「思います」の敬語は?「思う」を例にした敬語分類・使い分け

「思います」の敬語は「存じます」?「存じ上げます」?ビジネスや日常会話も基本的な敬語は必要です。尊敬語・謙譲語・丁寧語・丁寧語Ⅱ・美化語、これら5つの敬語の分類、使い分けを「思う」を例に説明します。社会人として知っていて損はない「思います」の敬語について解説します。

「思います」の敬語は?「思う」を例にした敬語分類・使い分け

「思います」の正しい敬語を使えていますか?

敬語という言葉を私たちは普段から良く聞きますが、敬語とはどんな意味なのかご存知でしょうか。実は私たちはすでに、小学校、中学校の頃から国語の授業などで敬語を習っています。ですが実際のビジネスシーンや日常生活で、正しい敬語の使い方の意識をしていません。
皆さんが正しく敬語を使いこなせているか、もしくは間違った敬語を使っているのにそれが通用してしまっているか、もしかしたら周りの人たちがその間違いに気付いていても、敢えて何も言わないか、いずれかでしょう。

ですが、あまりにも適切でない敬語の使用は、時と場合と場所によっては、大変失礼にあたる事にもなりかねません。また、正しい敬語を使えているかどうかで、仕事の出来る人かどうかを判断する方々もいます。
言葉遣いというのは、会話のテクニックのひとつです。冒頭にも書きましたが、敬語を学校で習い、その知識は持っていても、実際に使いこなせなければ意味がありません。
ビジネスシーンや普段の生活で、ぜひ敬語の知識をきちんとテクニックとして正しく使いこなせるように、敬語の基本を分かりやすく解説し、さらに例文を交えながら、紹介して行きます。

敬語の基本「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」を知る!

新入社員に敬語を教えるベテラン社員

それでは、敬語とは一体どんなものかをこれから解説して行きます。敬語には

  • 尊敬語
  • 謙譲語
  • 丁寧語

と大きく3分類に分かれており、さらに最近では、そこに文化庁の文化審議会の指針として

  • 丁重語(謙譲語Ⅱ)
  • 美化語

の分類を追加して分けられることになりました。その結果、敬語は全部で5分類となり、敬語の使い方がより明確で分かりやすくなるようになりました。

「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」は学校で習ったし、聞いた事があるけれど、「丁重語」「美化語」はあまり聞いたことがない、という方が多いのではないでしょうか。実は、ビジネスでメールのやりとりが多くなった現在において、新しい分類である「丁重語」や「美化語」の使い分けはとても重要になって来ます。それがなぜなのかも含めて、これから敬語の分類について、分かりやすく解説して行きます。

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【敬語変換一覧表】メールや電話で活躍するビジネスマナー

敬語の正しい分類を知ろう!

取引先と打ち合わせをする社員

現在、敬語は以下の5分類に分けられます。

  • 「尊敬語」
  • 「謙譲語(Ⅰ)」
  • 「丁重語(謙譲語Ⅱ)」
  • 「丁寧語」
  • 「美化語」

それでは、簡単にそれぞれの敬語の分類別に、内容を解説して行きます。

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二重敬語の例と正しい使い方

相手を立てる「尊敬語」

「尊敬語」とは、自分から見て相手側や、第三者を上位に立てて、敬う時に使ったり述べたりするものです。相手側や第三者の、動作(動詞)や物事(固有名詞、名詞など)や状態(形容詞、形容動詞)などについて使うことができます。例えば、「思います」(動作)を尊敬語に言い換えてみるとどうなるでしょうか。自分より上位に立てる相手を想定して考えますと、以下のようになります。

・思われる
・お思いになる

尊敬語の場合、「思います」などの動作を言い換える場合、「思われる」のように動作の後ろに「~れる」を付けたり、「お思いになる」のように、「お」を動作の頭に「~になる」を後ろに付けます。また、動作によっては、語自体がまったく別の語に置き換わる場合もあります。(「言う」→「仰る」、「食べる」→「召し上がる」など)

