面接のお礼状の書き方 手紙とメールの使い分けと例文 送信前チェックリストつき

面接のお礼状はいつ・どんな内容で送ればよいか。転職経験者の約20%が送っているというデータを踏まえ、手紙とメールの比較・書き方のルール・例文・逆効果になるケース・よくある質問を解説します。

面接のお礼状の書き方 手紙とメールの使い分けと例文 送信前チェックリストつき

面接のお礼状の書き方を解説

結論から言うと、お礼状は「絶対に書かなければいけない」というものではありません。マイナビ転職が転職活動経験者1,967名を対象に実施した調査(2025年12月)では、「お礼メール・お礼状を送ったことがある」と回答した人は20.8%と、約5人に1人にとどまっています。送らなくても選考上のマナー違反にはなりません。

一方で、同調査で「送って良かった」と答えた人は62.7%に上りました。採用担当者の立場から見ると、お礼状が合否を覆すことはほぼありませんが、合否ラインで迷っているケース同条件の候補者が複数いるケースでは、丁寧な対応が最後の一押しになることがあります。

送るかどうか迷うなら、送る方向で検討するとよいでしょう。ただし逆効果になるケースもあるため、送り方のルールはきちんと押さえておく必要があります。

手紙とメール、どちらで送るべきか

お礼状の手段は「手紙(封書)」と「メール」の2つが一般的です。どちらが優れているわけではなく、状況に応じて選ぶのが適切です。

手段メリットデメリット向いている状況
メール面接当日中に届く。速さで印象が残りやすい手書きに比べると丁寧さが伝わりにくい一般的な面接後。次の面接まで日程が迫っている場合
手紙(封書)形に残る。誠意が伝わりやすい届くまでに1〜2日かかる。採否判断前に読まれないケースも最終面接後、役員・社長面接後など格式を重視する場面

採用担当者の立場から見ると、メールで送ることは失礼ではなく、むしろ速やかに届く点で印象がよい場合もあります。手紙の場合は郵送の日数がかかるため、面接から3日以内の採否判断が予想される場合は、メールのほうが確実です。

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面接のお礼状を書くのに必要なもの

手書きのお礼状を書く場合は以下を準備しましょう。

準備するもの(手紙の場合)

・白無地の封筒と便箋(縦書きのものが好ましい)
・黒または濃紺のボールペン、万年筆、またはインクペン
・採用担当者への感謝の気持ち

縦書きが基本とされていますが、横書きが絶対NGというわけではありません。ただしビジネスマナーとして目上の相手への手紙は縦書きが丁寧とされています。封筒の表書きは「採用御担当者様」または担当者名がわかっている場合は「○○様」と記載します。

面接のお礼状の書き方のルールと例文

お礼状の最大の目的は「面接の機会をいただいたことへの純粋な感謝を伝えること」です。採用担当者の立場から見ると、感謝よりも自己アピールが前面に出たお礼状は「それは面接の場で言うべきことでは」という印象になります。

送るタイミングは面接当日〜翌日の午前中までが基本です。採用担当者が採否の判断を下す前に読んでもらうことが重要で、遅れると「入社意欲が低いのでは」という印象につながりかねません。

手書きの場合の書き方と例文

手書きお礼状の構成は以下の4ステップです。

内容と手順

1.ビジネスレターとしての文頭の挨拶(頭語・時候の挨拶)
2.面接を行っていただいたことへの感謝
3.面接で印象に残った具体的な内容と入社意欲(簡潔に)
4.結びの言葉(結語)

注意すべきは、意欲を示す部分で過度な自己PRをしないことです。お礼状で面接の内容を補おうとすると、感謝の気持ちが伝わらなくなります。意欲については一文程度に留め、簡潔にまとめましょう。

手書きお礼状の例文

拝啓

貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
先日はお忙しいところ、面接のために貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。

面接では貴社の事業内容に関するご説明だけでなく、業界における今後のニーズや展望までご解説いただき、大変感謝しております。特に今後の展望についてのお話は大変興味深く、ますます貴社で働きたいという気持ちが強くなりました。
取り急ぎお礼を申し上げたく、お便りを差し上げました。
末筆ながら貴社のご発展と社員皆様のご多幸をお祈り致します。

                                  敬具

○年○月○日
○○大学○○学部 自分の氏名
○○株式会社採用ご担当○○様

お祈りメールの返信マナー ケース別の判断基準と例文チェッカー付き

メールの場合の書き方と例文

メールのお礼状はビジネスメールのマナーを守ることが大前提です。採用担当者には毎日多数のメールが届いており、件名が不明確だと開封されないリスクがあります。件名には日付・用件・氏名を入れるのが基本です。

