「頑張ってください」と「お疲れ様です」の敬語変換

日に何度となく使う「頑張ってください」や「お疲れ様でした」という言葉は、相手によっては失礼に当たることもあります。メールや電話など相手の顔が見てない場面ではなお更気を付ける言葉でもあります。常識ある社会人に必要とされる、正しい敬語の使い分けを解説致します。

「頑張ってください」と「お疲れ様です」の敬語変換

「頑張ってください」などの敬語は、相手を選ぶ表現

普段、何気なく口にする「頑張ってください」や「お疲れ様でした」。相手によっては非常に失礼に当たる言葉となってしまいます。使用頻度が高い言葉の中でも特に紛らわしい敬語表現について、具体的に探って見ましょう。

「頑張ってください」は目上の方にはNGな表現

元々、「頑張る」という言葉は、「困難に打ち勝って、仕事や気持ちを押し通す」という意味合いがあります。つまり、「頑張ってください」という表現は、「仕事を最後までやり遂げてほしい」「業務を遂行させてほしい」という気持ちを示す表現ですので、特に相手に対する尊敬の意味を持っておらず、敬語的表現として使用するのは間違っているということができるのです。

ガッツポーズで応援する女性

目上の方に「仕事を最後までやり遂げてほしい」「業務を遂行させてほしい」という気持ちを表現するためには、

  • ご活躍をお祈りしております
  • 蔭ながら応援させていただきます
  • ご成功をお祈り申し上げます

などの表現が、適当ということができるでしょう。ただし、普段から気安く付き合っている直属の上司などには、「頑張ってください」という表現は親しみを持った言葉として受け取ってもらうこともできますので、絶対にNGというわけではありません。

ですが、そこまで気心が知れていない目上の方や初対面の方に、「頑張ってください」と声をかけることは、非常識とも受け取られかねません。相手との距離感を測ってから使用するようにしましょう。

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「了解しました」は間違い?知るべき敬語マナー

「ご苦労様でした」も、目上の方にはNGな表現

同様に、「ご苦労様でした」という表現も、敬語表現ではありません。「様」と一見敬うような漢字が入った表現ですが、本来目上の者が目下の苦労や功績に対して投げかけたり、目下の者が自分のために何かを行ってくれたりしたときに感謝の意味を込めて目上の者が使用する言葉ですので、目下の者が上司や目上の方に使用するのは間違っていると言えます。

敬礼して応援してくれる男性

目上の方に、「苦労や功績を慰安する気持ち」「仕事に対する感謝の気持ち」を表現するためには、

  • お疲れ様でした
  • お疲れをいやし、ご自愛くださいませ
  • ありがとうございました

などの表現が適当と言うことができるでしょう。普段親しくしている間柄であっても、上司や先輩・目上の方には「ご苦労様でした」「ご苦労様です」は使用してはいけません。

「お疲れ様でした」は、目上の方にもOKな表現

使い方が意外に難しいのが「お疲れ様でした」という表現です。本来は、相手の行為をねぎらう意味だけを持つ表現ですので、立場の上下に関係なく使用できる表現のはずです。「ご苦労様でした」のように明らかに目上から目下に使用する言葉の言い換えにも用いられる便利な表現でもあるのが「お疲れ様でした」です。

タオルと水筒をもって駆けつけた女性

ですが、最近では、「お疲れ様でした、も目上から目下に使用する表現なのでは?」と考える人も増えてきている傾向があります。目上の方にも一般的には使用しても良いが、言葉遣いにナーバスな人や初対面の人、非常に立場に相違がある人に対しては使用しないでおくのが賢明かもしれません。

言葉遣いにナーバスな人や初対面の人、非常に立場に相違がある人にねぎらいの気持ちを表現するためには、

  • ご活躍、感銘を受けております
  • お疲れをいやし、ご自愛くださいませ
  • お疲れをいやし、くれぐれもお大事になさってください

などの表現が適当と言うことができるでしょう。目下の人にねぎらいの意味を込めて表現する場合には、「お疲れ様」と、「でした」を省略して使用することが一般的です。

非常に良く使用される上記の3つの表現の使用方法を、まとめると次のようになります。

頑張ってください

本来の意味
「仕事を最後までやり遂げてほしい」「業務を遂行させてほしい」

目上の方や先輩
NG

同僚
OK

部下
OK

ご苦労さまでした

本来の意味
「苦労や功績を慰安する気持ち」「仕事に対する感謝の気持ち」

目上の方や先輩
NG、場合によってはOK

同僚
OK

部下
OK

お疲れ様でした

本来の意味
「相手の行為に対してねぎらう気落ち」

目上の方や先輩
OK、場合によってはNG

同僚
OK

部下
OK

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「わかりました」を敬語で伝える時の変換方法とマナー

メールや手紙で気をつけるべき表現

スマホでメールを送る男性

一般的には、メールや手紙でも、普段の会話と同じく「目上の方に使用してはいけない表現」「主に目下のものに使用する表現」のルールは同じです。メールや手紙で特に気を付けるべき表現としては、次の表現があります。

「○○できません」

メールで状況を上司や先輩に伝えるとき、つい友達感覚で文章を書いてしまうことも少なくありません。「気をつけよう」と思っていても、なかなか完璧に敬語で伝えることは難しいものです。その中でも「できません」という表現は「できない」などの言い切りの形と比べると、丁寧な敬語的表現と感じてしまいがちですが、実際には、目上の方に使用をおすすめできない表現の一つとして考えられています。

「○○できません」という表現の代わりに、

  • ○○致しかねます
  • ○○は難しいかと思われます

などの、婉曲的な表現が望ましいと言えるでしょう。

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「伺う」という敬語の意味と使い方

「○○はどうしますか」

意向を尋ねるときに使用する「どうしますか」の表現も、敬語としては間違っている表現と言えます。この「どうしますか」という表現も、「どう?」というぞんざいな言い方に比べると丁寧なように感じがちですが、上司や先輩には使用しないようにしましょう。

「○○はどうしますか」という表現の代わりに、

  • ○○はいかがなさいますか
  • ○○についてはどのようにお考えですか

と述べるのが、ベストと言えます。

似ているようでも、立場によっては不愉快な表現となってしまいかねません。しっかり使い分けをして、常識ある社会人を目指しましょう。

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