評価面談でアピールするには?臨む前に準備しておくこと

評価面談に臨むなら事前準備を整えてからにしてください。用意周到な準備のもとに自己アピールしなければ、自身の社内評価をアップさせることはできません。評価面談で上司が探りたいことを前もって把握しておき、何を聞かれてもすぐに答えられるように準備を整えておきましょう。

評価面談でアピールするには?臨む前に準備しておくこと

評価面談で社内評価をアップさせよう

評価面談は会社員であれば必ずあります。時には、昇格試験の一部として実施する場合があります。昇格とは社内の地位を上げるだけでなく給与面の向上も意味することが多く、結果として待遇が良くなることになります。

評価面談は人事評価に直結することから、誰しもが緊張した面持ちで実施することになります。緊張した面持ちでは、自らの能力を正しく伝えることは難しくなります。人事評価を上げるには、評価面談をするときに有利に働くコツを知っておくとよいです。

まずは評価面談の目的と課題を知ることから始め、社内評価をアップさせるためにはどのような準備と対応策が考えられるかを確かめていきましょう。

社内評価をアップさせる評価面談のポイント

アピールしている男性社員

評価面談で重要なのは自分の感情を添えて自己アピールをすることです。論理的な分析をすることは後ほど上司が行うことであり、評価面談時に論理的な応酬をしてしまえば、部下と上司との間にあるコミュニケーションがうまく取れなくなってしまう恐れがあります。

評価面談は、給与面や待遇面の改善が期待できる大切な場です。ただ論理的で淡々とした評価面談だとしたら、思っている事も考えていることも伝えにくくなり、本来の目的が果たされない場になってしまうでしょう。

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評価面談では自分のことを話す

「当たり前」と感じるかもしれませんが、評価面談で話す多くのことは現場の環境についてばかりです。下手をすると、自分とは関与していない環境についての説明を求められることもあります。しかし、本題は自身がどんなことを考えているのか、また自分がしてきた努力と結果について述べることです。

自分としては環境の改善のためにどのような課題があるのかを考えていて、そのために現状の問題可決のために奔走していることをアピールすることがメインとなります。評価面談は諮問会ではありません。自分の不手際に関する弁明ではなく、自身の評価について尋ねられているにすぎません。

評価面談を受ける側としての重要な点は、自分がどのような気持ちで業務に臨んでいるかを発表することです。

評価面談前に準備しておきたいこと

面談を前に考えている社員

評価面談時に沈黙が訪れたという経験を持っている上司は多いでしょう。中でも多いのは部下が事前準備を怠り話す内容が無いというものがあります。この点に関して正しいのかどうかは議論をする必要がありますが、今回のテーマでより重要なのは、沈黙を起こさないために部下の方が事前に準備を行わなければならないことは何かという点です。

実は部下が事前に用意しておかなければならない項目は単純であり、急に聞かれても概要はパッと出せることばかりです。

自分がやろうとしたこととその結果

評価面談が行われる前に準備してきてほしいことは次の5つに限られます。5つの要項について自分の考えがまとめられているのか確認してから評価面談に臨むとよいでしょう。

  1. 目標値はどのくらいか
  2. 達成のために実施したことは何か
  3. 現状の達成度はいかほどか
  4. 達成度の由来は何か
  5. 次の目標は何か

早い人であれば30分程度で事前準備が済んでしまいます。評価面談とは、直接的に業務に関連するようなことではありません。

目標値は予め決めているはずですので、忘れる訳はありません。もし忘れているのであれば、かなりまずい状況とみて間違いないでしょう。目標値があるということは、達成するための工夫が必要になるということです。この工夫をどのくらいしてくれたかというのは重要です。

達成に対する工夫は、現状の結果としてどう表れているのかを見なければなりません。結果が100%に達しているから良いとは一概には言えません。むしろ達成できている原因が分からなければ次に生かすことはできませんので、達成度の由来や理由を書きとめる必要があります。

自己評価は高めに設定してアピールしよう

評価面談では自己評価を高めに設定しておくことで有利に進めることができます。無茶な自己評価はかえって自らをおとしめることになりますので注意が必要になりますが、基本的にはワンランク上ぐらいが実力であると考えておいて良いでしょう。

経済学の中にはアンカリングという言葉があります。アンカリングとは人間はある基準点をもって評価をするというものですが、評価面談においてこの理論が役立つことになります。

例えば自己評価を1から5の5段階で評価してくれと言われたとき、3を選べば、上司は2から4の間に実力があるという風に判断します。つまり3という評価をしてほしいのに3に評価されることは少なくなるということです。

