようとしている人数の数十倍にも及びます。これはつまり、新入社員を100人採用しようとしている会社であれば、採用担当者は数千枚のエントリーシートに目を通して確認しているということになります。
数千枚のエントリーシートを確認した中から面接に来てほしい人を選ぶ際、空欄が複数箇所あるエントリーシートを見た場合、好印象を与えることはまずありません。なぜなら、企業側が用意したエントリーシートは学生に質問したい内容を記載しているため、その回答が空欄ということは「質問した内容(学生に聞きたかったこと)に回答してもらえなかった」ということになるからです。
「どうしてここは空欄なのか」「空欄以外の箇所にはどんなことを書いているのか」と細かく目を通すことは滅多にありません。数千枚のエントリーシートを確認するということは、大量のエントリーシートの中からかなりの数のエントリーシートを不採用にするということです。言い方を変えれば「不採用になる要素を探している」と言っても過言ではありません。
従って、エントリーシートに空欄が複数箇所あるということを確認した時点で、そのエントリーシートは不採用となる確率は非常に高くなります。
エントリーシートの空欄に書く「特になし」はやる気を疑われる
エントリーシートの空欄の項目が気になって、つい「特になし」と記載する学生も多いのではないでしょうか。
しかし空欄と同様、「特になし」と記載することも採用担当者からは「やる気がない」と評価されてしまう恐れがあるため避けるべきです。
特に「自己PR」や「志望動機」、「学生時代に力を入れたこと」など、就活生の個性が目立つ項目で「特になし」と記載した場合、意欲を疑われることは間違いありませんので絶対に記載しないようにしましょう。
エントリーシートの印象を悪くするのは空欄だけじゃない
エントリーシートの項目に空欄があると、この応募者は本当に入社を希望しているのか…と、採用担当者に思われてしまいかねません。ですから、空欄にせず全ての項目に記入するようにしましょう。
ここで、空欄以外にエントリーシートの印象を悪くしてしまうことを紹介します。エントリーシートの印象が悪くなってしまうのは、空欄だけではありません。エントリーシートを書く時には、以下のことにも気をつけましょう。
エントリーシートは空欄だけでなく誤字・脱字も悪印象を与える
エントリーシートで注意しなければならないポイントは空欄の有無だけではありません。誤字・脱字も採用担当者にはとても悪い印象を与えてしまいます。
誤字や脱字を含め、人間ですから文字や内容を書き間違えてということ自体は仕方の無いことです。しかし、それはエントリーシートを提出する前にチェックをすればそのミスは防げます。そのチェックをしていない、もしくはチェックに不備があるか怠ったまま提出してしまっているということは、厳しく言えば手を抜いているということに他なりません。
エントリーシートは、書いてある内容の良し悪しの前に、書いている内容や文字が間違っていないことが大前提です。
エントリーシートは書く項目がそれなりにあるため必ずいくつか誤字・脱字をしてしまうものですが、丁寧にチェックをしていれば誤字や脱字を防ぐことができます。「この企業から内定が欲しい」「この企業で働きたい」と本気で思うのであれば、最低限提出前に誤字・脱字のチェックは念入りに行いましょう。
エントリーシートは空欄だけでなく文字の汚さにも注意
エントリーシートでは汚文字もとても悪印象を与えてしまいます。
エントリーシートは正式な書類であり、走り書きのメモではありません。あなたの今まで生きてきた経歴と、その企業に入社して働きたいという意思表示なのです。その意思表示が汚い文字でされてしまっていては、企業の採用担当者に意思は伝わりません。
日頃から綺麗な字を書くことを練習しておくことも大事ですが、それ以上に、エントリーシートを書く時は「落ち着いて」「時間をかけて」「丁寧に」書くことが重要です。汚文字だらけのエントリーシートでは書いた内容すらまともに確認してもらえずに不採用となってしまう可能性もありますので注意しましょう。
エントリーシートの内容が適切ではない場合も印象が悪くなる
