「名刺交換マナー」印象をアップする正しい名刺の受け取り方・渡し方

就職をするまでビジネス関係にある人と関わりをもつことなんてめったにありません。就職活動中、例えばOB・OG訪問や面接をすることになって突然名刺を差し出されたりしたらどうすればよいでしょう。突然のことでパニックに陥らないように名刺交換の基本的なマナーを紹介します。

「名刺交換マナー」印象をアップする正しい名刺の受け取り方・渡し方

正しい名刺交換マナーを身につけよう

就職をするまでは、ビジネス関係にある人と関わりをもつことなんてめったにありません。就職活動中、例えばOB・OG訪問や面接をすることになって、突然挨拶をすることになり、名刺を差し出されたりしたらさあ大変。パニックになって、とんでもない間違いをおかしてしまうことでしょう。

「就職する前だから、名刺交換のひとつやふたつ、できなくて当たり前。きっと仕方がないと思ってくれるはず」だなんて思うのはあまーい!

今や、大学1年生からインターン生としてアルバイト活動に専念している人なんてざらにいること。基本的なマナーは教えなくともできていて当たり前なのです。また、少しでも早く独り立ちできそうな、即戦力候補を探している企業側としても、そのような人材を求めています。

厳しいようですが、逆に言うと名刺交換のマナーを知っているのと知らないのとで、これほどに大きく差をつけられる。つまり、名刺交換のマナーがしっかり身についていればいるだけ得をすることができる、ということなのです。

名刺交換の基本的なマナー

ベテラン社員でも、実は間違えた方法で名刺交換をしていたりするもの。間違ったマナーを正しいと思い込んでしまわないようにしなければいけません。ここからは、名刺交換の基本マナーを見ていきましょう。就活生の皆さんも自分には関係ないと思わずに、ぜひ参考にして正しい名刺交換の方法を知ってください。

名刺入れの中は出かける前にチェックをしておく

大きな商談に向けてネクタイを締め直すビジネスマン

自分の名刺を持っている場合は基本中の基本として、必ず名刺入れに入れて持参しましょう。財布や定期入れに入れるのは言語道断です。また、名刺がよれよれだったり、シミがついていたりするのももってのほか。その場合は、新しい名刺に交換しておきましょう。

名刺を丁寧に扱わないということは、自分自身の手入れができていないのと同じことと見なされます。初対面の相手から自分のことを判断される材料の1つが名刺です。例えば、社会人でも名刺入れを忘れてしまい、仕方なく手帳などにはさんで持参したといいような失敗をすることもありますが、その時は取引先との挨拶に慣れた営業職の人でさえ緊張してしまうものです。なんとなく相手から雑に扱われたような気がしてしまい、うまく交渉ができず商談が失敗したというケースも時にあります。そういう事態を招かないためにも、出かける前の名刺チェックは忘れずに行いましょう。

枚数に不足がないかもしっかりチェック。相手から受け取った名刺を入れるスペースがある程度に、補充しておきましょう。また、名刺入れはスーツの内ポケットなど取り出しやすい場所に入れておくことも大切です。

名刺の渡し方は相手よりも「自分が先」が基本マナー

片手で名刺を渡すマナー違反の男性

相手を目の前にしたら、緊張して名刺交換の基本的なマナーを忘れてしまったということのないように、実際を想定して名刺を渡す時の姿勢や受け取り方など練習しておくと大変良いですね。

相手を目前にした際の名刺を渡す姿勢

テーブル越しの名刺交換は、基本的にNGとなります。すでにあなたが座っている場合は、相手が入ってきたタイミングで起立し相手の目の前まで移動して、名刺を差し出しましょう。

名刺を差し出す順番

  • 目下(打ち合わせ場所へ訪問した者や、営業する側など)が先
  • 目上(打ち合わせ場所に訪問された者や、営業される側など)が後

名刺を渡す・名刺を受け取る、名刺交換の全体の流れ

新入社員の名刺マナーをチェックするベテラン社員

目上の人と名刺交換をする流れは、

  1. 名刺を先に差し出す
    ・名刺は自分の名刺入れの上に乗せて交換
    ・その際、自社のロゴや名前が相手に読み取れるよう、指が重ならないように
    ・名刺は相手の名刺よりも低い位置に差し出す
  2. 自分の身元を名乗る
    ・「お世話になります。株式会社○○(自社名)の××(フルネーム)と申します。」
  3. 深くお辞儀
    ・自分の身元を名乗った後に一礼
  4. 相手から差し出された名刺を受け取る
    ・その際、ロゴや名前に指が重ならないように
    ・相手の名刺は自分の胸元よりも上で受け取る

