電話のかけ方は社会人の必須スキル!好印象の電話マナー

電話のかけ方は仕事において基本中の基本です。顔が見えないからこそ、あなたの受け答え一つが会社の顔となり、会社の印象を決めてしまうのです。しっかりとおさらいして、ビジネスマンとして恥ずかしくないマナーを身につけましょう。

電話のかけ方は社会人の必須スキル!好印象の電話マナー

ここをおさえれば完璧!社会人の必須スキル電話のかけ方マナー

電話のかけ方は、ビジネスマンならずとも、社会人としての必須スキルです。
特に会社においては、電話は顔が見えないからこそ、その応対一つで会社としての印象を左右してしまいます。
新人社員研修においては、先輩社員から必ず教えてもらうマナーですが、実際のところ数をこなしていかなければ身につきにくいものでもあります。

その時々で電話先の相手も用件も変わるため、緊張しやすかったり、臨機応変に対応することが苦手な人にとっては、電話をかけることは気が重いことの一つかもしれません。

しかし、電話のかけ方には手順があり、その基本をしっかりとおさえることで、相手や用件が変わっても必ず対応できるようになります。社会人として恥ずかしくない電話のかけ方を身に着けることは、仕事においても大変重要です。しっかりと身につけましょう。

パターン1.社内間で電話をかける時のマナー

社内の電話で応対するビジネスマン

仕事上では、社内の違う部署などの相手に電話をかける場合も多くあります。
社外の人に対する電話と大きく違うのは、相手に対して「名前と役職」で呼ぶのか、「役職と名前」で呼ぶかの違いでしょう。

社内の人に対しては、「〇〇部長」「〇〇課長」などと呼びますが、社外の人に対しては「部長の〇〇」「課長の〇〇」と呼びます。

日本の文化においては、自分や身内に対してはへりくだった表現を使うことで、相手方に対し敬意を示すために謙譲語を使いますが、同じことが電話応対に関しても言えます。
ですが身内同士において謙譲語は使わないので、〇〇部長・〇〇さんというように、通常ビジネスシーンで使われているような敬語や丁寧語となります。

【敬語変換一覧表】メールや電話で活躍するビジネスマナー

パターン2.社外に電話をかける時のマナー

電話で契約を取り付けたやり手社員

先ほどもお伝えしたように、電話は顔が見えないからこそ、その声音一つ、言い回し一つで良くも悪くも印象が変わってしまいます。
社内ならば多少大目に見てもらえることであっても、社外での過ちは即仕事に影響をします。一旦印象を悪く持たれてしまえば、後からそれを良くすることは大変な労力がかかってしまいます。では、社外に電話をかける際、どのような点に気をつけるべきでしょうか。
社外への電話(取引先・得意先・新規開拓先)の流れを紹介します。

1.電話を掛ける前に伝える要件をメモにしておく

電話を掛けるという事は、相手の時間を強制的に奪うことを意味します。できるだけ短い時間で済ませるためにも話すべき要件はメモにして手元に置いておきましょう。話す順番通りに書いておけば、聞きたいことを聞きそびれてしまうこともありませんし、会話もスムーズに運ぶことができます。

2.相手が電話を取りやすい時間を選ぶ

例えば、お昼休みに電話をかける人はあまりいないとは思いますが、電話をする相手はあなたの電話を待っているわけではありませんから、相手が電話を取りやすい時間を考える必要があります。
予め電話先の相手の都合が分かっていればそれに合わせられますが、分からない場合は、一般的に朝一番や終業間際(9時~10時、17時~18時)などの忙しい時間帯は控えましょう

3.はっきりとした声で名乗る

「〇〇会社の〇〇と申します。いつもお世話になっております」

電話は顔が見えない分、相手の声が届きづらく、理解しにくいことがあります。小さな口でモゴモゴ言っていては、相手に理解してもらえず、場合によっては聞き返してもらうことになりますので、大きな口をあけてはっきりと話すことを心がけましょう。

4.電話の要件を端的に伝える

「〇〇の件でお話したいことがあるのですが」
「〇〇について何点か確認させて頂きたいのですが」

など、電話をした理由を簡潔に冒頭で伝えます。
相手は忙しいのでダラダラと話して相手に無駄な時間を取らせないように心がけましょう。

5.今、話すことのできる時間があるかどうかを尋ねてから用件に入る

「今、少しお時間よろしいでしょうか」
「3分ほどで終わるのですが、少しお話させて頂いてもよろしいでしょうか」

相手は今、時間があるとは限らないので今話しても大丈夫かを必ず確認しましょう。
話が終わるまでに何分ほどかかるかも伝えられたら、なお良いでしょう。

相手が、今は時間がとれないと言った場合は「それでは改めさせて頂きますので、よろしければご都合の良い時間を教えて下さい」と相手に伺ってから、すみやかに電話を切りましょう。

