フォローアップ研修の目的と効果を上げる6つのポイント

フォローアップ研修は企業によって様々な形と目的で行われていますが、その研修成果を発揮するためには企画側と参加者の両人がフォローアップ研修の目的を理解する必要があります。フォローアップ研修を効果的で有意義なものにするポイントをまとめました。

フォローアップ研修の目的と効果を上げる6つのポイント

社内研修のひとつ「フォローアップ研修」とは?

春は新入社員にとって大事なシーズンですが、その他の社員にとっても年次が上がり、それぞれが新しいポジションで仕事を始める季節でもあります。

時期によっては新入社員対象の研修だけでなく、様々な位置で研修が行われることが多く、その研修の種類や内容は実施目的により違いがあります。

社内研修のひとつであるフォローアップ研修について解説します。

フォローアップ研修の意味と目的

「フォローアップ」には、ある物事を徹底するべく後々も面倒を見るという意味があります。

実際の業務に関してフォローが必要な部分をフォローし、業務遂行スキルを高めることを目的とした研修がフォローアップ研修です。

基本的には新しい仕事を始めたり、ある程度の間隔で一般的な研修が行われるものですが、その研修の効果について追跡して調査を行い、各人に適切なフォローをすることで定着を促します。

ガッツポーズで並ぶ社員

「追跡調査」「効果測定」など、テストされるような怖い雰囲気の単語で表現されることが多いですが、フォローして業務遂行能力を向上することが主たる目的ですので、現状が評価の対象になることはありません。

フォローアップ研修に期待される効果

フォローアップ研修を行うことで、様々な効果が期待されます。

業務に関係するスキルの定着や向上はもちろん、自分だけでなく他の参加者の声や事例を聞くことで理解を深めたり同期・同僚間のコミュニケーションの場仕事へのモチベーションを高める機会にもなります。

フォローアップ研修が適切に行われている企業では、離職率も低くなり、社内に多くのノウハウが蓄積されるようになりますし、その後の研修の質も高まるなど様々な効果が現れます。

フォローアップ研修の対象は?

フォローアップ研修の対象については、一般的には新入社員を対象としたものが多い傾向にあります。ただし、特に決まりはなく、どの層(ターゲット)に向けた研修かによって内容は大きく変わります。

新入社員に向けたフォローアップ研修

聴講する新入社員

新入社員向けのフォローアップ研修では、仕事の受け方や仕事の計画の仕方、コミュニケーションの方法などの社会人の基本的なビジネススキルのフォローアップや、社会人としての自分を見つめ直し、モチベーションの向上につなげるための研修が多く行われる傾向があります。

中堅社員に向けたフォローアップ研修

中堅の社員や、一般的な社員に対してのフォローアップ研修においては、全体に行った研修についてのフォローアップが行われることが多いです。

内容は多岐に渡りますが、例を挙げるなら情報セキュリティに関する社内ルールに大きな変更があった場合、初期の研修に加えて定期的にその定着に向けた研修を行って意識を高めるなどが該当します。

管理職に向けたフォローアップ研修

管理職に向けてマネージャー研修を行う会社もあります。

研修で様々なことを学ぶとしても、やはりケースごとに具体的なところまではなかなか学ぶことはできません。実際の現場に落とし込むためには難しいことも多いため、それを共有したり、特定の状況下におけるマネジメントの方法などについて詳しく学ぶなどの研修が行われます。

フォローアップ研修のプログラム作成のポイント

フォローアップ研修のプログラム作成のポイント

フォローアップ研修のプログラムを作成する際には、時系列別に今後の課題や問題、解決策を明確に見据えながら研修を進めていきます。

  • 過去:以前に学んだ内容の確認
  • 現在:現在直面している課題や難しい問題
  • 未来:今後どうしていきたいか
  • 方法:現在と未来のギャップを埋める具体的な方法

