パン職人の業務とは?美味しいパンを作るだけじゃない!

パン職人になりたいという子どもは少なくなりましたが、現在でも昔の夢を忘れられずに脱サラしてパン職人へと転職する人は少なくありません。しかしパン職人の現状について脱サラする前に知っておきましょう。

パン職人の業務とは?美味しいパンを作るだけじゃない!

憧れのパン職人

焼きたてパンの芳醇な香り、ふわふわの食感、トーストした時のサクサクパリパリの音…今ではコンビニやスーパーで簡単にパンが手に入りますが、やはり焼きたてのものとなるとパン屋に勝る店はありません。現在でも脱サラをしてパン屋を開店させるためにパン職人を目指すという方は少なくありません。子供の頃の憧れが忘れられずに目指すのでしょうが、ここで気になるのがパン職人の実態についてです。パン屋の1日や苦労を確認して、パン職人になることがどういうことかを確認してみましょう。

パン職人の仕事

パンを作ることがパン職人の仕事なのは当たり前ですが、レシピ通りに美味しくパンを作るだけが大切な仕事ではありません。店舗によってはパン作り以外にも業務を任されることがあります。

焼き上げたパンを運ぶパン職人

パン作り

パン職人の仕事といわれて思いつくのは「パン作り」でしょう。子供から大人まで幅広い層に人気のパンは、今や米に並ぶ主食のひとつです。パンを朝に食べる家庭は多く、焼きたてパンを求めて朝早くからパン屋を訪れるお客様は少なくありません。そのため、パン屋も必然的に朝早くから厨房に立ってパンの仕込みや焼成しなくてはなりません。

新商品の開発

新商品の開発

どこのパン屋にでもあるような定番のパンばかりが並んでいては、ライバルとの違いが出せず埋もれてしまいます。また、毎日違うパンを食べて変化のある食事を楽しみたいと考える方が多いですから、販売するパンの種類も少ないよりは多い方が良いです。

朝食の定番パンである食パン1つとっても「フワフワ食感」のものと「モチモチ食感」の2種類があれば、2パターンのニーズに応えられるようになります。他にもサンドイッチの中身を新たに考えたり、子供の好きなキャラクターをかたどったパンを作ったりと、パン屋に来る客層を考えた新商品を開発しなくてはいけません。客層を分析したり、流行を読み取ったりする能力も大切です。

店舗によっては

厨房でパンを作る人と接客をする人で分かれているパン屋もありますが、資本のある名のあるパン屋以外はパン作りと兼業することが多いです。他にも経理をやったり店内の掃除をやったりと、パン作り以外にも業務は尽きません。

パン職人の1日

パン職人になるにはその1日がどのように流れているのかを俯瞰して見る必要があります。客観的に見ることで、どのようにしてパンへの研究やプライベートを保つのかを考えておくことも大切だからです。

定番の変わらない味を提供するといっても、より良いものに磨いていく努力は必要です。日々研究を行い、小さな変化に気付く洞察力を磨くことで、より美味しいパンを提供できるようになるのです。

パンの焼き上げ

1日の仕事

04:00 起床

パン職人の朝は早く、仕込みや焼成の関係から明るくなる前から起きるのが一般的です。

05:00 出勤・焼き上げ

朝一番にやらなければならないのはパン作りです。前日に仕込んでおいた生地を分けた後に焼成に入ります。焼き上げには時間がかかりますので開店前にすべて揃えておくにはこのぐらいの時間に始める必要があります。

08:00 開店

通勤や通学の方にも手に取ってもらえるように綺麗に、そして美味しそうに見えるようディスプレイにパンを並べます。また、その他の店内の準備が整ったらオープンします。

10:00 お昼休み

朝が早いということもそうですが、ランチタイムというのはお客さんが押し寄せる時間ですのでパン職人の昼食は早めの時間になります。

11:00 仕込み、焼き上げ

昼食後にはランチタイムや夕方にいらっしゃるお客様のために作るパンの仕込みに入ります。営業中に仕込むことになるため、接客と仕込みで大変忙しい時間となります。営業中にパンの仕込みと焼き上げを何度か行います。

16:00 休憩

パン作りは体力勝負ですので休めるときにしっかり休まなければなりません。16時は仕込みも終わり客足も途絶えている時間ですので、この合間の時間を利用して休憩および軽食を取ることが多いです。