6.適度に相槌を打つことを忘れない

電話で話すときは、「はい」「えぇ」「そうですね」などの相槌を打つことを忘れないようにしましょう。電話はお互いの顔を見ないでコミュニケーションを取るツールです。受話口から何も音が聞こえないと、ちゃんと聞こえているのかどうかが心配になってしまいます。相手が話したら、いいところで相槌を打つことを心がけてください。

7.電話の終わりには丁寧に挨拶をして最後に電話を切る

電話の終わりには、今日の電話で決定したことや共有した情報を再確認します。

「では〇〇の件をよろしくお願いいたします」
「〇月〇日〇時より、伺わせていただきます。よろしくお願いします」
「お時間を頂き、ありがとうございました。またよろしくお願い致します」

など、電話の内容を簡潔にまとめて次につなげることができると良いでしょう。
電話は必ずかけた方が後に切るのが常識です。相手が電話を切ったことを確認してから切りましょう。

就活において電話をかける場合のマナー

爽やかなネクタイが似合う就活生

就活においては、様々なシーンで電話をかける場合があると思いますが、まずは会社訪問の際にアポイントメントをとる電話のかけ方を想定し、お伝えしましょう。

1.まず名乗ってから、電話の要件を伝える

「お忙しいところ、申し訳ありません。〇〇大学〇〇学部の〇〇と申しますが、御社のHPの求人案内を見てご連絡をさせて頂きました。採用担当の〇〇様はご在席でしょうか」

「お忙しいところ失礼いたします。中途採用の求人案内を見てご連絡をさせていただきました、〇〇と申します。採用担当の〇〇様にお電話つないで頂くことはできますでしょうか」

というように、自分の名前や学校、なぜ連絡をしたかを簡潔に伝えて、担当者につないでもらいましょう。担当者が不在の場合は、

「〇〇様は、何時ごろお戻りでしょうか。その頃また改めさせて頂きます」と、担当者のいる時間を尋ねましょう。

2.担当者へつないでもらい、電話の用件を伝え、日程を伺う

担当者が電話口に出たら、もう一度先ほどと同じように簡単に自己紹介をしましょう。その上で、

「御社の求人案内を拝見し、大変興味を持ったのでぜひ一度面談の場を設けて頂ければと思ったのですが、まだ〇〇の職種の募集はしておりますでしょうか」

「大学の就職課の名簿で〇〇様のお名前を拝見し、お電話をさせて頂きました。〇〇会社の仕事に興味があり、ぜひOB訪問をさせて頂ければと思うのですが、お時間をとって頂くことは可能でしょうか?」

など、用件を分かりやすく簡潔に伝えましょう。

その際、日程がその場で決まることがあるので、必ず予定の分かるスケジュール帳とペンを手元に置いておきましょう。
ほとんどの場合、相手はいくつか日程の候補をあげてくれるはずですが、その全てが都合が悪くならないように電話をする前に事前に自分のスケジュールを調整しておき、相手が指定した日にちを断ることのないようにしましょう

3.お礼を伝えて、相手が電話を切ったことを確認してから受話器を置く

「では、〇月〇日、〇時にお伺いさせて頂きます。よろしくお願いいたします」
「貴重なお時間を頂きありがとうございました。失礼いたします」

など、決まった日程を復唱したり、相手への謝意を伝えてから、相手が電話を切ったことを確認し電話を切ります。

アルバイト先へ電話をかける場合のマナー

アルバイト先に電話するバカンス中の男性

アルバイト先に電話をかける際は、アルバイト先の業種にもよりますが、基本的には就活よりも電話応対もカジュアルに考えて問題ありません。逆にあまりにかしこまりすぎても、場にそぐわない場合もあります。

基本的な敬語と挨拶、自己紹介などと、電話口のマナーさえ押さえれば大丈夫です。

海外の相手へ電話をかける場合のマナー

新入社員の研修で使われる電話

英語に自信のある人でも、電話での英会話は案外難しいものです。
聞き取りに不安のある人ならなおさらで、電話では「ゆっくり」「はっきり」発音するように心がけましょう。早く話せば、相手も早いスピードで話そうとするため、余計に焦ってしまう場合があるので気をつけましょう。
予め想定される定型文をコピーし、手元に置いておくと焦らずに話すことができるでしょう。

また、海外の相手との会話においては、分からないことを聞き返す勇気も必要です。分からないことを分からないと言えずに、何でも「YES」で流してしまうことのないようにしましょう。

電話のかけ方マナーは練習すれば必ず上手にできるようになる

電話のかけ方についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
苦手とする方も少なくない電話の応対ですが、練習すれば誰でも必ず上手にできるようになります。

なぜなら、プレゼンなどとは違い、相手先は違っても電話をかけてから切るまでのおおよその会話の流れはほとんど変わらないからです。
まず初めに挨拶をし、名前を名乗り、用件を伝え、お礼を言って電話を切るという至ってシンプルなことですから、ある程度場数を踏めば誰でも落ち着いて電話対応ができるようになりますよ。