フォローアップ研修の参加者に自覚を持たせるため、それぞれについて考えたり、話し合ったり、表現するようなプログラム作成が求められます。

以前学んだ内容の確認は座学で簡単に振り返っても良いですが、現在の課題の抽出や、今後どうしていきたいかは各自が話す中で自発的に表現することが望ましいです。

また、解決方法についても、答えがあったとしても研修参加者たちが導き出す形が望ましく、「お仕着せでない」アクションプランなどが出てきて実行されやすくなります。

フォローアップ研修の効果的な進め方

フォローアップ研修を効果的に実施するためのポイントについて紹介します。

1 ターゲットと目的の選定

ターゲットと目的の選定

フォローアップ研修の対象を明確に、可能なら非効率でない程度に細分化します。その上で、ターゲットごとの研修における目的を明確にしていきます。

例えば、同じ年に入社した社員だとしても、新入社員と中途入社の社員ではフォローアップするべき内容に違いがあります。新入社員なら「ビジネススキルの確認」や「モチベーションの管理」が有効になりますし、中途入社の社員の場合は「コミュニケーション」や「業務上の不満の有無の確認」などが大事になってきます。

2 タイミングの決定

フォローアップする内容の性質にもよりますが、フォローアップ研修は3~6ヶ月ほどの期間の間に実施されることがほとんどです。

研修の回数が多すぎると業務に支障をきたすため、タイミングと回数については職場の状況を考えながら決定し、関係者にスケジュールの調整を依頼します

3 事前調査はしっかり行う

フォローアップ研修で失敗するのは、事前調査もなく、推測だけで研修を行ってしまうケースが多いです。研修対象から困っている点などについて事前調査を行い、その結果をもとにして実質的な研修を行っていく必要があります。

アンケートを取るだけでなく、普段からのコミュニケーションの中で得られた情報なども有益な情報となります。

4 当日は心を開くことから

自分の問題点を伝える社員

フォローアップ研修では、自分の状況をまずしっかり表現するところから始まります。しかし、同期や同僚の中で、弱みや困りごとを口にすることに抵抗感を感じる人もいます。

まずは自由に意見や悩みを相談できるような雰囲気づくりが求められます。ワークショップなどを通して心を開いて話し合える状況を作ってから、実質的な研修に入った方がスムーズです。

5 感想や気づきを共有する

フォローアップ研修では、新しいことを学ぶよりも、すでに学んだ内容の確認がメインとなります。その確認を通して気づいたことや感想などを自分の言葉で表現してもらう必要があります。

表現をするためには深く考える必要がありますし、言葉で表現することで多くの意見や気づきを共有することができるようになります。また、研修参加者どうしで仲間意識を醸成するためにも有効です。

6 キャリアにつなげて考えさせる

社内で行われる研修では、業務のためだけでなく、自分のキャリアにつなげて考えることが大切です。「会社のために受ける研修」ではなく「自分のために受ける研修」なのです。

ある内容をしっかり把握して業務に反映させることができることが、自分のキャリアにおいてどのような意味を持つのかを考えさせたり、研修後に別途今後のキャリアを考えさせるといった仕組みがあると効果的です。

フォローアップ研修は評価・競争の場ではない

協力して問題解決にあたる

フォローアップ研修では同じような属性の参加者が集まるため、最初のうちは競争意識が出てしまうこともあります。

しかし、誰かの評価を意識してしまったり、また参加者同士で競争をしてしまっては、本来意図している研修の結果が出にくくなってしまいます。

フォローアップ研修では、同じ問題意識を持つ仲間が集まって問題解決のために取り組むという研修であることをしっかり意識づける必要があります。

事前調査や研修後のレポートなどを評価して過剰にフィードバックや管理などをするのは好ましくありません。あくまで研修を行ったり、また社員のモチベーション管理の上で評価をすることは必要だとしても、それ以上の業績や業務能力につなげて評価をするための材料にしないように注意が必要です。

フォローアップ研修を受講する側も、フォローアップのための研修であることをしっかり理解して、正直に自分の問題を打ち明けたり、出てきたアドバイスなどを素直に聞く姿勢が大切です。

もちろん方法やカリキュラムの組み方も大事ではありますが、研修の目的や意義への理解度が研修効果を大きく左右することもしっかりと覚えておきましょう。

フォローアップ研修は業務効率化の絶好の機会

フォローアップ研修は、様々なビジネススキルの定着や向上のための貴重な機会です。研修の効果を最大に引き出すためにも、企画側は丁寧なヒアリングや事前調査が大切ですし、参加者も心をオープンにして臨む必要があります。

フォローアップ研修はなくても構わないものではありますが、実施される場合にはそれだけ社員の教育や管理に力を入れているということですから、その機会を通して成長できるように利用しましょう。

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