訪問看護師になるには?必要な資格や職場選びのポイント

訪問看護師になるにはどうしたらよいのでしょうか?もちろん看護師や准看護師の資格は必要ですが、臨床経験のない新卒や産休等でブランクのある人でもなれるのか、病棟勤務からの転職する方法や研修制度の有無についても気になります。今回は訪問看護師になるための方法を紹介します。

訪問看護師になるには?必要な資格や職場選びのポイント

訪問看護師になるには何をすべきか

訪問看護師とはどういう職業で、なるにはどのような資格が必要で、何をすればよいのでしょうか?看護師資格を持っていて、興味もあるけど難しそうで不安だと感じる人も少なくありません。

最近では新卒や潜在など、未経験者を対象とした研修プログラムやフォロー体制がしっかりしている訪問看護ステーションも増えてきていますので、病院勤務から転職を考えている人にもぜひ挑戦してほしい職業です。

今回は、訪問看護師の仕事内容を少しおさらいしてから、必要な能力や職に就くためにすべきことなどを紹介します。

そもそも訪問看護師とは?

そもそも「訪問看護師」とは一体どういう職業なのでしょうか?病棟で働く看護師との違いは?そう疑問に思われる方もいるでしょうから、まずは訪問看護師の仕事について軽くおさらいします。

長期療養の老人を診察する訪問看護師

訪問看護とは、病気や怪我のため自宅で続けて治療を受けなくてはいけない人の為に、看護師等がその人の家へ赴いて行う治療のための世話や診療の補助を指します。また、病状が進行してしまったり介護が必要になったりした人の主治医が指示した場合にも、訪問看護が行われます。看護師は病棟勤務になるので、職場の違いが大きいです。

訪問看護師が訪れるのは、いずれも長期療養が必要な人たちです。現在の日本は超高齢化社会となっており、長期的な治療・介護・介助を必要とする人たちが増えていく中で、訪問看護師という職業はさらに需要が高まるでしょう。

訪問看護師に必要な資格とは?

訪問看護師として働くためには、看護師免許准看護師免許が必要です。どちらかの資格を持ち訪問看護ステーション等に所属していると、訪問看護師として働けます。

臨床経験が3年以上ある看護師だと、求人の幅が広がります。訪問看護師は病院の看護師とは違い、自分で判断して処置しなくてはいけない場面がある為、3年以上の臨床経験があると患者の変化に気づきやすく、技術力・判断力もある即戦力として期待されて採用されやすくなります。

看護師免許が必要

もちろん、ブランクがあったり臨床経験のない新卒だったりしても積極的に採用するところがあります。臨床経験があるほうが採用される可能性も高くなりますし、応募できる求人も多くなります。しかし、最近は公益社団法人 日本看護協会が「訪問看護入門プログラム(注1)」という、訪問看護師への「第一歩」になることを目的としたプログラムを公開して人材確保のための動きを見せており、各訪問看護ステーションも訪問看護入門プログラムに則った研修や独自の講習を行って教育を施すところが増えてきました。

訪問看護師になるには?

訪問看護師になるにはどうすればよいのでしょうか?ここでは、学生から目指すパターンと病棟勤務から転職するパターンを紹介します。

学生から訪問看護師へ

看護専門学校で勉強する女学生

訪問看護師に必要なのは「看護師」または「准看護師」の資格です。高校を卒業した後、3年制の「看護専門学校」「看護系短大」か4年制の「看護系大学」のいずれかに進学し、専門の教育を受けた後に看護師国家試験を受けます。4年制の看護系大学で必要なカリキュラムをとっている場合は、保健師、助産師の国家試験も受験できる場合もあります。看護専門学校の中には定時制を設けている学校もありますので、准看護師として働きながら学ぶ人も多いようです。

訪問看護師といっても他の看護師と違う技術を学ばなくてはいけない訳ではありません。病棟勤務の看護師同様、教養や技術、知識を学び、力仕事をこなせるような健康的な身体作りを意識しましょう。

看護師国家試験に合格して晴れて看護師になったら、病院や医療機関に就職して臨床経験をした後に訪問看護師に転職するのが一般的です。しかし、新卒ですぐに訪問看護師になることも可能です。その場合は、研修制度のある訪問看護センター・訪問看護ステーションを探すか、医療機関や協会で講習会やセミナーを開催していることがあるので、自分に合ったテーマを受講しましょう。

転職して訪問看護師になる

現在看護師として病院で働いている人が訪問看護師に転職しようと考えている場合、求人サイトやハローワークを利用するはもちろん、公益財団法人日本看護協会のホームページからも訪問看護センター・ステーションを探せます。待遇等、自分にあった職場を探して応募してみましょう。

臨床経験はあるけれど、訪問看護師としては未経験だから不安だという方は、医療機関や自治体、協会で開催されている講習会へ参加してみましょう。

訪問看護ステーションとは?