書いている内容が適切ではないというのは、書いている内容が間違っているという場合です。書いている内容が間違っていればそれは誤字や脱字があることと同じく、確実に採用担当者に悪い印象を与えてしまいます。また、嘘を書いたり過度に内容を盛るのも、余程口が上手く嘘を吐き通せる自信がない限りは避けるべきです。
さらに、書いている内容は間違ってはいないが適切ではないといったケースもあります。
例えば、志望動機をアピールするために自分の興味や長所の内容を少し織り交ぜて書くことは問題ありませんが、志望動機を書く欄の中で長所まで強くアピールしようとするのはNGです。採用担当者から見れば、志望動機に長所まで書かれているとなると、余計なことが書いてあると思われたり、書いている内容が適切ではないと判断される可能性が高くなってしまいます。
エントリーシートに限らず、応募書類にはそれぞれの項目に適した内容を書く、伝えたいことを差別化するということが重要です。
エントリーシートは空欄を避けるために同じことを長々と書くのもダメ
エントリーシートに空欄を作らず、誤字・脱字や汚文字にも注意して提出した場合、企業の採用担当者に中身をきちんと読んでもらえる可能性は高くなります。
しかし、エントリーシートを多くの文字で埋めることを意識し過ぎた結果、書いている内容がやたらと重複していたり、短く書こうと思えば書けることをあえて長々と書いてしまうと、採用担当者はウンザリしてしまいます。
採用担当者がエントリーシートに書いてある内容の中身が適切であるかを確認する際には、文章の文法や構成力・表現力等も合わせて確認していきます。空欄を埋めること等を意識しすぎるあまり、ダラダラと同じ言葉を何度も繰り返し文字を稼ぐような書き方をしても、採用担当者にすぐに見抜かれてしまいます。
空欄をなくそうとエントリーシートの全てを文字で埋め尽くす程にたくさんの文字を書く方がいますが、文字が多ければ良いということでは決してありません。書きたいことやアピールしたいことをきちんと読む人に伝えるには、シンプルかつ分かりやすく、丁寧に書くことが重要となります。
エントリーシートで重要視されるのは人柄
学生は社会人として企業で働いた経験が原則ありません。そのため、社会人としての職歴や経歴をアピールすることは出来ませんし、採用しようとする企業側もそこを求めているわけではありません。
企業側がエントリーシートを学生に書いてもらうことで何を確認したいかと言うと「人柄」です。
企業は人を採用する際は学生のみならず全ての人に対し、採用するからには長く働いて欲しいと必ず考えています。長く働くということは、会社とその人が長くお付き合いをするということです。長くお付き合いをしていくにあたり、その人が「性格の悪い人」や「素行の悪い人」であっては長くお付き合いすることはできません。
そのため、もちろん応募してくる学生の学歴や、頭の良さ、能力の高さ、何を努力してきたのか、なぜこの会社を志望したのか等、企業側としては知りたいことはたくさんありますが、何よりもまず「人柄」を重要視しています。
エントリーシートに空欄や誤字・脱字・汚文字がないということは、学生が企業に認めてもらうために誠心誠意努力したという気持ちの表れであり、それは人柄にもつながると言っても過言ではありません。
エントリーシートは空欄をなしにすることでやる気を見せよう
エントリーシートは、企業に自己PRをするための書類の一つです。そのため、内容が重要なだけでなく、見た目や印象も重視されます。エントリーシートに空欄があると、企業側から見るとやる気がないのか、書類作成に手を抜いているのかと思われてしまうことがあります。
そこで、エントリーシートでは空欄を残さずに、自分自身の強みや志望動機、自己PRなどを具体的に記載することが重要です。空欄を残さずに書き込むことで、企業側に自己アピールをしっかりと伝えることができます。また、企業側が求めるスキルや経験に合わせて、自己PRの中身をカスタマイズすることも大切です。
ただし、無理に内容を盛り込んだり、自己PRを大げさにしてしまうと、逆に企業側から見て過剰なアピールと受け止められてしまうこともあるため、バランスを考えた上で作成するようにしましょう。
エントリーシートは、企業側に自己アピールするための重要な書類です。空欄を残さずに具体的に自己PRを記載し、自己アピールをしっかりと伝えることが大切です。企業側からの印象を良くするためにも、真摯に取り組んでいきましょう。