自分がへりくだる時に使う「謙譲語」

ロビーで談笑する会社員

「謙譲語」は自分が、相手や第三者より下位に立ち、へりくだる時に使ったり述べたりするものです。「尊敬語」と同様に、自分の動作(動詞)や物事(固有名詞、名詞など)や状態(形容詞、形容動詞)などについて使うことができます。さらに、この「謙譲語」は、「謙譲語(Ⅰ)」と「丁重語(謙譲語Ⅱ)」の2つで分類がされています。それでは、この2つの違いは一体何なのでしょうか。

「謙譲語(Ⅰ)」と「丁重語(謙譲語Ⅱ)」の違い

実はこの「謙譲語(Ⅰ)」と「丁重語(謙譲語Ⅱ)」の違いも使い分けも難しく、適切でない使い方をされている事もしばしばあります。調べてみても、その違いがあいまいで内容が難解なものが多く、理解することが難しいのかも知れません。そこで、簡単に例を挙げながら説明をして行きます。

最も簡潔に表現してしまうと、「謙譲語(Ⅰ)」は、特定の人物に対して直接的に使われるのに対し、「丁重語(謙譲語Ⅱ)」は、相手が間接的で不特定の場合に使うことが大きな特徴です。
それでは、この記事のテーマになっている「思います」という言葉で、例を挙げて解説します。

・「私は、そう思います。」

上記を「謙譲語」を使って文章を置き換えてみます。「思います」を自分がへりくだった表現に言い換えると「存じます」や「存じ上げます」となります。そのため「思います」の謙譲語は

・「私は、そう存じ上げます。」

となります。
ではこの「私は、そう存じ上げます。」と述べている先には、一体どんな人がいるのでしょうか。想像してみて下さい。例えば、相手が取引先の担当者だったとします。この場合は、相手が特定の人物であることから、ここで使われている「謙譲語」は「謙譲語(Ⅰ)」に該当します
会話にしてみると以下のようになります。

・取引先の担当者「君も、そう思うかな?」
・自分「私も、そう存じ上げます。」

上記は、取引先の担当者という相手が、自分に対して直接的に問いかけているのに対し、「思います」を、自分がへりくだった「存じ上げます」に言い換えて返答をしています

「謙譲語」のメールの文面

メールの送り方を指導する会社員

ではこの「私も、そう存じ上げます。」という一文が、メールの文章の一部だとしたらどうでしょう。

・「先日の資料の内容に関しましては、そう存知上げております。」

少々表現は変化していますが「存じ上げる」の対象になっているのが直接的な相手ではなく、メールの文章内での「資料の内容」にかかっています。ここで使われている「謙譲語」は、特定の人物に対して自分をへりくだっている訳ではなく、「資料の内容」に対し自分の「思います」を丁寧に言い換えている事から「丁寧語(謙譲語Ⅱ)」に該当すると言えます。
このように、同じ「存じ上げる」という「謙譲語」の分類ではあっても、自分がへりくだる相手が、直接的な特定の人物を指している場合と、不特定の内容を指している場合では、「謙譲語(Ⅰ)」と「丁重語(謙譲語Ⅱ)」の2つの分類に分かれるのです。

また、今回は「思います」がテーマになっているので「謙譲語(Ⅰ)」と「丁重語(謙譲語Ⅱ)」に当てはまる「存じ上げます」の両方が使えますが、動詞の中には、「謙譲語(Ⅰ)」と「丁重語(謙譲語Ⅱ)」とでは、語の言い換えが違うものがあります。

「行く」の「謙譲語(Ⅰ)」と「丁寧語(謙譲語Ⅱ)」

例:「行く」を「謙譲語」に言い換える。

・「私が行きます。」

これを「謙譲語(Ⅰ)」を使い、自分をへりくだって言い換えた場合の会話の例を挙げてみます。

・取引先の担当者「私が行きましょうか?」
・自分「いえ、私が伺います。」

この場合、前の「存じ上げる」と同じように、取引先の担当者という特定の相手が、自分に対して直接的な問いかけをしているのに対して、「行く」を、自分がへりくだった「伺う」に言い換えて返答をしています