17:00 翌日の準備

パンの仕込み

朝一からパンの仕込みをしていると開店に間に合わなくなってしまいますので、17時ぐらいに仕込みを始めていきます。パンの生地は天候や気温、湿度によって仕上がりが変わってきますので、翌日の天気チェックも行い、細かく配合などを調節します。雨の日はカビが生えやすく生地を寝かすことに過敏になりますし、お客様の足も遠のきがちですので仕込む量を減らすことも多いです。

19:00 閉店

レジを締め、在庫チェックと翌日のメニュー確認を行います。材料が切れそうならば発注を行い、メニューの中に不備があれば補填しなければなりません。調理したものを提供する場なので、掃除はとても重要です。調理中に出来ない分、閉店してからの時間に厨房や店内をくまなく綺麗にします。

20:00 帰宅

翌日も4時に起きます。体力勝負の現場なのでしっかりと身体を休めることも大切です。

パン職人の収入と待遇

パン職人の先輩と見習い

パン職人の収入は経営者とは異なりますので売上から必要経費を差し引いた利益がそのまま収入になるわけではありません。給与を決められるのはパン屋の店主となりますので、ただの従業員か店から独立して経営者も兼ねたパン職人かで給与が変わります。

パン職人には見習いの方もいますので、月収15万円から25万円が多いです。稼働時間が長く体力勝負の職場ですが、年収にして300万円ほどですのでサラリーマンや公務員に比べても少ないことも分かります。さらに、個人経営のお店ですと経営が安定せず、いつまでも給与が上がらなかったり賞与が出なかったりします。

パン職人として収入を上げるには独立して自分のお店を持つことが1番です。店主になれば自分の給与が決められるためお店の経営がうまく行きさえすれば、大きな収入を得ることも可能です。一方でパン教室を開き副収入を得る方も増えており、パン屋経営とは異なり定期的な収入が確保できますので生活の一助となります。

パン職人は経営が難しいのか

パン職人としてパン屋を経営するのは難しく、朝から晩までパン作りに明け暮れても売れる量よりも捨てる量の方が多くなってしまうというのが、残念ながら多くの店舗で発生しています。一方で行列ができていたり、毎朝のパンを買う人が押しかけたりしている町のパン屋もあります。いわばパン屋の二極化が進んでおり、パン職人として店を経営していくのにもある程度のコツを掴まなくてはいけないようです。

学ぶのならブランド店は避ける

分業で仕事するパン職人

自分のお店を持つことを目的として専門学校で基礎を学び、その後お店に弟子入りするケースがあります。就職する店を選ぶ際に収入面の安定性を考えて繁盛しているブランドのある店に就職する方がいますが、ブランドが決まっているパン屋ではパン職人として成長できません。

ブランドのあるパン屋の多くはお客さんに安定した量を提供すること第一に、業務のほとんどを分業化しています。そのため、パンを作る一連の流れを体験できず、コツを掴んだり技術を身につけたりするのが遅くなってしまいます。早く一人前のパン職人になりたいのであれば、いくら繁盛店でもブランド店へ弟子入りするのは避けた方が良いのです。

パン職人として独立するには3年から5年の修業期間が必要になります。昔は10年あるいは15年修行しなければ無理といわれていましたが、現在ではその半分あるいは1/3の期間の修行で独立する方が多いです。

パン屋の魅力

パン屋、特に町のパン屋は売上云々よりも食べてくれる地域の人がいることに喜びえを感じている方が多いです。丹精込めて作ったパンがお客様の食卓に並び、また買いに来てくれるうえに「美味しかったです」「また買いに来ますね」という言葉に感動します。

パン職人としては「美味しかった」という言葉が何よりも嬉しいです。またそのための工夫を日夜研究し続けることで新たなお客さんができ、地域の輪が広がっていくことに生きがいを感じられます。

新作と伝統に悩むパン職人

パン職人の1番の課題というのはお客様に美味しくて喜んでもらえるパンを提供することです。安心感のある伝統だけではなく、革新的なパンも意欲的に出してお客さんを惹きつけ続けなければなりません。常に美味しいパンを生み出さなくてはいけないプレッシャーがあります。

また、安定した利益が出せずに困ることがあり、状況を打破するためのパン選びにも革新と伝統の問題は関係してきます。悩みの種は尽きないものの、パン屋の魅力と新しいものを追求していくのがパン職人として最も重要かつ大切な考え方ではないでしょうか。

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