となります。

相手から差し出された名刺を受け取る際は「頂戴いたします。○○(相手の名字)様ですね。」と言葉を添えて、両手で受け取りましょう。相手の氏名を復唱すると、自分の記憶にも残りやすいので、あとから「どなただっけ?」となり難くおすすめです。もしも氏名の読み方がわからない場合は、その場面で確認するようにしましょう。

名刺交換の際は、相手を尊重していることを伝える意味で、相手の名刺は自分の胸元よりも高い位置で受け取ると、大変丁寧な印象を与えられます。

名刺交換後は受け取った名刺を自分の名刺入れの上に置く

タブレットを使い商談する男性

名刺交換を終えた後も気を抜いてはいけません。もらった名刺は名刺入れにしまいそうになりますが、しまわずに名刺入れの上に重ねて持っておきましょう。

お互い席に着いた後、テーブルの左上に名刺入れを置き、その上に相手の名刺を置いてから、会話を始めるところまでが名刺交換のマナーとなります。

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知っておくとさらに好印象な名刺交換マナー

名刺交換の基本的なマナーが分かったところで、今度は知っておくと相手により好印象を与えられ、いざという時にも困らない、そんな場面別の名刺交換マナーを紹介します。

複数で名刺交換をする場合は役職が上の人から行う

初めての名刺交換に緊張する新入社員

一対複数、あるいは複数対複数で名刺交換をする場合は、どうすれば良いのでしょうか。こちら側が複数の場合は、役職が上の人から交換を始めます。例えば上司と取引先に往訪し、複数人と名刺を交換する場合、急いでいるといったよっぽどのことがなければ、上司が全員と名刺交換をするまで、相手と交換するのは控えて待っているのが基本です。

上司が一通り交換を終え、自分の番になった際は、最も役職の高い相手の方から順に交換を行いましょう。ここで注意したいのが、たまっていく名刺を名刺入れの上に順に重ねて置かないこと。失礼な行為に値するので、二つ折りの名刺入れの場合は、名刺入れの内側にはさんで、そうでない場合は、名刺入れの下に重ねて持っておきましょう。

着席した後は、相手が座っている順に左上から並べておきます。もし先方に社長や役員など特に偉い方がいる場合は、その中の最も偉い方のみ名刺入れの上におくというルールもありますが、よくわからない場合は、そっと名刺入れをポケットや鞄の中にしまい、テーブルの上に直接おいて大丈夫です。

同時に名刺交換をする場合は片手を相手の名刺に添える

大切な営業先で名刺交換する男性社員

同時というのはどういうこと?と首を傾げてしまいそうになりますが、最近では、自分が差し出した名刺を相手が完全に受け取る前に名刺を差し出されるということもよく目にします。この「同時に名刺を交換する」方法もおさえておくと、いざという時に慌てずに済むので、覚えておきましょう。

まず、自分の名刺は両手で相手の胸の位置に差し出します。相手が名刺を受け取る前に、同時に名刺を差し出してきたら左手を自分の名刺から離し、相手の名刺に手を添えておきます
相手が自分の名刺を完全に受け取ったことを見計らって右手を離し、相手の名刺を両手で受け取ります

同時に名刺交換をする際のポイントは、名刺入れをあらかじめ左手に持っておくということ。相手から差し出された名刺を左手で添えた際に、名刺入れの上にスライドさせて重ねておくと、スムーズに交換できます。

帰社後にお礼メールを送ると名刺交換がさらに有意義なものになる

帰社後に営業先へメールする男性

先方との挨拶も終えて、帰社した後にもう一仕事あります。貴重な時間を頂いたお礼として、メールを送っておきましょう。名刺交換の目的は手に自己紹介をするためですが、マナーを守り上手に名刺交換できれば、自分の存在をアピールできる良い機会にもなります。

というのも、社会人になればたくさんの人と出会い、たくさんの名刺を受け取ります。せっかく会うチャンスをもらったのに、先方に自分のことを覚えてもらえばければ、もしかしたら商談の機会を逃してしまうこともあるかもしれません。

先方の記憶が鮮明なうちにお礼のメールを送って、自分の存在を少しでも早く覚えてもらえるように努力しましょう。人脈を広げるという意味でも、名刺交換後のお礼メール送信といったちょっとしたことが、後々大変役に立つはずです。

名刺交換の基本マナーが身についているとビジネスが上手くいく

名刺交換は、自分を印象付ける大切なものです。今回紹介したマナーをきちんと守り、先方に良い印象を与えられるような名刺交換をしましょう。最初は慣れないかもしれませんが、回数を重ねていくうちにスムーズに名刺交換できるようになります。

ビジネスが成功するかどうかのは、名刺交換のマナーにかかっていると言っても過言ではありません。ビジネスの場でも、最初の挨拶が肝心です。その挨拶の際に大切になるのが、名刺交換なのです。先方との良い関係性を築いていくために、正しい名刺交換マナーを身につけましょう。