また、文面のコピペは採用担当者にすぐ見抜かれます。定型文と感じた瞬間、せっかくのお礼状が逆効果になることもあります。感謝と面接で実際に印象に残った話題を必ず自分の言葉で書きましょう。

お礼メールの例文

【件名】○月○日の面接のお礼 ○○大学 自分の氏名

○○株式会社
採用ご担当○○様

○○(自分の氏名)と申します。
先日はご多忙のところ、面接の機会をいただき、誠にありがとうございました。

○○様には面接にて貴社の事業内容に関するご説明だけでなく、業界における今後のニーズや展望までご解説いただき、大変感謝しております。特に今後の展望についてのお話は大変興味深く、ますます貴社で働きたいという気持ちが強くなりました。

末筆ながら面接のお礼を申し上げますとともに、貴社のご発展と社員皆様のご多幸をお祈り致します。

───────────────
自分の氏名(大学名・学部名)
メールアドレス:○○@○○
電話番号:×××-××××-××××
住所:〒○○○-○○○○ ○○県○○市○○
───────────────

メールの送信時間は平日の業務時間内(9〜18時頃)が基本です。深夜・早朝の送信は「社会常識がない」という印象を与えることがあります。面接後に当日中の送信が難しい場合は、翌日の午前中を目処に送りましょう。

インターンシップのお礼状の書き方例文

逆効果になるお礼状のNG例

採用担当者の立場から見ると、以下のようなお礼状はプラスにならないどころか、マイナスの印象を与えることがあります。

①遅すぎる送信:面接から3日以上経ってから届いたお礼状は、「今更送ってきた」という印象になります。採否が出た後に届くケースも多く、効果がなくなるだけでなく「入社意欲が低かったのでは」と判断される恐れがあります。

②誤字脱字・ビジネスマナーの不備:企業名の誤字、宛名の敬称間違い(「様」と「御中」の混用など)、文体の不統一は、ビジネスコミュニケーション能力のマイナス評価につながります。送信前に必ず読み返しましょう。

③過度な自己PR・追加アピール:お礼状で「面接では言い切れませんでしたが〜」と続けて自己PRを展開すると、「感謝ではなくアピールの場として使っている」という印象を与えます。お礼状はあくまで感謝を伝えるためのものです。

④明らかなコピペ・定型文:「特に〇〇プロジェクトのお話は…」のような内容が面接で実際に話されていない内容だと、採用担当者はすぐに気づきます。具体的な面接の内容を盛り込んでいない汎用文は逆効果になることがあります。

面接のお礼状を書く時のQ&A

Q.面接官の名前が分かりません。どう宛名を書けばいいですか?

A.採用担当宛に送り、「面接に関わってくださった皆様へ」と感謝の気持ちを述べましょう。宛名は「○○株式会社 採用ご担当者様」と記載します。

Q.採用担当者のメールアドレスが分かりません。

A.企業ホームページや採用ページに掲載されている採用窓口メールアドレス宛に送りましょう。採用窓口のアドレスも不明な場合は、メールでのお礼は控えてください。面接官個人のSNSやプライベート連絡先を探して連絡するのは絶対に避けましょう。

Q.一次・二次・最終と毎回送るべきですか?

A.送ること自体は問題ありません。ただし、毎回定型文の内容ではなく、その面接で実際に印象に残った話題や感じたことを盛り込む必要があります。各面接でお礼状を送るなら、それぞれ内容を変えた上で送りましょう。

Q.転職活動では特に送るべきタイミングはありますか?

A.最終面接後は特に効果が出やすい場面です。最終面接まで進むと、採否が僅差になるケースも増えます。採用担当者が採否判断を下す前に届くよう、当日中に送ることを意識してください。

面接のお礼状を書いて最後の一押しを!

お礼状は合否を大きく左右するものではありませんが、採用担当者が迷っている場面では最後の判断材料になることがあります。面接官も人ですから、丁寧な感謝の言葉は少なからず好印象として残ります。

重要なのは、お礼状の本来の目的を見失わないことです。自己アピールの延長線上ではなく、「忙しい中で時間を割いてくれた方への純粋な感謝」として書かれた言葉は、定型文とは明らかに異なる温度感で採用担当者に届きます。面接で実際に印象に残った話を一文加えるだけで、汎用文との差は明確になります。