では「行く」の「丁重語(謙譲語Ⅱ)」は、どんな風に使われるのでしょうか?前の「存じ上げる」と同じように、メールでの文章の例を上げます。

「私が、先方の企業へ参ります。」

この中の「参ります」が「行く」を「丁重語(謙譲語Ⅱ)」で言い換えたものです。この「参ります」の対象が、メールの送信先の相手ではなく、企業にかかっていることに注目してください。この例でも、メールという文章内で「行く(参る)」先が、特定の人物ではなく「企業」となっています。つまり、自分の「行く」という言葉を丁寧に「参る」と言い換えているのです。
ここで大切なのは「思います」という動詞の「謙譲語」にあたる「存じ上げる」と比べて「行く」という動詞の場合「謙譲語(Ⅰ)」は「伺う」、「丁重語(謙譲語Ⅱ)」は「参る」となり、その言い換えに違いが出て来ます。このように、動詞を「謙譲語(Ⅰ)」と「丁重語(謙譲語Ⅱ)」に言い換える場合に、言い換えた語が同じであり「謙譲語(Ⅰ)」と「丁重語(謙譲語Ⅱ)」両方共通で使える場合と、全く異なる言い換えになる場合がある事を知っておいて下さい。

ここでメール文章の例を挙げましたが、上記に解説しましたように「謙譲語(Ⅰ)」と「丁重語(謙譲語Ⅱ)」に言い換えた語が違って来るケースは、適切な「謙譲語」が使えるように、日常から意識するようにしましょう。自信が無い時には辞典で調べたり、語を使うシーンをイメージすると分かりやすくなります。

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ビジネスで活躍する正しい敬語の使い方

実は身近な「丁寧語」

丁寧語で会話をする女子社員

丁寧語は、自分より上位に立てる相手に対し、言葉通りに丁寧な言葉づかいという意味ですが、その意味は広いものになっています。この敬語の5分類の中での「丁寧語」は、名詞、固有名詞、動詞、形容動詞など幅広く使われるもので、とても身近なものとなっています。
それぞれに「です」「ます」「でございます」という「コピュラ」と呼ばれる丁寧な結びの語を付けます
「思います」は「思う」という動詞の、丁寧語である事が分かりますね。

言葉を上品に変換する「美化語」

この「美化語」も、「丁重語(謙譲語Ⅱ)」と同様、最近になって新しく分類化されたものです。分類としては、上記の「丁寧語」の中に分類されます。この「美化語」に関しても定義が難しく、文法上で使い分けが必要な語というわけではありません。あくまでも、聞き手側に美しく上品に、語を伝えるためのものという解釈がほとんどです。
「丁寧語」が、上位に立てる相手に対して使われるのに対して、この「美化語」は単独の語として使われます。名詞の頭に「お」や「御」を付けるのが一般的です。
例えば、以下の例文のように使います。

・「お花見をしながらの、お食事はおいしいと思います。」

「花見」と「食事」の頭に「お」を付けて、「美化語」にしてみました。とても柔らかく美しい印象に変わるのが分かります。日常の会話にもぜひ取り入れてみて下さい。

敬語は意識を持ち、使ってみることで上達する

この記事では「思います」をテーマにして敬語の基礎を解説しました。もちろん、他にも語はたくさんありますし、こう考えると本当に日本語は難しいですね。
ですが、このような敬語の使い分けのバリエーション一つを取っても表現方法が広がる所が日本語の良さではないでしょうか。
ぜひこの機会に、普段から敬語の使い方を意識して、使い重ねて行きましょう。実践を踏む事で、敬語は自然と身に付いて来るものです。頭で一度考えてからではなく、会話やメールの文章で、すらすらと敬語が出て来ることを目指しましょう!!

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