病院の訪問看護部門

訪問看護サービスを提供している機関は2つあり、1つは病院の訪問看護部門、もう1つは民間企業が経営する訪問看護ステーション・訪問介護センターです。どちらも、快適な在宅医療をするために医師やケアマネージャーなどと協力して訪問看護サービスを提供するところには変わりありません。

訪問看護の内容は患者の病気や怪我によって変わりますが、身体の清拭や入浴介助、食事や排せつの介助・家族への指導、病状・症状の経過観察、リハビリ、認知症ケア、医療機器の管理、医師の指示に基づく処置など、多岐に渡ります。

訪問看護ステーションを決める際のポイントとは?

就職・転職先の訪問看護ステーションを決めるときには、以下のことに気を付けましょう。

勤務先を決める際のポイント

  • 研修制度
  • オンコール対応・休日出勤
  • 業務体制
  • 待遇
  • 交通手段・交通費

研修制度の有無

特に未経験者やブランクのあった方の場合、研修制度の有無は重要です。グループ研修から先輩の訪問看護について行って補助しながら学べるところもあれば、いきなり一人で仕事を任されてしまうところもあります。研修の有無、内容、期間など、不安な場合はしっかり調査・確認しましょう。

オンコール・休日出勤

休日出勤は読んで字のごとく休日にも出勤することですが、オンコール対応が何か分からない人もいるでしょう。オンコールとは、病院や訪問看護ステーションから渡された電子機器を常に持っておき、患者の病状や体調が急変した時に対応できるよう待機することです。

訪問看護師は看護師よりも土日が休みだったり日勤のみだったりと働きやすい環境ではありますが、休日をしっかり確保したい人はオンコール体制をとっているのか、休日出勤もあるのかなどを確認しましょう。

業務体制

訪問看護師の業務形態は、主に2種類あります。1つは自分が受け持つ患者が決まっている「担当制」、もう1つは複数の利用者を交代で受け持つ「交代制」です。

担当制の場合、一人の患者と向き合い寄り添っていけるという特徴があります。交代制の場合は、複数の患者の世話をしていくので、適応力やスキルの向上に繋がりやすくなります。どちらが自分に合っているかを見極めて探しましょう。

福利厚生など待遇面

規模の大きい訪問看護ステーションや病院が運営している訪問看護事業所は、福利厚生や給与が充実していつケースが多いので心配ありません。しかし訪問看護ステーションが出来たばかりだったり、小規模だったりすると最低限の福利厚生しかない場合があるので、注意が必要です。

交通手段・交通費

特に地方にある訪問看護ステーションだと、車で訪問することが多いため自動車免許が必要になります。このとき、会社の車を使うのか、自分の車を使うのかもステーションによって違うので、ガソリン代や自動車保険について事前に訊いておくことを勧めます。

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看護師が志望動機を書くときの5つの考え方

訪問看護師の給料ってどれくらい?

訪問看護師の給料平均は低いと嘆く看護師

看護師の給料平均は他の医療関係の職種と比べて低く、更に訪問看護師の給料は病院勤務の平均給与額と比較すると4万373円低くなります(注2)。

訪問看護ステーションの給与(注2)

税込月給総額:282,337円←病院勤務看護師との給与の差額は40,373円
年間賞与額:897,894円←病院勤務看護師との給与の差額は134,333円
年間給与支給総額:4,285,938円←病院勤務看護師との給与の差額は618,809円

訪問看護師になるには自分が望むものを知ること

極端に言えば、看護師免許か准看護師免許を持っていれば、誰でもなれるのが訪問看護師という職業です。最近は人手を確保しようと各訪問看護ステーションでも教育制度や福利厚生を充実させたところが増えてきており、超高齢化社会の日本ではますます需要が高まるでしょう。

病棟勤務の看護師と違い、休日がしっかり取れたり残業が少ないというメリットがありますが、反面給与が4万円ほど低いというデメリットもあります。自分が仕事に求めるのは何なのかをしっかりと見極めて、職場や職業を選んで働いてください。

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