本当に3に評価してほしい場合では4を選び、最悪でも3という評価を選ばれるようにしておく必要があります。すなわち自らの評価をワンランク上げておくことで、適切な判断基準を設けることができるのです。

評価面談のフィードバックはちゃんと受け止める

腕を組んで納得する女性社員

中小企業では行う所が少ないですが、大企業の方では実に8割の企業が評価面談のフィードバックを行っています。フィードバックを行うことで評価が適正に行われており、結果を示すことで公正さが守られることになります。

評価面談のフィードバックは、社員のモチベーションにも関わってくることになります。どのような報告が自身に影響してくるのか、会社がしっかりと自分を見てくれているという信頼関係の構築にも一役買うことができます。

評価面談における一連のやり取りを全社員に公表する必要はありませんが、当事者間における情報共有は重要です。なぜならモチベーション云々だけでなく、課題解決に関する話し合いがスムーズにでき、業務の円滑化あるいは活性化を達成させることができるためです。評価面談のフィードバックは、企業側にも社員側にも重要な効果を示すことになります。

評価面談とは

評価面談は人事評価に直結しますが、実のところ人事部が対応せずに直属の上司が評価を決定することが多いです。そのため、初対面の方あるいは業務内容を知らない方が評価面談を担当するということは珍しく、会社側としても不利益を被るため、基本的には業務内容を知っている方が対応することになります。

評価面談の目的は、社員と面談を行い次の3つをチェックすることにあります。

  1. 業務成績
  2. 業務への熱意
  3. 社員の能力

問いかけ自体は3つの項目に直結するような項目が少ないとはいえ、基本的にはこの3つがあるかを確認するための質問が準備されます。

評価面談で上司が探っていること

評価面談自体は、上司にその裁量が委ねられることになります。特に業務成績に関しては、予め決められている目標に対してどの程度まで達成できているのかを確認することにあります。必ずしも100%以上が絶対条件というわけではありません。好景気時の目標に対して不況時に営業努力を行っても達成できることは限られてしまうからです。

業務自体にどのくらいの情熱を持っているのかについても見ることになります。評価面談の中で「○○を達成しようと何をしてきたか」というような質問がありますが、ここには課題解決の根拠を探るだけではなく、社員がどの位努力しているのかを判断する根拠を探ることにもなります。

社員によっては別業務に関する問いかけをすることもあります。なぜならば現在の業務内容が必ずしも合っているとは限らないからです。評価面談時の上司は、部署替えや担当替えも視野に入れながら、3つの項目に対して注意しているということになります。

評価面談はどうしても誤差がある

真上から見た面談風景

評価面談を取り仕切る側も人間ですので、評価に誤差が出てしまうことは少なくありません。誤差の原因については研究が進められています。中でも代表的な5つの評価に関する誤差があります。

1.ハロー効果

ハロー効果が発生している場合では、人目を引くAという社員に対して行った評価をBという社員にも影響させてしまうことになります。つまり、本来は関係のない人にまで前に評価面談を行った結果が反映されてしまうことになります。

2.論理的誤差

論理的誤差というのは、評価項目に関連性のある項目に意味づけを行い、同様の評価をしてしまうことです。この場合では、評価過程に過大な省略が発生してしまい、公正な評価を行うことが難しくなります。たとえば、「○○が上手いから▲▲も上手いに違いない」と勝手な先入観で評価をしてしまいます。

3.中心化傾向

中心化傾向では、偏差値を重視する方に多く、普通という評価を多くしてしまうことで、相対的な突出度で評価に対する意味を過大に演出することになります。原因は評価面談をする上司の自信のなさにあり、「ちゃんとやっているから」などよく分からない理由で、正しく判断することを避けてしまいます。

4.寛大化傾向

中心化傾向と同様に寛大化傾向については、始めから社員への評価を大きくしてしまう感情的要因が挟むことがあります。「同じ部署だから」「付き合いが長いから」などを理由に悪い評価をすることで自分が悪く思われたくないという思いがあり、公私の区別がついていない評価をしてしまいます。

5.近接誤差

近接誤差というのは、ごくごく最近に起こったことのイメージをもとに評価を行ってしまうことで、評価を行う期間全般を通しての正しい評価ではないことをいいます。記憶に頼った評価は適正ではないため、起こったことは全て記録を残すことを習慣にする評価をする人への指導が必要です。

評価面談では「沈黙」と「謙遜」はNG

評価面談において「沈黙」と「謙遜」は禁です。沈黙は人間関係を悪化させ、謙遜は適切な評価を逸してしまうからです。評価面談には事前準備が必要であり、整えた準備をもとに自身を大いにアピールして有利に進めていく必要があります。くれぐれも沈黙と謙遜にならないように注意しましょう。